天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

5/17 志の輔らくごin森ノ宮2015

2015年05月17日 | 落語
大阪・森ノ宮ピロティホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。

今回は後ろのほうから数えたほうが早いくらい後ろの席。こんなに後ろは初めてかも。
でもここの客席はすり鉢状なのでよく見えました。

1.「スマチュウ」

マクラは北陸新幹線が開通した話から。そこから飛行機の話になりました。そして毎年お正月に富山で落語会をされていて成田から富山へ向かおうとしたところ雪で欠航になったので予備に取っておいた小松行きに乗り、富山から車で志の輔さんたちを迎えに来た事務所の社長さん(女性)が途中のコンビニでスマホをなくした面白エピソード。
30分くらいの大爆笑。

彼女と旅行に行きたいため叔父に20万借金をしにきた大学生(多分)。話している最中でもスマホから目を離さずラインで会話。腹が立った叔父は注意をするが、叔母が叔父のスマホを持ってきて、画面にはラインで「プレゼントありがとう」との女性からのメッセージがあり…。

新たに新作を作られているんですね。ラインの会話を知られたくない叔父さんと続きが気になる叔母さんで大学生へ貸すお金の金額が上がっていくのが面白かったです。

2.「高瀬舟」

三味線、小鼓、唄、笛、の台にのった女性4人が舞台上手からずるずるずるずると中央に。
京都の七条、五条、四条、三条の橋がどーのこーの、戻り橋がどーのこーのという歌詞の長唄?の演奏。そして下手へずるずるずると退場。
交代するように志の輔さん登場。
まるで歌舞伎の黒御簾のような伴奏つきで森鴎外の「高瀬舟」。
原作を読んでいましたので、すんなり話に入っていけました。
前半にあった護送役の羽田庄兵衛の夫婦の会話は原作になかったような気がするのですが。
落語というより、一人芝居?朗読劇?のようでした。

中入り(15分)

3.「抜け雀」

マクラは米朝さんのエピソード。志の輔さんが25年前に真打になられたときの舞台に談志師匠が米朝さんに電話して頼んであがってもらったとか。
そのときの挨拶が「テレビで何回か見たことがあるが落語は落語は聞いたことがありません。」だったそうです。
そして、落語はお客様の想像で成り立っている、究極なのはお能ということで、以前聞いたことのあるお能のお話。だんだん薄い幕が上がったり下がったり、実は寝ていたというオチ。

あらすじは下記参照
3/6国立文楽劇場 立川志の輔独演会

このお噺、聞くのは2回目でしたが、やっぱり面白かったです。
最近街道歩きや江戸時代の絵画展へよく行っているおかげで、狩野派の絵師の絵とか、衝立を見るための行列が次の宿場まで続いているという表現がよくわかりました。
自分の趣味がいろんなところでつながっているって嬉しいものです♪

2時過ぎ開演、4時50分終演。今回4日間の公演でいちばん長かったそうです。
今回高瀬舟をされたように、また新しい試みをされたいみたいなご挨拶でした。

やっぱりいいな、志の輔さん。また行きたいです。
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3/8 兵庫県立芸術文化センター 春風亭昇太独演会

2015年03月08日 | 落語
今日(3/8)、兵庫県立芸術文化センター中ホールでも催された
春風亭昇太さんの独演会に行ってきました。

前回と同じで大盛況。最後列はもちろん、前方の左右にも座席が増設されていました。
舞台には赤い台の上に紫の座布団、後ろには屏風が立っていました。
今回も5列目のど真ん中。昇太さんとは相性がいいのかも♪

■□■

開演時間14時 紺色のデザインシャツにジーンズ姿の昇太さん登場。
いつもと同じようにハンドマイクを持ってフリートーク。
モモクロの横浜アリーナ公演にゲストで呼ばれたというお話。
いつもの携帯電話のマナーモードはやめてほしい、ガラケーの電源の切り方はこう、という注意事項でいきなり大笑い。

・鈴ヶ森 春風亭昇々

千葉出身で関学に通ってらいしたとかで、関西弁に苦労したとかのマクラ。
前座のかたはたいていそういうお話をされるのですが、やめられたほうがいいなあと思いました。

鈴ヶ森で追い剥ぎをしようと師匠にならって口上を言おうと四苦八苦。

勢いだけは師匠にそっくりでしたね。


・猿後家 春風亭昇太

藤色の春っぽいお着物で登場。
モモクロの仕事をしたら、次は乃木坂46(←ちょっとあやふや、とりあえずアイドル)のラジオ番組に出ることになったとか。
それからもうすでに出演されて10年になるという笑点の視聴率のすごさのお話。
ドラマはものすごくいろんなものに準備してやっと10何%なのに、笑点は20%。
大相撲中継が始まると視聴率が下がるとか、誰かが入院して復帰すると上がるとか。

大店の主人がなくなった後家。何不自由なく幸せそうなのに、自分の容姿が気に食わない。
自分が猿にそっくりではないのかと、「猿」が禁句に。
植木屋が思わず「サルスベリの木を植えたら」といったことがきっかけで大喧嘩になったので、女将さんの機嫌を直してほしいと店の者から頼まれた主人公。
つかみは上手くご機嫌をとり、うなぎや小遣いをやろうと言われるが…。
主人公が親戚をつれて東京見物をした話で、「田安門から入って、枡形になってる」とか、「石垣の家紋が彫られていて」など、お城好きの昇太さんらしく面白かったです。

噺が終わると、いきなり立ちだし、「生着替え」これまで着ていた羽織と着物をソデにぽぉ~んっと投げ、縞のお着物にしゃしゃしゃっとお着替え。
そして、何事もなかったかのようにお座布団に座られ次のお噺に。

・宴会の花道 春風亭昇太

下戸なため、会社の宴会が憂鬱な社員が言い出したのは「自分たちそれぞれが食べたいものを食べて、ノンアルコールな食事会形式の宴会」。上司はこれなら一次会ですむからOKということで、一人費用5000円分の好きな食べ物が並んだ宴会が始まる。

酒好きの上司が実は甘党でケーキを食べる件、「モンブランの上にのってるクリームは焼きそばだと思っていたのは実話です」が面白かった。

・仲入り(15分)

ロビー、ではなくホワイエでは昇太さんのCD?DVD?が販売されていましたが、何気に『城あるきのススメ』という本が並んでいて、帯に「三津五郎さんとの対談収録」とあったのでつい買ってしまいました。サインも入ってました♪

・茶の湯 春風亭昇太

また春らしい桃色っぽいお着物に白地にうっすら模様が入った羽織の昇太さん。
ほんと淡い色合いがお似合いです♪

マクラはずっと夢を言い続けていたら実現するということで、大河ドラマの「軍師官兵衛」と「花燃ゆ」ご出演の話。
官兵衛で演じられた毛利主水の説明がすごくわかりやすくて。恥ずかしながら、戦国時代に疎い私なので勉強になりました。家康役の寺尾聡さんがリハーサルで饅頭を渡すときに「座布団一枚」と言って昇太さんの緊張をほぐしたって、本当かしらん?

大店のご隠居、放ったままにしていた茶室でお茶をしようとするがよくわからない。
抹茶も何かわからず、店のもの定吉が買ってきた「青きなこ」に泡が立たないからと、シャボン玉の原料のムクの木の皮を茶釜に放り込み…。

恥ずかしながら「青きなこ」、「青イナゴ」に聞こえていました。虫の粉やからさぞかしまずいんやろうなあって。
茶筅を「竹くらげ」とか、茶釜にごうごうと炎があがって、湯を汲むのが熱いとか、昇太さんのオーバーアクション満載な一席でした。

最近はいちばん西が西宮だとか。ここの会場のお客さまは温かいとか。
私も今回そう思いました。終わった後のほんわか感が心地よかったです。

次回は昇太さん、いつ来てくださるかなあ…。

城あるきのススメ
春風亭 昇太
小学館

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9/27 志の輔らくごin森ノ宮2014

2014年09月28日 | 落語
昨日(9/27)大阪・森ノ宮ピロティホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。

1.「元犬」 立川志の太郎

人間になりたくて蔵前の八幡さんにお百度を踏んだ白い犬。
念願叶って人間に。
運よく、ある変わった人を雇いたいというご隠居さん宅に奉公することに。
犬の習性が出てしまうただしろう。

志の輔さんの6番目のお弟子さんという志の太郎さん。情景はちゃんと浮かんでました。今後もがんばってほしいです。

2.「親の顔」立川志の輔

枕は文科省(?)が行った言葉の意識調査(?)のお話。「電子レンジでチンする。」多くの人が使ってる。それがどうしたとか、「やぶさかでない」とか、そして少子化の話になって、「待ち合わせで5分遅れた人の理由が近くの銀行で小学生をみた」「どうして教えてくれないんだよお。」といういつもの小噺でお噺に入られました。

大工の息子がテストで5点を取ったので、
親とともに先生に呼び出しをされたというお噺。
テストの答案をすべて記入しているのに5点。それは名前の分だという先生。
息子の誤答の理由をただす父親。「先生、あってんじゃないですか」と勝手に加点していく。
息子の上をいく父親に先生が「お父さん、ご実家に伺ってもいいですか?」「どうしてですか?」「親の顔が見てみたい。」

このお噺は2回目ですが、やっぱり面白いです。息子以上にトンチンカンな父親に困ってしまう先生のやりとりが最高でした。

3.「みどりの窓口」立川志の輔

少し間をおいてから淡いオレンジ(?)の羽織をお召しになられて再登場。「こんな色の羽織も持ってるんですよ。ということで。」(笑い)

