「そんなに見ないで」
ガキじゃあるまいし、と思いながら、それでも顔に血が上ってくるのが分かる。
恥じらい、という時代錯誤の言葉が頭の中を、右往左往しているのも分かる。
私は、優一に悪く思われたくない。
今まで、何も考えてなかった。
私を好きだと云ったから、何を云っても当たり前。
私を好きだと云ったから、何をしても当たり前。
当たり前。
それが我が儘だと気付いた時に、優一はいなくなっていた。
我が儘って、可愛くない。
可愛く思われたいという、多くの女の子たちの思いを馬鹿にしてた。
どうして、馬鹿になんてしたんだろう。
彼に誰よりも可愛く思われたいなんて、誰よりも可愛いじゃん。
私は気持ちが可愛くない。心が汚い。
私は、そんな女だったんだ。
ふと気付くと、優一が、やっぱり優しく笑っている。
「何か、あった? 随分、しおらしくなっちゃったね」
しおらしく?!
「それって、どんな意味?」
「マジで聞いてる?! 可愛くなっちゃったってこと。何か、あったの?」
「優一に振られた」
今度は優一の顔が、あっけにとられたような感じに固まった。。。
「世の中には、タイミングってあるよね。運とかも。きっと、あの時、最悪のシナリオが用意されていたんだ」
優一は静かに話した。
「それまで、あんな風に喧嘩したこともなかったのに、最初の喧嘩が別れになった。実は、別れる心算なんて全然無かった、と云ったら、魅子は信じてくれる?!」
信じたいけど、信じられない。
今のは、ホストのジョークなの・・。
でも、ちゃんと話せって云われたから、ちゃんと聞こう。
「それは、優一の言葉なの? それともホストとしての」
その先を云うことは出来なかった。
何故なら優一の唇が、私の口を塞いだから。。。
To be continued
ガキじゃあるまいし、と思いながら、それでも顔に血が上ってくるのが分かる。
恥じらい、という時代錯誤の言葉が頭の中を、右往左往しているのも分かる。
私は、優一に悪く思われたくない。
今まで、何も考えてなかった。
私を好きだと云ったから、何を云っても当たり前。
私を好きだと云ったから、何をしても当たり前。
当たり前。
それが我が儘だと気付いた時に、優一はいなくなっていた。
我が儘って、可愛くない。
可愛く思われたいという、多くの女の子たちの思いを馬鹿にしてた。
どうして、馬鹿になんてしたんだろう。
彼に誰よりも可愛く思われたいなんて、誰よりも可愛いじゃん。
私は気持ちが可愛くない。心が汚い。
私は、そんな女だったんだ。
ふと気付くと、優一が、やっぱり優しく笑っている。
「何か、あった? 随分、しおらしくなっちゃったね」
しおらしく?!
「それって、どんな意味?」
「マジで聞いてる?! 可愛くなっちゃったってこと。何か、あったの?」
「優一に振られた」
今度は優一の顔が、あっけにとられたような感じに固まった。。。
「世の中には、タイミングってあるよね。運とかも。きっと、あの時、最悪のシナリオが用意されていたんだ」
優一は静かに話した。
「それまで、あんな風に喧嘩したこともなかったのに、最初の喧嘩が別れになった。実は、別れる心算なんて全然無かった、と云ったら、魅子は信じてくれる?!」
信じたいけど、信じられない。
今のは、ホストのジョークなの・・。
でも、ちゃんと話せって云われたから、ちゃんと聞こう。
「それは、優一の言葉なの? それともホストとしての」
その先を云うことは出来なかった。
何故なら優一の唇が、私の口を塞いだから。。。
To be continued