久しぶりのオーディオ遊びです。
ひょんなことから、Technics SL-P770 というデッキが舞い込んできました。
10年くらい前なら、テクニクスのこの系の中古CDデッキって流通が一杯あったのにねー。
数年ぶりにテクニクスのデッキに出会ったような気がします。
ちなみに、私はテクニクスサウンド好きなんですよ。それもMASH-DACの後期ではなく、MASH以前の多重DAC搭載機と、MASHの2号機ぐらいまでの音が好きという変体です。
SL-P770 は、まだ聴いたことがないのでワクワクして遊びます。
昨晩に軽く動作確認して、まずはCDが認識しない状態でした。
めんどうなので、CDレンズクリーナーをとりあえずかけてみたら、CD認識して再生するようになりました。
1発目に出てきた音は、ラジカセのような薄っぺらい音です。
はい、長年の放置プレーによるコンデンサばらつき症状の音と思います。
これは、エージングしてやらねば。となり、昨晩は終了です。
本日は、事務所仕事がメインなので、事務所でオーディオ鳴らしまくりますよ。ということで、エージングと動作テストを兼ねてSL-P770をずっと運用しました。
夕方の仕事終わりには、十分オーディオの音になりまして、安心して聴ける音を奏でています。
ではでは、メインオーディオに繋いで遊ぶことにします。
その前に.....
この固体ですが、天板が酷く錆ているのです。古いオーディオ好きの方なら勘付いていると思いますが、ある時代のテクニクスとケンウッドのデッキで、外装がとろけるようになって錆びている固体があるでしょ。あの症状です。
きっと、そのころの塗装が塗料の関係でそういう劣化をしやすいのではないでしょうか?
まるでフタル酸系塗料の劣化のような感じで下地からさびが出てきています。(錆びの上に塗膜が乗って、まるでカビでいるみたいにも見えます)
今までの経験では、この症状は外装だけで中身は大丈夫なんですけど....
念のため、この固体も中身を確認することにしました。
中身は綺麗でした。
こういうメタリックでカラフルなコンデンサを見ると心が躍る私はバカですね。
CDデッキって足元をしっかりしないとガッシリした音が出ない傾向にあると思います。
ついては、いつもの自作スパイクをセットします。
そうそう、以前のブログにて、「自作スパイクをどういう組み合わせでセッティングしているのですか?」みたいな質問があったので、それの返答もしておきます。1年以上前の質問だったかと思いますが、質問者の方、見てられるでしょうか?
私のセッティングを一番下から書きますね。
- 木製のテーブル
- ダンボール
- 御影石
- 10円玉
- 自作スパイク
- オーディオ本体
という順番で組み上げています。
これだけのことですが、CDデッキに関しては豹変して、ビシッと音像が合う傾向になります。
そして、今回のテストCDです。
Perfume の LOVE THE WORLD というアルバムです。
このCDですが、去年の秋ごろに、2枚組構成のうち、DVDが1枚欠品というものを、リサイクルCD屋にて108円でゲットしたものです。
トランステクノ系は私の好物ジャンルなので、パフュームも興味があったのですが、いかんせん中古相場がとても高くて激貧には憧れのCDソフトでした。
それを108円で見つけて高揚したのはいうまでもないでしょ。もちろんPerfumeを初めてゲットです。そして、その後はゲットできません。だって中古でも高価なんだもの。
このCDの音を聴いてびっくりです。すごくまじめにテクノPOPしているじゃないですか?
ここまで音域広く音が収録されているとは思っていなかったのです。ということはテストCDとして使えるのでは?
ということで、去年の秋からテストCDとして活躍しております。
注目曲は...