枕は志の輔さんの故郷富山のお話。お若いころは東京まで12時間かかったところが、今は新幹線で長野まで出て特急で4時間(のようなちょとあやふや)、これからは北陸新幹線ができるのでさらに便利になるとおもしろおかしく。また、観光パンフレットに一度も見たことのないという雷鳥や、富山湾の蜃気楼。蜃気楼は昔はナゾだったが、実は工場地帯が逆に映っている。だから上が平らで下に向かって煙が出ている。とのこと。おもしろかったのはおいしいコシヒカリ(?)と立山(?)の水を瓶にいれて振ったらおいしいお酒ができるんです。には大笑いしました。
さらに、リニアモーターカーのお話。志の輔さん、すでに実験車両に乗車されたことがあるらしく、16キロを2分の乗車。そしてJRから40分のリニアに関する説明会があったとのこと。リニアの動く仕組みをまた、擬人化しておもしろおかしく説明されてました。実は仕組みを理解していなかった私にとってはすごく為になりました。

こんなに技術が進んでも変わらないものがありますということでお噺に入られました。

JRのきっぷ売り場「みどりの窓口」での困ったお客さん3人に疲れ果てた切符売りの男性。
飲み屋で好物のわかさぎのフライが売り切れと言われて、自分がされた迷惑通りの台詞を飲み屋の主人に言う。わかさぎが仕入れられなかった理由は「みどりの窓口で切符の箱を開けてくれなかったからだよ。」つまり、主人は3人目の困った客だった。

志の輔さんを知ってから、ずっと聞いてみたかったお噺で、ものすごく嬉しかったです。ずっと爆笑で、サゲもすばらしくて最高です。また聞いてみたいです。

仲入り(15分)

女子のお手洗いの案内はいつものお姉さんでした。
杉山さんの時より、お客さんの男女比が違いますので割りと早く順番がきました(ってどーでもいいか)。

4.「五貫裁き」立川志の輔

薄い灰色のお着物にさらに濃い目の灰色の袴の志の輔さん。
舞台のセットも木の壁(?)みたいなのから屏風に変わっていました。
客席もさらに暗く。人情噺かなと思いました。
枕は川柳のことをちょこっとだけ。

八百屋を始めたいと八五郎は長屋の大家へ相談。大家は金持ちのところへ行って寄付してもらうよう進言。しばらくして戻ってきた八五郎は頭に傷。質屋の「徳力屋」へ行き、番頭に三文、主人に一文しかもらえず腹が立って銭を投げつけると、煙管の雁首でぶたれたと。大家は大岡越前に訴えさせ、裁きは八五郎に五貫目の過料。ただし、一度では無理だろうから1日一文徳力屋へ払い、それを奉行所に持参しろ。というものだった。

大家の入れ知恵で朝な夕なと徳力屋へ一文を届ける八五郎。
参った徳力屋は示談しようと持ちかける。はじめは十両だったが、大家の説教と八五郎の大胆さで結局五十両に。そして八百屋の店舗も用意する。
その後、徳力屋は評判となり、善人に変貌するがそれがたたって破産。商いに不慣れな八五郎も八百屋失敗。だれもこの話を知るものがいなくなり知っているのは大岡越前のみ。

人情噺ではあるんでしょうけど、お笑いところ満載の面白いお噺でした。
時代劇好きな私にとってはもってこい。長屋に大岡越前、最高でした。
大岡越前の登場シーンではまた「わぁわー、わわわわわーわわぁー」と時代劇のテーマを歌いながら。
時刻を言うのに「今で言う8時45分」とか「11時13分」とか小ネタも絶妙。しかし私は悪い癖で「五つかなあ」とか「九つ前かなあ」とか逆に江戸時間に直してしまったりして。
五貫目も「おそばが十六文やからなあ」とか考えたりして。金一分とか銀何匁とかいわれると何両と換算しやすいのですが、文はなかなか難しいですね。

今年で5年目のピロティーホール。いつもは2席でしたが、今年は3席聞かせていただけました。
開演6時半、終演は9時でした。
来年も楽しみにしています。
ああ、楽しかった♪
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12/15 森ノ宮ピロティホール 立川談春独演会

2013年12月15日 | 落語
森ノ宮ピロティホールで催された立川談春さんの独演会に行ってきました。

最近落語といえばピロティホールという感じ。何回目でしょうか。
ここは座席が互い違いになっていますし、段差もあるので結構見やすくて好きなホールです。
まあ、もうちょっと座席が広ければ言うことないのですが。

15:00開演

黒い羽織に黒いお着物の談春さん。
「今日は昨日とは違う噺をします。飽きちゃった。」とうことで、昨日のお噺「蒟蒻問答」を4分ほどでさらっとあらすじを紹介。そのまま噺に入ってもらってもいいほど、さわりだけでも面白かったです。昨日行きたかったなあ。

桑名舟(15:10~15:35)

あらすじは3年前のブログにて。

とめどなく続く講釈はすごかったなあ。わかってるのに笑ってしまう「総合講釈」。
サメさんの会話がかわいいなあ。

トーク?(15:35~16:10)

のっけで「話したいことは落語の後で」とおっしゃってましたが、昨年亡くなった十八代中村勘三郎さんの追悼公演を談春さんが松本で開催したときのお話。
さだまさしさん、立川志の輔さんとで開催する予定が突然笑福亭鶴瓶さんが来られて談春さんの落語が15分になってしまった、とか、そもそもこのメンバーが仲良くなったのは3年前?の談春さん主催のゴルフコンペ?からとか。
印象的だったのが鶴瓶さんが勘三郎さんの良くない話をたくさんされていて、「どうしてこんな話をするんです?」と訊くと「言われたなかったら早よ死なへんかったらええねん。」みたいなことをおっしゃっていたとのこと。

仲入り(16:10~16:35)

やはり女子トイレのお姉さんはいつもの方でした。

芝浜(16:35~17:40)

同じくあらすじは3年前のブログにて。

藤色のお着物をお召しの談春さん。舞台の背景も藤色でした。
会場の照明も落としぎみで、非常口のランプも黒い箱?で隠されました。
マクラもそこそこに噺に入られました。

超寝不足だったので睡魔のとたたかいでしたが、革財布を拾ったのは本当だったと白状する件は聞き入ってしまいました。上手いなあ。

一旦緞帳が下りて、また上がって、ご挨拶する談春さん。
来年は30周年で全国ツアーをされるとのこと。スタートは5月31日と6月1日フェスティバルホールだそうです。らくだとかいろいろ2日間ちがうとのこと。

番組が3年前と全く同じで、トーク?が昨年と同じ中村屋さんだったので、残念のような違うような…。
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8/4 「志の輔らくごin森ノ宮2013」

2013年08月04日 | 落語
大阪・森ノ宮ピロティホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。

1.「牛ほめ」立川志の太郎(14:00~14:13)

与太郎がこずかい目当てにおじの改築祝いに行き、褒めようとするが記憶違いでとんちんかん。
その家の娘を褒めるが牛を褒める言葉を言ってしまう。

志の太郎さんは志の輔さんの6番目のお弟子さんだそうです。
言葉は聞きやすかったので頑張っていただきたいです。

2.「買い物ぶぎ」立川志の輔(14:13~15:00)

妻が風邪で寝込んでしまい、普段買い物をしない夫がドラッグストアに買い物リストを手に買いに来た。買おうとする商品にさまざまな種類があるため、それを突っ込む夫と返答に困るアルバイト店員とのおもしろいやりとり。

今回の公演は4日間連続。「これまでの3日間は今日のためのリハーサル」と言われて会場大笑い。
昔から変わっていないものがある、傘が奈良時代から変わっていない、クルマのワイパーも飛行機でもやはりワイパーだとか。
選挙速報が一瞬で終わってしまって枝豆とビールができなくなったとか、どうして開票率5%で当選確実がわかるのか。もしかして残りの95%が違うかもしれない、数学者が味噌汁の味見をするのに丼一杯飲みますか?小皿でしょ?それが5%です。笑いながらも、ああなるほどと思ってしまいました。
マクラは25分ほどありました。

「たらこのドリンクってなんだ?!」「疲れるの字が落ちていて、本当は「疲れたらこのドリンク」ここから大笑いだったものですから、「トイレの消臭剤森の香り」どこの森の香りだ?ニオイを香りで包む。そっとトイレに入らなきゃ。「おいしい猫の缶詰」誰が言ったんだ猫か?飼い主が食べてから猫にやるのか。「掃除の洗剤」ただの掃除の洗剤だったら、風呂の洗剤の立場はどうだってんだ。「歯磨き粉」全部の成分は入ってないのか。そしたらそれぞれ歯ブラシにつけてボタッと落ちるじゃねえか。買わせるつもりか。
などなど、しょーもな~いつっこみの連続。私こんなの大好き。
どうやったら終わるのかと思いきや、ずっと並んで待っていた夫人の登場でサゲへ。

ああ、面白かった。

仲入り(15:00~15:15)

3.「柳田格之進」立川志の輔(15:15~16:30)

質屋の番頭が主人に渡した50両が出てこない。
そこで主人の囲碁友達の浪人柳田格之進を疑う。
柳田の娘が吉原へ身を売り、金を工面。もし後で出てきたら首をもらうと約束。
その後お金は出てきたが…。

