葉織る。

言葉の中にそれを紡ぎ織った人が見えても、それは虚像かもしれない。

行間の、その奥に。

2008-11-12 08:21:59 | 雑感
 先日、NHKスペシャル「病の起源」の、読字障害の回を見ました。
 話したり聞いたりは普通にできるけれど、文字を読んだり書いたりすることが極端に苦手、という人で、その原因が脳の情報処理をする部分の違いから来ている・・・というのが、その「読字障害」だそうです。

 日本では20人に1人ぐらいはいらっしゃるるそうですから、結構な割合です。
 ただ、この読字障害がある意図は、別の能力に秀でていることが多いそうなので、これはもう、病というより、特性とでも言った方がいいのでは?とも思います。

 そもそも読み書きというのは、近代に入るまでは、ごく一部の限られた人達だけが持つ技術でした。
 それが教育によって、かなり広範囲にわたって読み書きのできる人が増えたのですが、まだ人類という種にとって、「文字の読み書き」というのは定着した能力とは言えず、それが「読字障害」という形で浮き彫りになっているようです。

 でも実際、文字というのはどれほどのモノを伝えられているのだろう?とも思います。

 「読字障害」ではない人でも、・・・私もいわゆる「普通に読み書きができる」人ではありますが、ひょっとしたら、文字の上っ面の意味をなぞっているだけなんじゃないか、と思うことがあります。
 「行間を読む」という言葉があります。
 実際には書かれていないことを、文脈から読み取るというのは、読解力の重要な要素ですが、これとてどれだけ深く読み取れるかには、相当な個人差があります。

 また、行間を読むのはいいのですが、筆者の意図とは違う意味に受け取ってしまうと、そこに誤解が生じます。
 逆に、行間に忍ばせた悪意を、「明文化していない」と、誤魔化す人もいるでしょう。

 結局、文字というのも、数多くのコミュニケーションツールの中のひとつに過ぎないということでしょうか。

 ちなみに、現在5歳のウチの坊やは、いくら教えても平仮名が覚えられません。
 カミさんは「読字障害じゃなかろうか?」って、ちょっぴり心配してます。

 カミさん曰く、「だってあの子、炎神合体の組み立て(それも食玩の細かいやつ)なんか、異常に上手いし。そっちの才能(立体の展開とか、空間の把握能力のことですか。読字障害のある人は、脳の情報処理系の、文字を処理する部分が弱い分、立体や空間を認識する部分が強いことが多いらしい)があるとか」

 う~ん、これも親馬鹿のひとつの形か。

 ※この記事は、別のブログから転載しました。カテゴリー改訂「引っ越してきた記事」参照。

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