- #04. エレクトロ・ワールド
- #05. チョコレイト・ディスコ(2012-Mix)
- #12. FAKE IT
この3曲でオーディオを聞き比べると、「なんじゃこりゃ!!」という違いを発見できます。少なくとも、私の耳ではオーディオ機器の個性でこんなに違うのかと劇的な違いを浮き出させてくれる曲になっています。
「ノラ・ジョーンズ」じゃないのか?お前はミーハーか?と言われそうですが、この音の粒を、ノイズの音切れ感と、その空気感をどのように表現するかで驚く違いが発見される逸品だと私は思います。
(ちなみに、ノラ・ジョーンズも3枚所有してますが、それはそれで好きですよ)
と、脱線しましたね。
さて、これで音を聴いたところ....
正直不満でした。テクニクスってこんな音だったっけ?と自分の耳を疑いました。
もともとテクニクスひいきしているので、脳みそが過剰記憶していた可能性もあるのですが、それを差し引いてもフゥ~ンという感じです。
メリハリクッキリで、ガツガツの音なのでテクニクスサウンドなのです。
高音がザクザクと飛び出しているのです。スピード感もあります。音の像も的確に結ぶのです。
ついては、音のひとつひとつがはっきりするのです。なのに、なにかものたりない。
こういうときは、いつものヤマハCDX-2200と比較します。
ヤマハのデッキは、繊細で線が細く感じるのですが、音の粒子が際立つような表現をして今のお気に入りになってます。
で、比較したらはっきりと分かるのです。
SL-P770 は空気感が乏しい。無音になるときに静けさがないのです。
つまり音の立ち上がりはいいが、音切れが悪いように感じます。
音切れが悪いと、音の存在感はあるのだけど、煌びやかさが消えるんですよね。
これはコンデンサー熟成で改善されるかも知れませんが、現状ではちょっとがっかりです。
私の耳が覚えている、SL-P990、SL-P999、SL-P777は、こんな音ではなかったと思うけどねー。
そもそも、このSL-P770 って低音域がイマイチのような。高中音域はしっかりしているのに、なんか低音域がおかしいような、でも低音も出ているように感じるのに....って、やっぱり音切れが悪くて低音のしまりがなくなっているということなんでしょうか?
もっと後期のSL-PS700だったかな、MASH全盛時代のデッキよりはガッチリした音なんですが、音のトータルバランスではSL-PS700の方が良かったかも?と感じます。
ということで、私の耳は、このデッキに興味を示さなくなりました。ヤフオクで現金化しようと考えます。
ヤフオクを調べたら....(2016年2月5日から3ヶ月前の落札価格を調査)
なんで?この機種って安いのね。そんな相場なの?オーディオマニアもこのデッキの音をよく知ってらっしゃるということでしょうか?
そんな相場で売ったら、私の梱包人件費も出ないではないか?
ということで、古物商品化するのを止めます。
当方のオーディオ墓場でキープしている、SL-P999の保守部品取り固体としてキープしておいたほうがマシという結論になりました。(テクニクス系のデッキって世代をまたいで部品流用がけっこうできるんですよね)
そうそう、「なが~ンさんは本当にオーディオ墓場を持っていて、ブログに登場する機種を持っているのですか?写真で見せてください」みたいな失礼な質問が過去にありました。
はい、SL-P999の写真ですよ。
この写真で質問者は満足ですか?
このCDデッキも長いこと音出ししていません。予備の予備の予備の予備ぐらいの位置づけのCDデッキになっております。
そんなこんなで墓場に溜まっているのに、またオーディオ墓場に眠るCDデッキが増えてしまいました。
ウサギ小屋の我家に使いもしない機械を積み上げるのもどうかと思いますが....
嫁が文句いわないので、また増やすことにします。
ちなみに、今回のSL-P770を5000円で欲しい人が現れたら喜んでお譲りするのですが、そのぐらいの価格もヤフオクでは付かないみたいでした。
で、SL-P770 の何を説明したいの?って突っ込まないでください。
音を聴いて楽しんだ。ということをブログに書いて、ブログの件数を増やしたかっただけです。
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