マクラはYESorNOで堂々と「オア!」とか、殺陣師のお話。おやおや、前に聞いたお話だなあと。
10分程度マクラ。

志の輔さんでもかぶってしまいました…。
4年前に聞いていました。しかし、やっぱり上手すぎる。
志の輔さんは紺屋高尾よりこれみたいな武士のお噺のほうがさらに良いような気がしました。
ドスのきいた声が上手いというか。「黙れ!」と叫んだとき前のお客さんがビクンっとされてました。すごくピーーーーーンと張り詰めた雰囲気でした。

出世した柳田が着ていた「すすだけらしゃの合羽」って何か気になりました。一寸いくらという高価な反物なんだそうですが(噺の中で)。2回目なので細かな単語が気になったりして。
150石でどれくらいお金持ち?とか。
時代劇好きな私ですけど、まだまだですわ…。

来年も来てくださると志の輔さん。
お暑い中ありがとうございました。


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5/19 ならまちセンター市民ホール 立川談春独演会

2013年05月19日 | 落語
今日(5/19)ならまちセンター市民ホールで催された立川談春さんの独演会に行ってきました。

近鉄奈良駅から10分くらい、東向商店街を過ぎ、ならまち方面へ歩くと会場に到着しました。

ならまちを散策しようと思ったのですが、あいにくの雨であきらめ、ホールのロビーでぼーっと開場を待っていました。

市民ホールは建物の2階にあり、客席は急勾配。全席(たぶん)舞台を上から見下ろす感じです。そのため、前に座高の高い方が来られてもなんとかなります。
今回最後列「す」列だったのですが、そんな感じなので思ったより舞台が近く、落語には最適なホールだと思いました。しかも「す」が最後列でキャパ300人。いい感じ♪

1.「替わり目」立川談春(15:00~15:35)

外で呑んで酔っ払ってきた亭主が家に帰ってくると、妻が早く寝ろとうるさい。こんなときは「一杯どうですか。」と言うもんだ。そしたらすぐ寝る。言い方があるだろ。しぶしぶ妻が言うと、一杯出せ。と。そしてつまみがないかと言うと、妻は古漬けまでも「いただきました。」生の茄子があるだけ。じゃあ、塩とぬかをもってこい。食べてお腹に重石をのせれば漬物だ。
それなら妻がおでんを買ってくると。その前に化粧をすると、鏡台の前に。
その間、亭主は「自分にはできすぎた女房だ。」「美人で優しい。」などとおのろけ。でも本人の前だはいえない。しかし、妻はまだ出かけていなかった。

談春さん、奈良公演は初めてだそうです。談志師匠のかばん持ち時代に来たことがあるとかなんとか。
「今日は初めてなので特別なお噺を。」なんておっしゃっていました。

亭主と女房二人の会話。ぽんぽんぽんぽんっとテンポがよく、おでんのネタの省略の件がおもしろかったです。「がん」「鳥かい?」「バカヤロー、鍋に鳥がパタパタしてるのかよぉ!」

2.「トーク」立川談春(15:35~16:10)

「高校2年で卒業して(要するに中退)、談志の弟子になりました。」で始まったトーク。

著書「赤めだか」のエッセイ賞受賞の電話がかかってきたときのエピソード。誰かがいたずらでかけてきたと思い「バカヤロー。」と言って1回目はガチャ切り。この時点で次点の方に回すはずが委員の井上ひさし(?)さんがもう1回かけてみなさいということで2回目。賞金100万円と聞いて「お受けします。」

どうして「赤めだか」かというと、本の紹介で始めにくるからとのことでした。「私と師匠」とかだと最後になるからと。

続いて、談志師匠のエピソード。マンションがいくつもあり、練馬区に10LDKの家を建てたが、奥さんと娘さんが嫌がって、ガスも電気も止まったマンションでろうそく1本で過ごしていて、わかった。となり、練馬区の大豪邸に1人に住むのもなんだから、弟子をよく呼んでいた。
談春さんと弟弟子さんが居るとき、最終バスも終わった夜、変な女性が1人訪ねてきて…。

「赤めだか」に書きたくても書けなかった話として、話してくださいました。
爆笑につぐ爆笑。

聞き終わった私の感想は「談春さん初めての場所だから、ええ人ぶってるな。」

とにかくものすごく面白かったです。


仲入り(16:10~16:20)


3.「百川」立川談春(16:20~17:00)

料亭「百川」へ奉公することになった百兵衛さん。女中さんがすべて髪をほどいてしまい、お客の用件がきけない。初出勤の日にも関わらず、二階の魚河岸の若旦那衆の用件をききにいく。
言葉がなまっている百兵衛さん。「主人家(しゅじんけ)の雇人(かけいにん)で。」を祭りの「四神剣(しじんけん)の掛合人(かけあいにん)」と聞き間違われたことから始まるドタバタ滑稽話。

マクラではその「四神剣」の説明でした。お噺を知ってる方はここで、あ!となるわけですね。
青竜、白虎、朱雀、玄武の絵が描いてある旗で剣がついていると。私は知りませんでした。この単語。
「奈良の方には説明はいらないと思いますが。」なんて一言ついてました。

常磐津の師匠の「かもめじ」さんを呼んで来いというのに医者の「かもじ」先生を訪ね、魚河岸の若い者が今朝がけに四、五人来られて」と言ったことが「袈裟懸けに四、五人斬られた」と勘違いの件で私、大笑い。お腹痛かったし、泣いてました。ああ面白かった。

今回は本当に初めての場所ということでしょうか、いつもの毒舌もなく、「爽やかなとても噺の上手い落語家さん」でした。しかも時間もきっかり2時間で終了。
こんな談春さん、初めて拝見しました。

「次は人情噺も聞いてもらいたいと思います。」とのことでしたが、滑稽噺3席は参りましたぁっ!

来週(5/25)の「新堂本兄弟」にご出演だそうです。落語番組にも出ない談春さん。さだまさしさん経由で出演が決まったとか。楽しみです♪
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12/29 森ノ宮ピロティホール 立川談春独演会

2012年12月30日 | 落語
昨日(12/29)森ノ宮ピロティホールで催された立川談春さんの独演会に行ってきました。

今年は何回このホールに来てるんやろかと思いながら、今回の席は2列目下手。

女子お手洗いは毎度ながら長蛇の列。しかし手際よくいつものお姉さんがさばいてくださるのでストレスなし。

1.「六尺棒」立川談春(15:05~15:40)

吉原から戻った大店の道楽息子。夜遅くに店に戻ると主の父親が入れてくれない。
マッチで店を燃やそうとすると、腹を立てた父親が六尺棒を持って息子を追い回す。
逃れた隙に店に戻った息子、戸口が開いていたため今度は逆に父親を締め出す。

マクラは先の中村勘三郎さんのお話。
いきなり「中村屋がねえ。」と。
談志師匠と先代の勘三郎さんと交流があり、それで仲がよかったとか。
談志師匠の家でのんでいた勘三郎さん、師匠が「高杯踊れ」と言って、カーペットにスリッパで高杯を踊られたとか。
私は大笑いしたのですが、客席はそんなでも。やっぱり、歌舞伎ご存知ない方が多いのかと実感。
勘三郎さんは談春さんの著書『赤めだか』を良い本だと褒めてくれたそれを談志師匠に言うと怒り出した。
でも、勘三郎さんもお父さんの前で褒められたときは「自分のほうがうまい。」と言っていたからそんなもんだと。
勘九郎さんが出演の映画を勘三郎さんが見に行ったとき、前に座っていた歌舞伎好きのご婦人方が勘九郎さんを褒めていた。それが的を得ていたと。「勘九郎は品があるのよねえ。」そこで客席ドッと笑いが出てました。

談春さんと勘三郎さんで対談しようということになり、時間がないから勘三郎さんの楽屋で。
「切腹して出番おわりだから。」と。
忠臣蔵の四段目を3列目の中央ブロックの端の席で観ていて、判官の横に座ってるなんだかわからない二人の侍の1人が仁左衛門で驚いたとか、由良助が高麗屋(幸四郎)だったとか、すごい舞台だったが勘三郎さんを待たせたらいけないと思い、判官が切腹した後で途中で退場した。
楽屋で勘三郎さん「エライ!良く来たねえ。」と言われたと。
それで、舞台の様子をお話されたのですが、デフォルメされてて面白くって。「みなさん、わかりますか?」と言われてましたが、あまり客席からの反応がなかったからかなあ。
私はもう、笑いをこらえてましたがそれがまたよくなかったのか、前のほうでは私だけ大笑いしてしまいました。

あまり歌舞伎を知らないと談春さん。初めて観たのが先代の勘三郎さんの文七元結。そのときの相手が玉三郎さんだったそう。
「吉良ははなんていうんですか?」とか、「切腹してからどれくらいまだあるのかわからなくて」と言われてましたけど、幸四郎さんを高麗屋とか言われるあたり、そうでもないと思いました。
第一、高杯も知らないでしょう。

「歌舞伎役者の勘三郎さんがどれほど良かったのかわかりませんが、歌舞伎に興味のない人でも人気があったのがすごい」みたいなことを言われてました。その通りですね。

そんな勘三郎さんのお話を約30分ほど話されて、お噺に。

本編10分ほどでした。

仲入り(15:40~15:55)

2.富久(15:55~17:10)

大店に勤めていた久蔵(きゅうぞう)は酒で失敗して今は太鼓もち。
あるとき大家から売れ残った富くじ「松の百十一番」を買い取る。抽選日前に火事がおこり、勤めていた大店あたりが火元だと。久蔵は店に駆けつけ、火はそれていき、久蔵の長屋のほうへいったが久蔵は何もないからと。そして久蔵は店に住み込みで働くことに。
富くじの抽選日。久蔵のくじが一千両の大当たり。しかhし、火事で燃えてない。
失意の久蔵。そのとき近所の人が家財道具を保管していた。無事くじがあり、「近所にお払いをする。」

