何故？

　　　

　　　




可愛い人　　何となく可愛い

大体　ほとんどの人が　可愛いって言う




何を言ったんでもなく　

特別に綺麗な顔を　しているでもなく





何だか　可愛い

いつも黙っているけど　ホンワカしている





何故か　解らないけど　可愛い

もちろん　自己主張で　我儘も言うのだけど






何故か　誰もが

可愛くて　すぐに　許している





歳をとって　認知症になっても

可愛いって　何だろう





介護人達が　こぞって

なんか可愛い　って言う





どうしたら　あんな風に　皆に好かれて

可愛いねって　言われるように　なれるんだろうか？


　　　　

主婦

ちょっとのう　聞いてみるんじゃが

今見ると　7人もいるが　泊められん





わしゃあのう　もう90でのう

そんな沢山の　世話は　出来んから。。。





他の利用者を見て　この人たちの　

世話は出来ないから　どうしようと　聞いてくる





一人くらしでのう

もう何にも　出来んからのう





この方は99歳で　耳は遠いが

トイレも　歯磨きも　着替えも　全て自分でされる





毎回聞いてくる事は　電気が付いているが

電気代は　大丈夫か？





テレビの　リモコンがないけど（スタッフが管理している）

消せないから　リモコンを探しているが。。。





みんなのご飯を　どうしよう

もう　買い物も行けないし。。。　






その都度スタッフが（安心して下さい）（ふざけている訳じゃないです）

全部ちゃんとするから大丈夫って　声かけするんだけど






ずっと　ずっと　主婦をしてきて

いつも心に　みんなの　心配があるのだろうか



　　

みな忘れる

　　

　　　　




認知症になると　昔の事は覚えているが　

ついさっきの事は　忘れてしまう





例えば　今面会にきた息子さんの事も

送った後には　もう忘れている





面会中は　嬉しいのだから　良いけど

段々面会人とも　話さなくなるし　解らなくなる





トイレに行った事も　歯磨きした事も

風呂に入った事も　何もかも忘れてしまう　

それがこの病気


　　

難関

　　　

　　　




何処の施設でも

いろいろな介護度の方が　入所されている





当然　手のかかる利用者が　

一人や二人はいる





何に手がかかるかと　云うと

直接手がいる事(失禁・便失禁・足浴・指浴等）ではなくて





精神面的から　起こる事

何んと言っても病気　(認知症・頭の）なので…

もちろん　本人に罪は無い





どんな時にも　寄り添っていく

これこそが

大切な姿勢なのだが。。。　

ここが介護人の　究極の使命


　　

持ち物2

認知症の方が　入所される

グループホーム





持ち物の続きだけど

洋服は　ウールマークのある様な　上等品は困る





洗濯するには　手がかかるし

アクリルの様な　安物で良いと思う





数も四季に応じて（夏・冬・合い）

3通りづつも　あればいいかな





パジャマは夏・冬

2～3着づつは…　出来れば　3着づつあれば





下着だけど　ショーツは　多い方が…

5枚以上は　あった方が良いですよ





入所する時に　すでに

リハパン・パット　で過ごされる人もいるけれど…





下着シャツも　人によって長ショーツとか

ズボン下とか　も　3～5欲しいね





靴下も　夏・冬物　出来れば5足づつ位

あると良いですね





失敗も　段々増えてくる事もあるし

天気によっての　洗濯の都合もあって…





タオル・バスタオルも

タオル5枚　バスタオル3枚くらいは　あった方が良い





これらも　その時が来る前に　出来れば

少しづつ　買いそろえておくのが　良いと思うけど…




経済的にも　慌ただしさにも

本人が　又　御家族が





前々から　少しづつ揃えておけば　

いざという時に助かる筈





下着など　段々汚れたり

古くなったり　補充したくても…




御家族にも　いろいろ

事情がある場合もあり　なかなか言えない事も




忙しくて　又　遠くて

面会に来れなくても　連絡を密にして

様子を知って頂きたい





そうした事を　しっかりこまめに　

やって居られる御家族も　反対に全然　音沙汰ない御家族もいる





変な話かもだけど　近くで見て感じる事は

やはり　そうした事に敏感に　気を使われている　

御家族には頭が下がります　





つまり　来れなくても

必要な事項が　ないかと　気にして欲しいのです





後は本人の

元々の趣味の物とか　好きな物を




そこが　終の棲家に　なる訳だから

少しでも　快適であると良いなと　願いつつ…



　　

持ち物

　　

　　　



