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『清談(せいだん)』
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1.中国の魏晋南北朝時代の知識人の間に流行した、老荘および易に関する虚無的・超世俗的論議。不安定な政情の下(もと)で、権力者から身を守るため、抽象的な形而上学(けいじじょうがく)の議論に逃避したもの。代表的なものとして「竹林の七賢」がある。 ★後漢の党錮(とうこ)の禁(166年~)に、高節の士が多く横死して以来、達識の士が山林に隠遁し、礼節の束縛を棄て、琴を弾じ酒に耽り、老荘の空理を談じ、放逸を事としたことを指す。2.俗世間を離れた趣味、芸術などの風流な話や学問についての高尚な話。また、それを談ずること。
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参考:竹林の七賢(ちくりんのしちけん) 中国の晋の時代に、俗世間を避けて竹林に集まり、酒を飲み琴を弾き、清談に耽(ふけ)ったとされる七人の隠者。阮籍(げんせき)・霑康(けいこう)・山濤(さんとう)・向秀(しょうしゅう)・劉伶(りゅうれい)・阮咸(げんかん)・王戎(おうじゅう)のこと。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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心を通わす
一人ひとりの努力が、部下の人にもまた上長の人にも知られるということは、何にもまして心嬉しいことだと思います。一つの成果をお互いに味わって、ともに喜び合うことができるということは、私は尊い姿だと思うのです。一つの会社の中でも、北海道にいる人の苦労が九州にいる人に伝わる。九州にいる人の苦労が北海道の人に伝わり、打てば響くような形において、全員が結ばれていくというように、お互いに心と心を通わしているような状態になっていなければならない。そうなれば願い通りの好ましい成果が上がり、社会のためにも大衆のためにもなる働きができるであろうと思うのです。