マクラは20分ほど。宝くじと競馬と競艇の賭け事のお話。
さっきの歌舞伎のときと反対で全くわからず、半分ぐらい聞き流してしまいました…。

本編約50分。長いお噺で、途中から、富くじは焼けたと思ったら出てくるんやろうなあと思った途端睡魔が襲ってきました。危ない危ない。
富くじの抽選あたりから面白くなってきて、ゲラゲラ大笑いしました。

お噺が終わってから、また勘三郎さんのお話。
今年の8月にお会いした(?)とか「何か面白いもの持ってきて。つまらないのは許さないよ。」と言われた。また、談春さんが出演したソロモン流を見ていて「見たよぉ、60で落語やりたい?できないね。」と言われたとかで、客席に笑いが。

昨年は談志師匠、今年は勘三郎さんとつらいとか。
「逢うべき人には逢っといたほうがいいですよ。けんかしててもね。」という一言が印象に残りました。
本当に談春さん、しゃべり方がそっくりで、勘三郎さんが居てはるみたいでした。

最後は「よぉ~、ぱぱぱん、ぱぱぱん、ぱぱぱんぱん」を3回繰りかえす東京締めで。幕が閉じられました。

行って良かったと思いました。
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9/29 兵庫県立芸術文化センター 立川談春独演会 

2012年09月30日 | 落語
昨日(9/29)兵庫県立芸術文化センター中ホールで催された、立川談春さんの独演会に行ってきました。

今回も前回行った春風亭昇太さんと同じF列。
この列から少し段差があって、ちょうど見やすい席。もっと段差のあるG列でもいいかも。
最後列はもちろん、最前列も補助椅子が出ていました。ほんまに大人気ですね。

1.一目上がり 立川春松(15:00~15:10)

掛け軸のほめ方を知らない八っつあん、「音羽屋っ」と掛け声すると「これは良い賛(さん)ですね。というんじゃ。」と教えられる。そして、次の人のところで「良いさんですね。」というと、これは「賛ではない、詩じゃ。」次の家で「良いしですね。」というと、「これは悟(ご)じゃ。」次の家で「五と言ったら六と言われるから、最初から六と言おう。」と「良いろくですね。」「これは七福神じゃ。」

良く昔の日本画に詞とか何か書いてあるのを「賛」というのを知りませんでした。
ああ、恥ずかしい。勉強になった。
自画自賛もここから来てるんですねえ。

2.黄金の大黒 立川談春(15:10~15:48)

マクラはお弟子さんが面白いという話。奥さんの希望でソファーを買いに行って、オットマンもついていた。お弟子さんに掃除を頼み、「オットマンはソファーのそばに置いておくんだぞ。」と外出。楽しみに帰宅すると、置物がソファーの上においてあった。
「私は戦隊モノのなになにマンが好きだと思ったんでしょうか。」
どこかの高級チーズケーキを紙袋にまとめるときに縦に詰められて、ぺっちゃんこ。
翌日お弟子さんがお詫びにと新しく買ってきた。
世間一般ではこれでいいかと思われるかと思いますが、立川流ではこれではダメなんです。次になにかいいことやって、流石!と思わせないといけないんです。とのこと。
へええ。

あまり毒のないお話が15分ほど。
そして聞いたことのある噺に。

やっぱり絽の袷の羽織と熊さん面白かった。

中入り15分

3.ねずみ穴 立川談春(16:12~17:13)

マクラもなしに、「ちょっと季節は早いですが…」と、始まったお噺。
うわっ、これまた最近聞いたことあるよぉ。
すごく良い噺なんですけどねえ、ははは。

弟が兄に3文返しにくる件で、隣と斜め前の女性の方が泣いてはりました。
おお、泣ける落語家立川談春かあと思いました。

又来年来ます。とのご挨拶で幕が下がりました。

ううううん、初めてふたつともかぶってしまいました。
まだまだ聞いてみたいお噺があるのですが、なかなか巡り逢えないですわ。
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7/29神戸朝日ホール「立川談春独演会」

2012年07月29日 | 落語
今日(7/29)神戸朝日ホールで催された立川談春さんの独演会に行ってきました。

やはり大人気の談春さん。今日は当日券の販売はなしとのことでした。

初めて行ったホールなのですが、舞台が広いのに客席が少ない(狭い)。いちばん後ろでも十分見えます。
落語のためにできたホールでないかというほどです。

そんなホールで私の席は中央ブロックの最前列。
舞台の高さは膝のあたり?ぐらいしかありません。
「うわぁどうしよう。」と思いながら開演時間を待ちました。

1.「包丁」立川談春(15:00~16:25)

3年ぶりに再会した友人(?)のツネとトラ。ツネは昔からの女たらし。今は清元の美人お師匠と暮らしているが、こんどもっと歳の若い女と一緒になりたいため、トラにお師匠を口説かせて、その隙に包丁を持って入る。そして、お師匠を女郎に売ってその金を山分けしようとたくらむ。
鰻と酒に釣られて話に乗ることになったトラ。酔った勢いで留守番をするツネの家に行くが…。

ここのホールは真ん中から分かれて開閉するカーテンみたいな幕。
するといつもの紺色の布で覆われた台に白の座布団、後ろには屏風が置いてありました。

談春さん登場するやいなや、「暑いね。」。
舞台にはライトがたくさんついていて、確かに暑い。最前列の私もそう思い、うなずいてしまいました。

マクラは先月神戸の会の日が談春さんのお誕生日だったらしく、サプライズでバースデーケーキが舞台に出されたお話。何やら、談春さんに悟られないようにするよう主催者よりお客さんに言われていたらしく、談春さんが「今日誕生日なんです。」といっても反応が鈍くて、「なんだあ。」と思われたと、お客さんからしてみれば悟られてはいけないと緊張されてたようですね。と。
いやあ、先月行きたかったなあ。

今日の番組は先月終演後にお客様からのリクエストで決まったとか。

まずは神戸牛のすき焼き、ねぎだけ。糸こんにゃくなしで。それから神戸牛400gをほとんど生のレアーを食べるという感じです。
という説明でした。

いつも通りの長いマクラ(30分)ほどあり、お噺が始まりました。

かと思いきや、この「包丁」は音曲(おんぎょく)が入る噺だから難しいということで、談志師匠が独演会ですると発表しておきながら、やらず、圓生師匠(私よく知りませんが)に代演してもらったというエピソード。

10分くらいありましたでしょうか、やっとお噺に入られました。

トラさんが頑張って口説こうとあの手この手で奥さんの手を握ろうとすると、たたかれたり、お酒を飲もうと誘うと「飲みません。」と断られたり。
ツネさんにあらかじめ教えてもらっていた、佃煮とおこうこを食べる件は最高でした。
しいたけ昆布と上手くつかったおこうこにお酒。一杯やりたくなりました。はい。

トラさんをぶりのアラみたいな顔「アブラぎっていて、血なまぐさい。」という表現が面白かったです。

聞きどころ(?)のトラさんが小唄(?)を唄う件はそんなにどうというわけでもなかったような気がします。でも酔って唄っているわけだからやっぱり上手いのかなあ。

しかしまあ、ツネはもともと悪いけど、奥さんもガラッとトラさんに心移りするし、トラさんは裏切るし、登場人物3人とも良くない人たちですね。

途中から汗だらだらの談春さん。でも登場人物が汗を拭いたり、扇子であおいだりしているように見えました。さすがですねえ。

終わったときには脇や襟元、背中までびしょびしょでした。
私もライトは暑いは、笑って熱いわで大変でした。

中入り(15分)

2.「紺屋高尾」(16:40~17:42)

マクラは二葉亭四迷が「I LOVE YOU」を「あなたのために死んでもいい」(多分)と約した。みたいなお話でした。前もそうだったような…。

あらすじは省略します。

また紺屋高尾かあと思ってしまいました。こんなに暑いのに重いなあ…。と思いきや、客席は暗くないし、いきなり久さんが親方に「嫁をもらいます。」という話から入っていました。
親方とその奥さんのやり取りが滑稽話みたいに面白く、久さんと高尾太夫の件は少し。でもしっかり場内は「しーーーーーーーん。」となりました。さすが。

高尾太夫に来年の3月15日に年季が明けるからそのときには嫁に来ます。といわれたと久さんが親方に話すと、おかみさんが残念がったり、高尾が来たときの大騒ぎがまた面白かったです。

前回聞いたときは、久さんが吉原で高尾の花魁道中で惚れた件、久さんが3年働いた件、そして高尾と対面した件がもっと多かったような気がします。
ずっとしーーーーーんとしていて、咳払いでもするようならつまみ出されそうな雰囲気でしたが、今回はわりと笑うところが多くて、面白かったです。

前回の紺屋高尾を知っていないと面白くなかったかもしれません。

客層と会の特質をしっかり把握して変えてくるんですね。すごいなあ。
改めて談春さんのすごさを感じた本日でした。

噺が終わってから、次回のリクエスト大会。
私は「文七元結」が聞きたくてたまらないのですが、どうやらしてくれないみたいです。残念。
らくだもしないんですって。う~ん。これも聞いてみたいなあ。

来月は「小猿七之助」だそうですよ。
「女形の七之助じゃないです。」の一言に異常に笑ってしまった私でした。
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5/26 森ノ宮ピロティホール 立川志の輔独演会