施設に入所する時には　施設によって　

いろいろ違うけれども　個人で持っていく物がある





ベッド　布団まで　持っていくところもある

するとシーツ・掛布・まくらカバー等も要る訳で…





何処でも　要るものは　

洋服・下着・靴下・パジャマ

室外履き・室内履き・タオル・バスタオル等





それらを入れる箪笥とか

ここでいつも思うのは　それぞれの持ち物だ





箪笥一つにもいろいろあって

大きな物を　持ってくる人もいるし





ものの良さそうな物を　持ってくる人もいるし

昔から使っていた古びた物を　持ってくる人も…





いろいろな考え方が　あるとは　思うけれど

言うまでも無く　実用的な物が一番だと思う





決していい物でなくても

品物が余裕を持って　入る物が良い





持ってくる物が　

入らないようでは　困るけれど…

　



その人の　今までの暮らしぶりや

家族の考え方が　物に偲ばれる様にも思われる



　　

介護施設

　　　

　　　



介護業をしていると

自然といろいろ　感じられるものだ　

特に歳を重ねて　　行く道を見るからだ　





施設にも　いろいろあるし

もちろん　やり方も違う





いろいろなコンセプトを持って

起業する訳だけど…





果して　どれだけ理想に近づいた

営業をしているか？　疑問だ　これも難しい事だけど…　





例えば　シーツひとつにしても

個人の物を使っているところもあれば…　





業者の物を使って　シーツ掛布だけでなく

布団もパットも　定期的に　交換するところもある





入所代金も　少しづつ違うのかもしれないが

それにしても　食事はどうなのか？　おやつはどうか？　





ティッシュペーパー等　雑費はどうか？

清拭タオルの良し悪しとか？　つまり何処まで　費用をかけてくれるのか？





この会社は　設備も良く　細かいところまで　行き届いているとか？

それらで清潔かどうかの為にも　関係するところになるのだ




これらが　職員になると　良くわかる

いろいろな　形態の施設を　見て知った事なんだけど…



　　

夕焼けとんぼ 8

　　

　　　



陽だまり家族の　山下のおばあちゃん（仮名）

心の中で通称　≪お～いの　山ちゃん≫　は85才




淋しがりやで　いつも　

≪お～い≫って　呼びつけるから　




足が弱くなって　手引きしないと　歩けない

車いすを　使う事もある




幻覚に　悩まされて

時々　≪恐い　こわい≫　と言う　　




散歩のときに　少し時間もあり　話を聞く

≪昔は　何してたん？≫




≪いろいろ　売ってた≫

≪どんなものを　売ってたの？≫




≪ネギや　ジャガイモ　醤油とか。。。≫

≪肉や魚は　なかった≫




≪よく　売れましたか？≫　

≪まあまあねぇ～≫




≪息子に　逢った？≫　って　よく聞くから

ちょっと　辛いんだよね　




確かに　退屈するしね

一人じゃあ　淋しいからね　




施設には　家族のように　って

理想はあるけど　




職員の数と　仕事の多さから

なかなか　向き合えないし　




結果　家族ではないから

孤独を　感じさせてしまうのは　否めない現実なんだ　



　　　

夕焼けとんぼ 7

斎藤夫妻（仮名）　夫82才　妻80才

通称　パパ　ママ




≪オッ　ダァ～　ホッ　バ～ン≫

と　擬音ばかり　発するパパ　




パパは　体は　健康そのもの

ママは　丁寧で　常に優しい




ずっと　

パパの介護を　してきたらしい　




パパは　ママから　

一時も　離れないらしい




≪たまには　一人になりたいわぁ～≫　って

≪解る　わかる　わかるよぉ～≫　




どんなに　認知症に　なっても

不思議と　信頼できる人は　解るんだね




二人は　自室で

仲良く　暮らしている　



　　

夕焼けとんぼ 6

ある日の　セレブさん

一緒に　入浴すると　昔話に　花が咲く　




入浴の時が　案外　

ゆったり　お喋り　出来るから





≪家は　昔　風呂屋を　やっていましてね

正月は　元旦の朝まで　やっていて。。。≫




≪いっぱいの人が　次から次へと　

入りに　来るから　忙しくてね≫　




≪へぇ～　そうなんだ　

昔は　内風呂が　余りなかったからだよね≫




≪それでね　男風呂と　女風呂との　間に

戸があったんだけどね≫




≪そこから　男性が　覗くんですよ

ねぇ～　　ほんとに　　男性ってねぇ～≫　　




≪お湯を　ぶっかけるよって。。。

ほんとにねぇ～　　男性ってねぇ～≫　




っと　その話を　何回も　何回も

繰り返し　話していた




≪お風呂　気持ち良いですか？≫　誘導尋問　ハハハ　

≪はい　気持ち良いですねぇ～≫