何年か前にどこかの百貨店の古本市で数百円で購入。
ぱらぱらっと読んではみたのですが、あまりにも昔過ぎて、全部読まないまま押入れに眠っておりました。
この度、大阪歴史博物館に「初世中村鴈治郎」へ行くにあたり、また先日読んだ『歌舞伎 家と血と藝』で東西成駒屋関係や、当時の歌舞伎界云々が少しわかったのでいざ!と思ったら面白い面白い。
父親である初代中村鴈治郎の出生のことから始まり、当人の出生のことをはじめ、明治末期から戦後までの歌舞伎界のことがびっちり書いてあります。
芝居のことだけでなく、劇場や観客の様子など、歴史を知る上にも勉強になりました。
時代劇好きな私とすれば、青年歌舞伎で歌右衛門や千恵蔵、アラカン、それから長谷川一夫も一緒だったとか、長谷川一夫が映画界に行くときは相談にのって賛成したとかの一節も面白かった。
それから、栖鳳邸の忘年会の節では、栖鳳や松園の絵が景品だったとか。
今年見に行った姫路の竹内栖鳳展での投扇興に興じる写真がつながって楽しい楽しい。
私ここ数年で雷蔵さん映画を見ているおかげで、鴈治郎さんもよく見かけるし、日本画を知るようになって竹内栖鳳とか上村松園とか言われてもわかるようになってたのも良かったです。
人間いろんなことに興味を持つってのはええことかも知れませんね。
ネットでも古本が販売されているようですので、興味のある方は是非。
ちなみに「顔見世や七十年の眉を引く」という句とサインが入っています。
ほんまに数百円でよかったんやろか。