2012年05月28日 | 落語
一昨日(5/26)大阪・森ノ宮ピロティホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。

今年すでに3回目のピロティホール、2時過ぎに入場して、すぐさま入り口入って右側にあるお手洗いの列に。
もともとは両側から入れるようになっているのですが、片側通行にして、係りのお姉さんが手際よく案内してくださるのです。

志の輔さんのお客様の層はほんと幅広い。老若男女という感じ。
車椅子スペースにもパイプ椅子で増席されていました。

今回は5列目の真ん中辺り。ここから一段高くなっていて、前の方がどんなに座高が高くとも、盛りモリの頭だって平気なすばらしい席。歌舞伎の劇場もこんなんだったらいいのになあ。


■□■


「ハナコ」立川志の輔(14:35~15:15)

あらすじは省略します。こちら

舞台は黄土色?の高座に白い屏風。
モスグリーン?の羽織とお着物の志の輔さん登場。

独演会というのは一人でするから独演会というんですが、だいたい、お弟子さんが一席やって、その次というのが通常なんですけどね。
と、今回はお弟子さんなしの志の輔さんのみの会でした。

マクラは10分ほど。前回7月に来られたとき、往復とも新幹線が遅れたとか。あるとき、遅れるだろうと思ってお弁当やらお酒を買いに行ったテレビ局の方?(ちょっとあやふや)が取り残されてしまった話。
日本はあらかじめ遅れます、それを承知で乗るんですねみたいなお話でした。

中村仲蔵だけでもいいですが、ひとつ面白いと思っている新作をやりますと始まったのが「ハナコ」でした。

「あらかじめ申し上げておきますが。」だけで大笑い。先々想像してしまっていけません。
旅行者一行が「温泉垂れ流し、和牛食べ放題。」と言っただけで大笑い。笑っちゃいけないと思えば思うほどおかしくなってしまって、腹筋痛かったです。

志の輔さんの会はそんなに回数行っていませんが、いちばん好きなお噺かも。ああ、おかしい。

今回もどうして仲居さんはシャベルを持って竹林に行っていたのか、休んだ女中さんは仲居さんに金庫で頭を殴られてどうなったのか気になります。どなたか教えてくださいまし~。


仲入り(15:15~15:30)


「中村仲蔵」立川志の輔(15:30~17:00)

浪人の子として生まれた主人公。鳴り物の夫婦の養子になるが、あまり上手くないと、歌舞伎役者の養子になって、一番下の稲荷町から始まり、創意工夫で四代目團十郎の目にとまり、だんだん格が上がって名題となったが、役者からのいじめで忠臣蔵の五段目、斧定九郎という名題がやらないつまらない役が与えられる。神社にお参りをしてもだれもやったことがない定九郎が出てこない仲蔵だったが、雨宿りしたそば屋で、破れた番傘、袷の着物の裏を取ったぼろぼろの着物姿の浪人を参考にこれまでやったことがない定九郎を演じる。

緞帳が上がると松羽目ものの背景のような松の絵がかかれた幕がつってありました。
紋付袴の志の輔さん。

マクラもまた短めの10分程度。マクラというか、歌舞伎界は血筋が大事、「ザ・血筋」。落語はそんなことなくて「ジプシー」みないなもんです、と。香川照之さん襲名のことにもふれてました。

東京の落語は見習い、前座、二つ目、真打とありますが、大阪にはなし。
歌舞伎も今は名題と名題下だけですが、昔は「稲荷町・中通り・相中・名題下・名題」(文字あやふや)とあったことや、稲荷町は入り口にお稲荷さんがあって、そこに大部屋があってそこに居たからとか。
東京の歌舞伎座はお風呂屋さんみたいだとか、
本題に入る前に「歌舞伎とは」みたいな解説があり、やっと中蔵が稲荷町から出世し、中通りになって花道でセリフが言えるようになった件で、歌舞伎の舞台には花道があって、揚幕といって金属の棒と輪でつるされていて、引くごとに「ちゃりん」と音が出る、七三の説明、落語の上下のお話にまで発展。

相中で鎌髭をすることになった件では鎌髭のあらすじ説明。

名題になって斧定九郎をやらされる件では、忠臣蔵の説明から、四段目、五段目、六段目のあらすじ説明が独特の笑いを交えて説明。
忠臣蔵好き、歌舞伎好きの私とすると、もともと五段目は弁当幕でつまらない場だったとか、これまでの斧定九郎は地味な格好だったとか、そういうのはいいとは思うんですが、忠臣蔵の説明から入られるともう、なんか「早く仲蔵行って。」と思ってしまったのが正直な感想です。

しかし、鎌髭と五段目の件はまるで歌舞伎を二幕観たかのような気分でした。
ライトで花道を表現して、附け打ちのばたばたばた、拍子柝のちょんちょんちょん、お囃子もあってほんとさながら歌舞伎の舞台。
でもこんな演出邪魔なくらい、志の輔さんにはものすごい様相の定九郎がのり移っていて、舞台にも背景がありました。
鎌髭なんて観たことないんですが、ほんと観たかのよう。
やっぱり志の輔さんすごいです。

五段目を演じたあと、見物から声がかからなかった失意の仲蔵辺りからは解説なしですっとお噺はすすんでいきました。



一旦緞帳が下りた後、再び志の輔さん。

談志師匠のことに触れ、やっと実感がわいてきた。どうなるかわかりませんが。少しでも受け継いでいけたらのようなお話でした。

いや~、2時間半。たっぷり志の輔さん堪能させていただきました。

できれば、もう少し説明をはしょった仲蔵が聞きたいと思いますが、他の方でこんなに歌舞伎役者さんや舞台が浮かび上がる落語家さんもいないでしょうし…困ったものです。
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5/6兵庫県立芸術文化センター 春風亭昇太独演会

2012年05月06日 | 落語
今日(5/6)、兵庫県立芸術文化センター中ホールでも催された
春風亭昇太さんの独演会に行ってきました。

昨年と同じで大盛況。最後列はもちろん、前方の左右にも座席が増設されていました。
舞台には赤い台の上に紫の座布団、後ろには屏風が立っていました。
今回は5列目のど真ん中。いままでで一番良い席だったと思います♪


■□■

開演時間14時、昨年と同じように水色に花柄のアロハシャツ?にジーンズ姿の昇太さん登場。
ハンドマイクを持って、昨年の7月から月2,3回通っているという渡嘉敷さんのボクシングジムのお話。渡嘉敷さんのモノマネが面白かったです。


・反対俥 立川生志(14:10~14:25)

若乃花に良く似た恰幅のよい方でした。初めて拝見したんですが、談志師匠に入門して20年の方だそうで。って、ことは真打の方?とか思いながら、聞いておりました。
マクラはこれまでに師匠にほめられたのが2回しかない。旅にでていて、おにぎりのラップが業務用の100mだったのを師匠が欲しそうにしていたので、生志さんが厨房にいって譲ってもらったところ、「エライっ!」とほめられた。
あとおかしかったのが、新幹線で新大阪に来て、西宮北口の南口。北口なんだか南口なんだか。という一言。確かに、このホールに行くには西宮北口駅の南出口を出ないと行けないんですよね。

上野の汽車に間に合わないと人力車に乗った男。一人目の車夫は入院中の男で頼りなく、二人目の車夫はむちゃくちゃ早い。土管や芸者を飛び越え、踏み切りに近づいても止まらない。気がつくと、津軽まで行っていた。上野に戻ってくれと男。汽車に乗って津軽まで行くとうサゲ。

今回、志の輔さん、談春さん以外の立川流の方の落語を初めて聞きました。
マクラはやっぱり同じニオイがしましたが、噺に入ると全然違いました。
途中、「談志に20年仕えてやっと開放されたんだい。死んでたまるか。」みたいな男のセリフがあり、笑ってしまいました。

たった15分で真打さんの落語。贅沢でした。


・長命 春風亭昇太(14:25~14:58)

マクラが15分ほど。
先ほどの生志さんが寝坊してついさっき会場に来て、何もなかったかのように落語をして。すごいですね。さすが立川流です。タクシーでも若乃花に間違えられたんですよ、と。
さっき、生志さんは阪急に乗ってきたとおっしゃってました。ハテ?どちらが…というのも野暮ですね。
人間はちょっと苦しんでいるさまが好きなんです。と松野明美さんのお話で、彼女は必ずゴールしたら倒れます…と実際に昇太さん転んでみたりして。
それから、箱根駅伝の話。どうしてお正月にあんな怪我をするほどの道を走るんですか。と面白おかしく話されていました。

大店の養子が亡くなった。妻はとても美人だから養子は短命なんだと。どうして亡くなってしまったかと話すご隠居。
なかなかわからない八っぁん。
「ご飯をほわっとよそって、手と手が触れて…、周りには誰もいないだろう。お前だったらどうする。」
何度も問答をして理解した八っぁん、自分の家で妻にご飯をよそわせるが、上手くいかない。我が家は長命だ。

最初はちょっと話が見えず暇だったんですが、ご飯をよそう件になって爆笑に次ぐ爆笑。特に八っぁんとご飯を山盛りに盛る妻の会話で絶好調。
お昼ごはんをたくさん食べたはずの私のお腹はすでにすいてきておりました。


場内薄暗くなりまして、「いやぁん、あはぁん。」ななまめかしい音楽とともに、昇太さん、えんじ色のお着物を脱ぎ捨て、虹色のぼかしの襦袢一枚に。下手からお弟子さん?が浅葱色っぽい薄いグリーンのお着物を投げられて、それにちゃっちゃと着替えられました。
これが、「生着替え」だったんですね。

