昨晩の台風はすごかった。皆さんは台風をどのようにやり過ごしたのだろうか?
で、台風ネタは別記事で書きますのでもうちょっとお待ちを...
***** 補足追記(ここから) *****
別記事で台風ネタを書きました次のところです
https://blog.goo.ne.jp/nagan_k/e/8899f9dd4bce00559344262d6a2ddd45
***** 補足追記(ここまで) *****
ちゃんとボロ家住まいの激貧世帯は台風プチ被害してますよ。
話変わって、4日前(2018年8月20日)にした作業をブログに書きます。
当日は、私の予定はボロ家の雨漏り修理と事務所入り口のテント修理をする段取りだったんです。
それが後輩からの「洗濯機が壊れた。なんとかしてー。夏だから毎日洗濯せなあかん。パンティーとブラジャーが足らなくなるー」って、関西人の関西弁によるデリカシーのない会話を想像してください。この程度の会話でも、もちろんのようにボケと突っ込みの日常会話が成立するんですよ。
さてさて、後輩の自宅へ侵入です。
女性の部屋でっせ。いろんな香にクンクンって...。私はそんな初心な時代は遠い昔ですな。
そんなことよりさっさと洗濯機を見せやがれ、ベルトが切れていたらホームセンターまで買いにいかなあかんねんぞ。って感じでイラチのおっさんモードです。
洗濯機の型番は、日立NW-42F7
2001年製の洗濯機です。古いといえばそれまでです。
後輩は洗濯機を買うつもりになっていたみたいですが、洗濯機を買いに連れていけだの、古い洗濯機を処分するのはどうしたらいいかだの、って私が拘束されるのが確実なので本日の修理で解決するのであればそれに越したことがないのです。
後輩が丁寧に使っているので、私も作業がしやすい。
だって掃除から始まるという展開ではなかった。
後輩からの聞き取りでは...
突然、ガタガタといいだして、次にゴトゴトの音になって、最後はゴットンと音がして無音になった。以降は何をしても、モーターの唸り音は感じ取れるが回らない。ということ。
と、なると動力ベルトが切れたんだろーって推論しますよね。
だってゴットンの音がして以降はまったく回らない。かつ、ベルトのキーキーきしみ音は今までなかったとのことだから...
ゴットン音よりベルトが切れて下に落ちているはずと考え、洗濯機の下を覗き込みます。
あれれ?ベルトらしきものは見えるけど、金属色のものも見えるぞ。
洗濯機をどかします。
その下にあったものは...
まだ手を触れてませんよ。洗濯機から落下してそのままの状態です。
別角度から...
あちゃー、ベルトではなくプーリーが欠落しているじゃん。
こんなの外れるの?もしやのシャフト折れなのか?と、後輩と二人して青ざめます。(シャフト折れだと間違いなく洗濯機買い替えコース)
外れている、ナットと平ワッシャー、プーラーとクラッチの間に入る薄いカラーを回収。
各部品が真っ黒でサラダオイルのように緩いオイルで汚れているのが不気味です。なんでこんなに汚れているのだろう。もっと粘度のあるオイルを用いてたのだが経年で粘度が下がってシャフトとナットの間に入り込んでナットが緩んだということかな?
カラーが摩耗しているとかでも、部品取り寄せするぐらいなら買い替えのコースと考えるのですが、カラーは綺麗な状態でOKです。(カラーのセンター穴は丸ではなく四角で変態部品となってます)
平ワッシャー(センター丸穴の普通のタイプ)はズルズルの引きずりキズがあり再使用不可と判断。
回転部品固定箇所だからスプリングワッシャーがあるのでは?と、どこかに転がっているのでは?と回りを探すが見つからず。
仕方ないなーと真っ黒のナットを掃除したら、スプリングワッシャーがつぶれて変形しナット側に食いついていた。
はあ~ん??。スプリングワッシャーが変形するぐらいの力で締め付けられるってどういうこと?
そんな締め付けしたらスプリングワッシャーのテンションがまったくないし、そもそもスプリングワッシャーを入れる意味がないじゃん。
と、ここで後輩と考えます。
この洗濯機はリサイクルショップで中古品を買って15年ほど後輩のところで活躍しています。
メーカー出荷時にスプリングワッシャーがひしゃげるほどの力でナットを締め付けるはずがありません。ちゃんとトルク管理されて締め付けているものと思います。
きっとリサイクル屋が分解整備していると考える。スプリングワッシャーって実質消耗品なので力のかかる場所で使われていたら新品交換するのがセオリーのはずだけど、そのリサイクル屋では新品ワッシャーを用意せずに再利用かな?
