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『乙夜(いつや)の覧(らん)』
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昔の中国で、立派な天子は22時頃から読書を始めたというところから、天子が書物を御覧になること。
類:●おつ夜の覧●乙覧
故事:唐の文宗が、臣下に「甲夜(8時ころ)まで政務を見、乙夜(10時ころ)になって読書をするようでなければ人君たることはできない」と言ったことから出た語。<太平広記-杜陽雑編>
出典:太平広記(たいへいこうき) 宋の太宗の時(981年)に頼命を受けた李肪らが、道教・仏教関係の説話や正史などには記載されていない記録や小説の類いを収録した書。数百種に及ぶ古書の中から集められた話を神仏・報応・書・画・酒・夢・神・鬼・再生・雷・雨・草木・虎・狐・昆虫...など92の項目を立てて分類し、五百巻に纏(まと)めたもの。引書のうち、半数以上は現在散逸しているので、古小説の資料としての価値は非常に大きい。未刊であった。
参考:乙夜(いつや) 昔、中国で夜を甲、乙、丙、丁、戊の五つに分けた、その一つ。現在の午後9時頃から11時頃。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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自分を飾らず
私は、毎日の生活を営んでゆく上において、自分をよく見せようとお上手を言ってみたり、言動にいろいろと粉飾することは大いに慎みたいと思います。これは一見、簡単なことのようですが、口で言うほどたやすいことではありません。ことに出世欲にかられる人は、自分を他人以上に見せようとする傾向が強いようです。しかし、人はおのおのその素質が違うのですから、いくら智恵をしぼって自分を粉飾してみたところで、自分の生地はごまかすことはできず、必ずはげてきます。そして、そうすれば、そのときには一ぺんに信用を落とすことになってしまうのです。私は、正直にすることが処世の一番安全な道だと思います。
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私自身、いわゆる「いいカッコしい」で直ぐに見栄を張って生きて来ました。人はそれぞれ努力を重ねた結果、その位置に居るのだから仕方は有りません。「努力せずに良い結果は無し」ですね
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自分に自信を持ってプライドを捨てずに見栄を張らずに生き(行き)たいものです。オンリーワンを目指しましょう