何事もなかったかのようにお座布団に座られ、照明が明るくなりました。


・リストラの宴 春風亭昇太(15:00~15:15)

5分ほどマクラがありました。
テレビを見なくなったと昇太さん。最近は暗いニュースばかりですが、すがすがしい出来事が。ということで、塩谷瞬さんのお話。そこから映画パッチギの話になり、ラサール石井さんのお誘いで花見に行ったら、沢尻エリカさんがいたそうです。むちゃくちゃキレイでわからなかったそうです。

普段食事に誘ってくれない上司が自分だけ誘ってくれたと喜ぶ主人公。妻は絶対リストラだと、リストラされないようにする条件を書いたメモを夫に渡して食事に向かわせる。そのメモには、・親と同居・受験をひかえた子供がいる・学歴を鼻にかけない・時々口ごたえする・人事部の人と仲良くするなどだった。
食事の席で上司から「お父さんが居なかったね。」ときかれれると「いや、居ます。」「お葬式に出たぞ。」「いや、お葬式の後に生き返りまして。」などなど、新婚1年目で大学受験を控えた養子がいる、高卒だ、塩を取ってほしいといわれると「てめえで取りやがれ。」と口ごたえ。上司が人事部に異動になったと知ると、ソースや塩やいろいろかけまくる。怒った上司は帰ってしまう。上司が帰宅すると妻にメモ通りにできたかときかれる。そのメモには「部下とうまくいかない上司はリストラの対象です。」

上司の質問に対してはちゃめちゃな答えをする主人公がたまらなくおかしかったです。


・仲入り(15:15~15:30)


・崇徳院 春風亭昇太(15:30~16:10)

うすい桃色の着物に縞の袴をお召しの昇太さん。
15分ほどマクラがありました。

柳昇師匠にお花見の場所取りを頼まれて、そこでのエピソードでした。

商家の若旦那が病で寝込んでしまった。原因を調べてくれと父親に頼まれた主人公。
若旦那の病は恋わずらい。茶店で桜がちらちら舞うところに、美しい娘がふくさを落とした。拾ってあげると頬を赤らめて、木の枝から落ちてきた短冊を渡してくれた。それには「瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」とあった。手がかりはそれだけ。父親に借金は棒引き、三軒長屋もやるといわれた主人公。ひたすら「瀬を早み~」と言いながら江戸の町を歩き回り、剃るところが無くなったにも関わらず、もう一回と床屋に行くと、娘のほうも男を捜しているとわかった。

「こいわずらい」という昇太さんの言い方がおもしろくっておもしろくって。
それから「茶店の女がいいんですよ。冗談をいうと、あらいやだっていうでしょ、そこのはあはっていうんですよ。ありゃいい女だ。」みたいなセリフを全く同じようにいう場面が3回もあって、そこも大笑いしました。
上方落語で聞いたことがある噺だったんですが、かなり昇太さんのアレンジが入っているのかなという気がしました。

終演後ご挨拶で、桜がどこかで咲いているときしかできない噺なので今だと思いました。とのことでした。

人物や情景が浮かんでくる前に大笑いしてしまう昇太さんの落語。
年に1回じゃなくて何回も聞けたらいいなあと思います。

今年の連休の締めくくりは楽しくなりました♪
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3/31 森ノ宮ピロティーホール「立川談春独演会」

2012年04月01日 | 落語
昨日(3/31)森ノ宮ピロティホールでで催された
立川談春さんの独演会に行ってきました。



このホールは3週間前に杉山さんのコンサートが行われたホール。
まだまだ余韻を引きずっておりましたが、舞台には緞帳がおろされ、館内にもお囃子テープがながれていましたのですっかり落語会の雰囲気(当たり前ですが)。
しかも、今日は補助椅子を使って増席ではなく、立ち見席があって、最後座席の後ろで立っていらっしゃる方がいました。

15:00開演。緞帳があがると、いつも通り舞台には青い布で覆われた高座、白いお座布団、後ろには屏風がありました。

1.「猫と金魚」立川春太(15:00~15:10)

ご挨拶もそこそこに、すぐに噺に入られました。
金魚を飼っている店主、金魚が減っているからきっと猫が食べているに違いない。
番頭に金魚鉢を湯殿の棚に置くよう頼むが、金魚鉢だけ湯殿の棚に。金魚を湯殿の棚に置くようにま

た頼むと今度は金魚だけ。お間抜けな番頭にやきもきする店主のやりとり。そして猫と番頭が戦うが…。

いままで、いろんな方の前座を聞いていましたが、この方が一番上手でした。
面白いまではいかなかったんですが、誰が誰とわかったし、お話もすっと入ってきたし、超寝不足な私でしたが、寝ませんでした(すごいエラソーでごめんなさい)。

2.「黄金(きん)の大黒」立川談春(15:10~16:07)

グレーっぽいのお着物に青系の羽織の談春さん。

12ヶ月公演初の土日開催ということで、立ち見のお客さんに挨拶する談春さん。
やはり談志師匠のお話に。談志師匠は代表作がこれ、というのはなく、立川談志という噺家がすごいんです。談志になってからすごいんじゃなくて、前座、二つ目からすごかったと。
追悼というと格好いいですが、師匠にあこがれ、談志ごっこをやっていきたいとのことでした。

それから、鶴瓶さんの話になり、三浦友和さんと料亭に行かれると、鶴瓶さんは携帯で嵐の二宮さんを呼んでこられ、4人で食事をされたそう。二宮さんはすごいと。気を遣うけど、相手に重荷にならないようにするのが上手いと。人気者は皆さんそうではないのかと。ひたすらベタ褒めでした。

しかし、鶴瓶さんは幅広い交友関係をお持ちなんですねえ。私はそちらに感心しました。

20分ほどマクラ(?)があり、やっとお噺に。

貧乏長屋。店子たちは1年や親の代から家賃を滞納しているものばかり。
その大家の息子が砂場で金の大黒を見つけたので二の膳を振舞うから紋付で来るようにとのお達し。
長屋の連中は羽織なぞ持っていない。一人だけ、絽の紋付を持っているというが、それには綿が入っている。それでもいいと、一人ずつこれを着まわしして挨拶に行くことに。

もともと上方落語だったものを江戸に持ってきたお噺だそうです。
個性的な登場人物がたくさんでてきて、それぞれの会話が面白い。

「羽織持ってますよ。絽ですが。袷になったり綿入れになったり。」談春さんが羽織の袖をパタパタするとそこには綿がうっすら入った絽の羽織が出現。その時点で大笑いだったのですが、その次に、話べたの「こここここ、こんばん…わっあ。」の二人目の人。そこで、涙が出るほど大笑い。腹筋痛かったです。「厩家事」以来です。談春さんでそこまで大笑いしたの。(かもめの玉子は別腹)

そして、結局、みんなでドンちゃん騒ぎになると、金の大黒様が歩き出して出て行こうとする。「どこへ行かれるんですか?」「楽しいから恵比寿様を呼んでくる。」というサゲ。
むちゃくちゃかわいくてほのぼのしていて、良かったです。


中入り(16:07~16:22)

お手洗いに並びました。3週間前の杉山さんのときと同じ係りのお姉さんでした。


3.「お若伊之助」立川談春(16:22~17:35)

羽織を黒に替えられて登場。談春さんは黒の羽織がお似合いだと思います。

談春さんの友人が心臓の弁の手術をするのに、かかりつけの町医者さんの紹介の日本一の名医に頼むか、友人の先輩の紹介の世界一の名医に頼むかで悩まれ結局世界一の名医といわれる方に決めたとか。そして断った日本一の名医が天皇陛下の手術をされたお医者様だったというお話。

大店の娘で美人で評判のお若。一中節の稽古をするため、鳶の頭の紹介で元武士で芸人の伊之助を紹介される。彼もまた良い男。
程なくして、二人は恋仲に。大店の娘と芸人では無理と芸人に30両(?)の手切れ金を渡して伊之助と別れさせる。家が近いと心配の親はお若を根岸の町道場に預ける。恋煩いで弱っていくお若。ある日、桜の咲くある日、石灯籠のむこうの塀に立つのは伊之助。久しぶりの再会に喜ぶお若。程なくして、お若は懐妊。道場主は鳶の頭に伊之助が夜な夜な逢瀬を重ねている。確かめてきてくれと頼む。
鳶の頭は根岸と伊之助の両国を行ったり来たり。というのも、昨晩は伊之助と吉原で一晩中いたからだった。次の晩、やはり伊之助とお若は道場の一室にいた。道場主は銃で伊之助を撃つ。するとそれは大きな狸だった。お若の子は流れ、その後、伊之助とお若は共白髪まで幸せに過ごした。

やっぱり談春さんすごいです。
縁側に座るお若の様子、桜と石灯篭と木の塀が出てきました。
一言も吉原といわれてなく、「中と外」、「大門」といわれてました。だから吉原かなあと。
根岸と両国は梅田と天王寺ぐらいの距離との説明。面白い。
一番の聞きどころは、鳶の頭が伊之助にこれまでのいきさつを一息で説明するところ。むちゃくちゃ早口なのにすごくわかりやすく、高低と間、素晴らしすぎます。
やっぱり舞台に桜が舞ったなあ。

圓朝のお若伊之助は最後双子の狸の子を産んだというお話だそうで、気持ちが悪いといわれたので変えられたとのこと。私もこのほうがすっきりするような気がします。

会場に貼られていた予定では仲入15分込みで2時間。でも実際には2時間半。
つらい、しんどいどころか。もう、終わり?あっという間でした。

今度は7月に行く予定です。
楽しみです♪
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1/29 柳家花緑独演会「花緑ごのみ」