もちろんテンションがかからないので、これなら緩まないだろうというぐらいの凄い力てナットを締め上げた。スプリングワッシャーの形がおかしく段付きになってナットに食い込むまで締め上げたのだろう。
その結果、緩み止めとしてのスプリングワッシャーのテンションはまったくなく、ボルトナットが異様な締め上げ結束だけで保持していた。
そのボルト部分はシャフトでして回転するんですよ。それをベルトでぐるぐると力を加え続けるのだから、緩み止めテンションのないナットなんてそのうちに緩むということです。
せめて、ロックナットを使ってくれたらそういうこともなかったのでしょうけど、まあーワッシャーがひしゃげるぐらいに締め上げるような知識の人間がロックナットなんて使うわけもないか?
と推論してみました。
さて、ベルトですが...
三つ星のM25.5というのが使われてます。「.5」という刻みがいやらしい。これって一般流通にあるのかな。と、モノタロウさんのラインナップを確認したら、やっぱり.5刻みはないねー。
となると汎用ベルトへ交換するときはM26を用いてアジャストしろってことですなー。
ベルトの劣化具合ですが...
片側の角だけが摩耗してます。
ベルトにクラックはありません。爪でこすってゴムカスが出てくるという気配もありません。
片側摩耗ということは....
プーリーの片縁にベルトがあばれたキズがあり。
そりゃーねー。センターの固定ナットが緩んでプーリーが暴れているはずだから、そのうえでベルトも暴れるわけで....
プーリーが重力に引っ張られて下に落ちていくと、プーリーの上になる縁がベルトにこすられてということです。なのでベルトも片側の角だけ摩耗あり。
で、本当はベルトを新品にするべきなんだけど、まだまだペルト自体はしっかりしている片側の変摩耗だけ。そりゃー、ベルトの回転方向向きを入れ替えるだけでOKでっしゃろ。と再利用です。
ちなみにベルト自体には回転方向取り付け指定はなさそうです。
自動車のベルトだと、取り外したベルトを再利用するときは必ず外したときと同じ向きにはめないと滑ったりするんだけどね。洗濯機ぐらいの回転なら大丈夫しょという考えです。
もし、これで滑る時はベルトを新品にしましょう。
今回の核心部です。洗濯機をひっくり返して底部分ですよ。
シャフトは緩い真っ黒なオイルで汚れてます。
これって何オイルでしょ?力のかかるところなのでモリブテン系のグリスかとも思いましたがそんな気配もありません。
強いて言うなら、車のエンジンオイルのような、古くなったミシン油のような感じでサラサラ過ぎに感じます。
どのみち指の腹でスリスリしてもオイルのような潤滑はなく水に近い物体(本当にものすごく古いエンジンから出てきた排油のような水オイルです)なので、パーツクリーナーで掃除しました。
グリスはなにをなすくりましょ?
金属部分はいいのですが、樹脂部品がクラッチフォークを押したりしてますし、プーリーのクラッチ機構も樹脂部品が使われてます。下手なグリスを使うと樹脂に攻撃しかねないよね。
モリブテングリスを使いたい衝動にかられますが、無難な選択にてウレアグリスにてグリスアップしておきました。
ナットとスプリングワッシャーは、スバルの修理用に常備している部品から新品を奢ってあげます。所詮M8ナットなので自動車用途ではいくらでもあるのですよ。
M8の普通強度小型ナットとM8のスプリングワッシャー。自動車用なのでクロメートメッキ仕上げで錆にも強いと思います。
スプリングワッシャーのテンションがいきる程度のトルクでいいはずなので、プーリー固定レンチも使わずにプーリーを手で握りしめて固定して、ナットをソケットレンチでぐいっと締め上げました。
ベルトのテンション調整はモーター側の台座ボルトを緩めて、台座を位置調整することで完成です。
さてさて、翌日に後輩がお試し洗濯をしたところ、ご機嫌で仕事してくれたとのこと。ベルトのすべり音も無いとのこと。
さらに次の日に、本格的にフル満タンに洗濯物を入れ、水満量にて洗濯機を使ったところ、ご機嫌で仕事してOK。
これでど素人洗濯機修理完成としました。
今回の作業にて、私が気にするところは...
プーリー取り付けナットの締め付けトルクです。
きっとメーカー整備書には、水平にした状態にてxxKgのトルクで締め上げろと指定されているはずです。その数値がわかればトルクレンチでお手軽に締め上げれるのですけど...
それとベルトのたわみも指定があるはずだけどね。
まあー私のハンドトルク締め付けで大丈夫と思うんだけどね。またおかしくなったときはそのときということで対処しましょう。
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