住宅ローンの金利は、変動から固定に切り替えすチャンス?
日銀が導入したマイナス金利政策の影響で、各金融機関の住宅ローン金利が過去最低水準にまで大きく下がっています。
住宅ローン金利を調べると、5月時点の最新住宅ローン金利は、①変動金利型が0.497%~、②固定金利10年型が0.550%~、③全期間固定金利が0.980%~などとなっています。
とはいっても、すでに変動金利で借りている人が今の金利で借り換えてもメリットは少ないのが実状です。
以前から、変動金利に関しては1.0%を下回る低金利で推移していました。
今回のマイナス金利導入でも、変動金利の下げ幅はあまり変化は見られません。
変動金利で契約されていた方は、この機会を利用し、固定金利に借り換えをしてみましょう。
固定に借換をしておけば、将来金利が上がっても「不安無く」ローン返済が継続できます。
全期間固定金利は借り換えのチャンス
この局面で借り換えメリットが大きいのは、全期間固定金利型で借りている人です。
10年前に住宅支援機構の「フラット35」で全期間固定金利を利用した人の金利は2.87%(2006年5月)ですが、現在の固定金利は1.10%にまで下がっています。
借り換えをすべきはこの3タイプ
① 全期間固定金利で年利2%以上ある人
金利差1%・残高1000万円以上・残期間10年以上が借り換えメリットの目安なので、5~10年前に旧住宅金融公庫(2007年3月廃止)・銀行の全期間固定金利・フラット35で住宅ローンを組んだ場合は、当時の借り入れ条件を確認してみましょう。
② 固定金利特約型で、間もなく特約期間が終了する人
特約期間終了後の「優遇」を確認しましょう。
当初優遇型で契約していた場合は特約期間が終了した際に、変動金利にも関わらずフラット35の固定金利よりも金利が高くなる場合があります。
その時は迷わずフラット35に借り換えしましょう。
③ 変動金利で借りているが、固定金利に変更したい人
銀行の金利優遇幅が今ほど大きくなかった5年前の変動金利で借りている人は、今でも年0.975%前後の金利です。
残りの返済期間が長く金利上昇がリスクと考える人にとっては、全期間固定金利で1.10%は魅力的かもしれません。
住宅ローンの借り換えは単純に支払い利息が安くなるだけではなく、今後のライフプランを安定させるためにも活用できます。
ただしフラット35の場合は保証料が無料になる代わりに、事務手数料が借入金額の1.5~2%掛かるほか、借入者が亡くなったり、高度障害になったりした場合に、金融機関が残った住宅ローンを完済してくれる「団体信用生命保険」が任意加入となるため、この保険料が自己負担となります。
条件や諸費用などもあるので、借り換えの試算や借り換え先の住宅ローン選びを、中立な立場のファイナンシャルプランナーに相談すると安心です。