2012年01月29日 | 落語
今日(1/29)大阪・シアタードラマシティで催された
柳家花緑さんの独演会「花緑ごのみ」に行ってきました。

今回もなんと、2列目のど真ん中!!!!
今回もサイン会がなかったんですが、こんなに近くで見られたので十分です。

「同時代落語」ということで、すべて新作落語。そのせいかどうかわかりませんが、後方の席は空席が目立ってました。

舞台には低めの黒い台の上に木製の椅子。そばにランプが置かれたサイドテーブルがありました。
お弟子さんが、湯のみではなくコップを持ってこられ、そのテーブルに置かれました。

■□■

薄いグレーのジャケットに濃い目のグレーのベスト、さらに濃いグレーのシャツに黒に白の水玉のネクタイ(今回のチラシと同じです)の花緑さん。
出囃子ではなくジャズっぽい音楽で登場です。

まずは、立ってマクラ?
今回はいろんな関西の番組で宣伝をやってきた中で、ラジオ番組のアナウンサー?さんが「もめん」という人気日本料理屋の板前が花緑さんそっくりということで、やっと行ってこられたが、そっくりというより兄弟という感じで、写真を撮って、ご飯は食べられず(予約がいっぱいで)そのまま帰られたという話。

そこで、花緑さんがネットで調べた似ている有名人のお話。
よゐこの濱口、アリtoキリギリスの石井、野球選手の仁志、と続いて客席から、「ほぉ~。」「あぁぁ。」なんて納得の声がして、そして石野卓球ときて、ちょっとまばらになってきて、「そしてよくわからないのが、韓国人のハン・ソッキュ」言われたときに、「ほおおおおおお~。」と私一人で大きくうなずいてしまいました。いや~、ハン・ソッキュって、似てるというより懐かしいなあって思ったんです。
そしたら、花緑さん「すごいですね、こんなにたくさんいらっしゃる中で、お一人お分かりの方がいらっしゃるんですから。」なんて私のほうを見て言われてしまいました。
私は思わず「『シュリ』っていう映画に出てるヒトです。」とか言ってしまい、花緑さんも「シュリという映画に出てらっしゃる方だそうです。」なんて言われてしまいました。
うわん、こんなところで変な知識が。ああ、恥ずかしい…。でも、嬉しかったです。席が近くないとできないことですもんね。

あとは、熊本の八千代座で米團治さんと二人会を開かれたそうです。その帰りにタクシーの運転手さんに「ソープランドの帰りでしょ。」と言われたのがショックだそうで、よくよく考えると、衣料洗剤でダウニーを使っているからだと思います。とのこと。東京でこの話をして、街でファンの方に「花緑さん、ソープの帰りですか?」なんて大声で言われて恥ずかしかったから今度皆さんはやめてくださいとの面白いお話。

八千代座で二人会いいですねえ。永楽館でもやってほしいなあと、そのときぼんやり思いました。

・大女優(14:35~14:31)
身長を止める機械を発明したという医者?の元に、娘の成長を110cmで止めてほしいという母親がくる。その娘は芦田愛菜。医者が間違えて、110cmを110mにしてしまう。なきながら東京を歩き回る巨大愛菜。なんだかんだしているうちに試作品だったその機械。元に戻ってしまう。すると次には福田くんが…。

花緑さんは子供のころからいろんな習いことをされていたそうです。お家に剣道の道場があったので剣道、三味線、踊り、そしてピアノなどなど。田原俊彦さんがベストテンでされていたムーンウォークにあこがれてそれは誰にも習わず道場の畳の上をずっと歩いてそこだけテカるほど稽古していたとか。お衣装が洋服だったこともあって、前後、左右、それからぐるっと一周のムーンウォークを披露してくださいました。上手いのか下手なのか私にはわかりませんが、でもかなり練習はされてたんだなあと思いました。

・謝罪指南(14:35~14:43)
3万円で謝罪の方法を教えてくれるという教室に来た男。先生は謝罪とは謝っているような振りをして実は何も謝らないことだと教える。カジノで会社の資金を使い込んだ会社社長のつもりでと謝罪を指南。「秘書がやったことで、調査します。遺憾に思います。」と。「遺憾というのは残念だ。」ということで謝っていない。あと、お辞儀は45度に。髪が薄いと尚良いと男の髪をカッパのように刈ってしまう。そこで「遺憾に思う。」

3月11日は花緑さんは弟子の緑君さんと新幹線の東京駅におられたそうです。揺れたとき、見知らぬおばさんに腕をつかまれたとか。そのとき抱き寄せて「大丈夫ですか。」と言われたそうです。弟子の緑君さんは両腕にセレブ風の女性と大阪のベタベタなおばちゃん二人につかまれていたとのこと。

・揺れる想い(14:50~15:15)
鎌倉のとある豪邸に住む美人の娘が、震災で見たドキュメントのボランティア男性に一目惚れし、恋煩い。。じいが被災地に行ってボランティアを探して邸につれてくる。娘は惚れた男を目の前に手が震え、男は娘のあまりの美人さに手が震え。これがつり橋理論だ。というオチ。

ドアとトントントントンとたたく音を椅子をたたいて表現されてました。なるほど。

「崇徳院」を現代にもってきたような話で、噺のなかでもじいが「瀬をはやみのほうでしたか」なんていう台詞がありました。ああ、聞いたことがあってよかったです。

仲入り(15:15~15:30)

・はじめてのおつかい(15:30~16:08)

舞台中央のスクリーンに「小惑星探査機はやぶさ」のイラストが。そして花緑さんが尼崎信用金庫のはやぶさのカプセル展示会に行かれた模様が映し出されました。ホテルで寝起きの花緑さんのお顔がおかしすぎました。そして、重要なカプセルは撮影禁止とのオチつき。
撮影OKとのことで映っていたのは世界の貯金箱。インディアンがコインを撃つと熊が動くというのが面白かったです。

あとで調べてみると、あましんには「尼信博物館」と「世界の貯金箱博物館」というのがあるそうです。行ってみよ。

花緑さん登場。今度は濃いピンクのカーディガンに茶色に白の水玉のシャツ。ちょっと違う茶色の水玉の蝶ネクタイをして、ジーンズをくるぶしまでロールアップ。しましまの靴下を履いてらっしゃいました。

小惑星探査機はやぶさが小惑星イトカワに2年かけてたどり着いて、5年かけて地球に戻り、サンプルのカプセル分離させ、自身は燃え尽きたというお噺。
はやぶさは子供で、先生に「地球が一円玉だとすると月は60cm、イトカワは40mだ。近いだろ。」といってイトカワに行かされる。イトカワは豊満なおばさんで、5000年も一人ぼっち。久しぶりに話相手ができたし、地球にかえるとき燃え尽きちゃうからと、はやぶさに帰るのを止めるが、88万人の名前が入ったマーカーを見て、行きなさい。と。

地球に帰ってきたとき、熱い熱い、カシャカシャ。意識が朦朧としてきた。という件はちょっと切ない気持ちになってしまいました。そしておしまいはスクリーンに映し出された不鮮明な地球ノモノクロ写真。これが最後にはやぶさが撮影した地球の画像だそうです。

「はやぶさのお話は3つも映画化されていて、3つの映画と1つの落語があると覚えておいてください。」とういことでおしまいになりました。

■□■

同時代落語ということで、洋服と椅子というスタイルの落語。
以前とくダネ!の1コーナーだった温故知新みたいな感じです。
正直、寝たらどうしようと心配だったのですが、意外と面白かったです。大爆笑というより、クスクスクスっという面白さ。
「はじめてのおつかい」は良かったです。お子さんにもウケるんではないでしょうか。
「死刑台のカツカレー」をこのスタイルでまた聞いてみたいです(東京ではあったようです)。
コメント (4)
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12/11 森ノ宮ピロティホール 立川談春独演会

2011年12月18日 | 落語
先週日曜日(12/11)森ノ宮ピロティホールでで催された
立川談春さんの独演会に行ってきました。

このホールは3月に杉山さんのコンサートが行われたホール。
落語ってどんな感じかな?と思いましたが、結構見やすいホールだったんですね。
ちょこっと椅子が狭いかな。
今回は年配の男性の方の割合が多いように見受けられました。

いつも通り舞台には青い布で覆われた高座、白いお座布団、白の屏風がありました。

1.人情八百屋(15:00~16:05)

ベージュのお着物に羽織なしの談春さん。
「今日のお客様が昨日より落ち着かれているのは今日何をするかご存知だからですね。
打倒さだまさし。」とのっけから絶好調。
マクラは10月にファンの方だというNPOの依頼で行かれた陸前高田から1時間のところ(地名失念)で行われた落語会のお話。

弟さんが談春さんの大ファンだったという男の方がいらして、「かもめの卵」をお土産に。という話は最高でした。心の中では「えーーーーっ。いらないよお。かもめの卵でしょう。崖から取ってきたんでしょ。やめとこうよ。」と思われたとか。結局その「かもめの卵」は「萩の月」と同じくらい有名な気仙沼のお菓子だったというオチでした。

そんなこんなでマクラというより「かもめの卵」という噺を1席聞いたという気分になりました。
それまで40分。

そしてやっと(?)噺に入られました。

子供のいない八百屋夫婦、あるとき貧しい子供にお金をやる。数日後、八百屋がその子供の家を訪ねるとその家族が住む長屋の大家に取られ、親は自殺していた。
その子供は火消しに預けられていた。
責任を感じた八百屋は大家に仕返しをしようと意気込むが…。

談春さんで初めてかぶりました。今年2回目です。
でも、やっぱりいいお噺です。大好きです。

今回気がついたんですが、八百屋夫婦がじいさん、ばあさんと言い合っているから、なすびをあげた八百屋さん、60歳くらいかと思ったら、42歳なんですよね。
火消しさんも40才くらいかと思って聞いていたら28歳。
江戸時代だから、人生50年。42歳だったらもうそんな感じでしょうか。

2.禁酒番屋(16:05~16:40)

そして、一度高座から下りられて、休憩かなと思ったら、すぐさま再登場。
「着物を着替えるところですが、やめておきましょう。そのほうが早いですからね。」と続きました。

来年は大阪と神戸で12ヶ月連続独演会があるということで、談志師匠のネタもやりますとのこと。
面白くなくて難しいのが談志師匠で、面白くないものを面白く、誰でもできるようにしたのが米朝師匠とおっしゃってました。
らくだと地獄八景と算段の平兵衛とかあとなんか、を米朝師匠に習われたとか何とか(あやふや)。

お酒が禁止となったとある藩。
近藤という武士は大酒飲み。なじみの酒屋に藩邸に酒を持ってくるよう命じる。
しかしその藩には「禁酒番屋」といわれている番屋がある。
酒がみつかると店は潰れる、しかし持っていかなければ近藤に…。
困った店主。店の奉公人たちはあらゆる策で番屋を通り抜けようとするが…。

カステラの箱に徳利を入れて、カステラの切れ端をつめていったら、「どっこいしょ。」と言ってしまいばれたり、
油屋と偽って徳利を油でベタベタにしても、ばれたり、
最後は本当に小便を入れていったり、番屋の侍と酒屋のやりとりがものすごく面白いお噺でした。

小便の件では、まるで「ちりとてちん」のようで、「ええ、飲むの?うわぁっ。」って思いました。


仲入り(15分)


3.ねずみ穴(16:55~18:05)

白いお着物に黒い羽織の談春さん。

やはり最後は談志師匠のお話に。
お亡くなりになったことを3行のメールで知られたとか。
最後にお会いになったのが今年の8月だそうで。あまりお会いになっていなかったから、思い出に浸ることも、先を考えることもできなくなって…と。
笑いを交えてお話されてましたが…。

父親の遺産を食い潰してしまった主人公。
江戸で大店の店主をしている兄のところへ雇ってほしいと頼みに来るが、金をやるからこれで自分で商売をしろともらったお金が三文。
米屋で藁を買ってサシをつくり、そして、米俵を解いてワラジをつくり…と徐々に儲けて廻船問屋に。
風の強い日、不意に10年ぶり(?)に兄のところへ出向いた主人公。
兄とも和解し、一晩飲み明かすことに。
寝静まった晩、主人公の近所が大火事に。

談春さんは何が上手って、たくさん人物が出てきてもこんがらないなんてものじゃなく、
お座布団と屏風が立ってるだけの舞台に、江戸の町が浮かんでくるところですよね。
特に、家事で土蔵が燃え落ちる件、蔵の中から頑丈な鉄の戸やかんぬきをボォッと赤い火が破って出てくる感じ。
今回改めてすごいなあって思いました。
それから、土蔵には品物を火から守るという役目があるというのを今回初めて知りました。
だから、漆喰でかためてあるのかあって。いやあ、お恥ずかしい。

初めて聞いたお噺で、火事が夢だと思いませんでした。
なんて、兄さんはひどいんだ!って腹が立ってきましたが、夢で良かった。
いいお噺でした。

お噺が終わって、談春さん、来年12ヶ月公演来てくださいとおっしゃって、幕が閉じられました。

3時間の熱演、たっぷり堪能させていただきました。
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7/31すばるホール 立川志の輔独演会

2011年07月31日 | 落語
今日(7/31)大阪・富田林市のすばるホールで催された、立川志の輔さんの独演会に行ってきました。

近鉄川西駅から徒歩10分?くらい。綺麗でとっても見やすいホールでした。

3月に志の輔さんを聞きに行って、今年もう一回行きたいなあと思っていたら、行けました



■□■

「元犬」 立川志の彦(14:00~14:20)

人間になりたくて目黒不動にお百度を踏んだ白い犬。
念願叶って人間に。
運よく、ある変わった人を雇いたいというご隠居さん宅に奉公することに。
犬の習性が出てしまうただしろう。

志の輔さんの5番目のお弟子さん志の彦さん。
マクラは以前も聞いた恵比寿の南京錠のマンションの話。
またかあ…と思いながら噺に入ると…。

いや~、上手になられてました。
最後まで真面目に聞いてしまいました。何気に面白かったです。
もともと声がいいので、次回お目にかかれる時を楽しみにしています。
って、エラソーですね。


「ハナコ」 立川志の輔(14:20~15:15)

とある温泉旅館に泊まりに来た会社の同僚3人組。
和牛食べ放題を楽しみにやってきた。
しかし、旅館の従業員は「あらかじめ申し上げておきますが…。」と聞いてもいないのに余計なことまで説明、説明。
さて、楽しみの夕食になると8人挨拶にやってきて、何かと思いきや食事の材料の生産者。
これから食べるという牛まで部屋につれられて…。

黄緑(?)のお着物と羽織でした。

「とんだばやし…ですか。いいところですね。どこも廻っていませんが。」
から始まったマクラは、文楽、お能、「YES or NO!」、
富山空港が着陸できずに羽田を一往復した話、少子化、あとは時事ネタ(牛肉と地震)でした。
少子化では、とある喫茶店で老人二人が「おい、めずらしいもん見ちゃったよ。」「なんだい?」
「小学生だぜ。」「そりゃすげもん見たなあ。」って時代になります。
と、文章で書くと全く面白くないのですが、こんな小噺でまず大笑い。

25分後に噺に入られました。

もう、最初っから可笑しくて可笑しくて。
なんでも話してしまう仲居さんが面白くて。
特に、和牛食べ放題の件で、牛が出てくるんだろうなあってわかってても
やっぱり可笑しくて。
ずーーーーーーーーっと私きゃきゃきゃきゃっと、お腹抱えて涙流して「もうあかん。」とか言いながら大笑い。
前の方や横の方は「この人何笑(わろ)てはんの?」みたいな目で見られるし、
いやそれでも可笑しいし、ゲラな私には大変な30分でした。

結局、どうして仲居さんはシャベルを持って竹林に行っていたのか、休んだ女中さんは仲居さんに金庫で頭を殴られてどうなったのか気になるところです。

いや~、CDとかDVDになってないんですかね。面白すぎます。また調べます。

仲入り(15:15~15:30)


「長唄三味線」松永鉄九郎(15:30~15:40)

いきなり高座に太棹を持った紋付袴の方が勧進帳の一節を弾かれ始めました。(多分太棹。)
何かいなあと思っていたら、
「歌舞伎には義太夫、常磐津、清元、大薩摩、長唄とありまして、私は長唄で三味線方をしています。」という説明。
「山台には4人、5人と並んでいまして一人目、二人目は一所懸命引くんですが、4人目になるとあわせないといけないからこんな感じ」といわれて、
一人目と4人目の弾き方の違いを実演されてました。
4人目のそれは、なんかものすごくはしょった弾き方でした。(ほんまかいな?)
「今度歌舞伎をご覧になられるときは4人目5人目を見てください。顔は真剣ですけど手は適当です。」
って言われても、三味線弾きじゃないから適当かどうかわからないですよねえ。
双眼鏡で見てみようと思ってますが。

そして、大薩摩の説明。
「浅葱幕で舞台が覆われて転換しているときに花道で二人出てきて、一人が唄ったあと後ろを向いて、台に脚をかけて立って弾くのが大薩摩。」だと。
ううううん。それだけと違うよなあと思いながら、大薩摩の曲を弾かれて(何の曲かわからない)、途中ここで拍手。なんて言われながら。
面白い方でした。もう少し聴いていたかったです。三味線もお話も。

あのひな壇みたいな台は山台(やまだい)っていうんですねえ。知りませんでした。(何年歌舞伎観てるんでしょうねえ。私)


「徂徠豆腐」立川志の輔(15:40~16:32)

豆腐売りが初めての長屋で売り始めると貧しい学者に声をかけられる。
お金を持っていない学者のために豆腐売りは毎日おからを届ける。
風邪で寝込んでおからを届けられないうちに、学者は引越しをしてしまっていた。
江戸の大火で店が焼けた豆腐屋だが、貧しい学者は柳沢吉保に取り立てられ出世していた。
おからのお返しといって、豆腐屋を再建させる。

くすんだ桃色のお着物にモスグリーン(?)の袴。「こんな色の着物も持っているんですよ。」とマクラも早々に噺に入られました。

ものすごくいい人情噺で、「いいことをするといつか返ってくるよ。」ってお話で。
途中、荻生徂徠を忠臣蔵から面白可笑しくかつわかりやすく丁寧に説明されていて、良かったです。
わんわん忠臣蔵には笑ってしまいました。懐かしいなあって(いくつだ、私)。
「AKR47」ですよ。とAKB48にもじった表現も可笑しかったです。

一旦緞帳が下りた後、再び志の輔さん。
東北に元気をということで一本締め。
「ぱしんっ。」と会場が締まった瞬間、なんとも気持ちがひとつになったような気がしました。
コメント (2)
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