横溝正史シリーズⅡ
黒猫亭事件
1978年 毎日放送 大映京都 映像京都
企画
毎日放送
角川春樹事務所
古谷一行
太地喜和子
近藤洋介
田口計
池田秀一
井上聡子
多賀勝
ひろみどり
田中弘史
山本弘
浜田雄史
野崎善彦
山口朱美
八重垣百合
和田かつら
西田良
小柳圭子
北見唯一
藤川準
沖ときお
幸村三千代
長門勇
原作
横溝正史
脚本
安倍徹郎
音楽
真鍋理一郎
主題歌
茶木みやこ
プロデューサー
青木民雄
香取雍史
西岡善信
監督
渡邉祐介
製作
毎日放送
大映京都
映像京都
前編
金田一耕助の中学の先輩である風間。
風間は大陸から帰国後、土木建設業で成功し愛人を何人も囲っていた。
風間は糸島繁を愛人にしていた。
糸島繁の夫・糸島大伍は繁に、風間は金づるなので大事にするよう言っていた。
糸島繁は夫の糸島大伍がダンサーの桑野鮎子と交際していることを嫉妬していた。
糸島繁は桑野鮎子に殺されるかもしれないと言っていた。
糸島繁は殺される前に桑野鮎子を殺すと言う。
糸島大伍が経営し、繁がマダムをしていた「バー黒猫亭」。
糸島繁は肉感的、色白、和装で人気だった。
糸島大伍・繁夫婦は「バー黒猫亭」を売却し、1週間前に閉店した。
糸島大伍・糸島繫は神戸に引っ越したという。
「バー黒猫亭」には看板猫の黒猫クロがいた。
「バー黒猫亭」があった敷地で、日蓮宗蓮華院の坊主・日兆が穴を掘っていた。
穴からは顔の潰された女の死体が見つかった。
日兆は数日前に野良犬が来ていたのでおかしいと思い調べたと言う。
顔の潰された女の死体のそばから黒猫の死体も見つかる。
日兆は11月18日の午後4時に野良犬が土を掘り起こしていたと証言する。
改装中の「バー黒猫亭」の畳には血痕、新聞紙が張られたふすまにも血痕があった。
張られた新聞紙は昭和22年10月27日のものだった。
死体はこのころ、3週間前に埋められたと考えられる。
もう一匹の黒猫も見つかる。
もう一匹は生きていた。
黒猫が殺された後、糸島大伍は新たに黒猫をもらってきていた。
糸島大伍と糸島繁は大陸からの引き揚げ者だった。
黒猫亭の女中・お君、女給・加代子は、しばらく繁が顔を見せなかったと言った。
女給・加代子は店を閉めたのは1週間前なので死体は糸島繁のものではないと言う。
しかし糸島繫は化粧にかぶれ顔が腫れているので部屋からは出てこなかったと言う。
店を閉める日も糸島繫は姿を見せなかったと証言する。
女中・お君は殺されたのは鮎子だと言う。
糸島繫と糸島大伍は鮎子をめぐり喧嘩するようになったと証言する。
女中・お君は鮎子を見たことがある。
糸島繫の頼みで糸島大伍をつけたという。
鮎子は大きいパラソルをさし、派手な洋装だったと言う。
店にパラソルがあった日から糸島繫は化粧かぶれで部屋から出てこなくなった。
糸島繫は監獄に入れられたと風間に語っていた。
いびりぬく姑を殺そうとして逮捕されたと言う。
毒薬を手に入れた時点で逮捕されたものの証拠不十分で釈放されたと言う。
しかし監獄に半年入れられていたため日本にいづらくなり大陸に渡ったと言う。
糸島大伍は大陸浪人で軍の機関に出入りし、糸島繫が監獄にいた情報を入手し脅してきた。
糸島繫も自棄になっていて相手は誰でもよく糸島大伍と結婚した。
糸島大伍から逃げた糸島繫だったが、糸島大伍は日本に帰ってきた。
糸島大伍は風間に金を要求していた。
糸島大伍は引き揚げ船で女と知り合い仲良くしていたが
帰国後、その女を売春宿に売り払った非情の男であった。
女は小野千代子、地味で目立たない女だった。
日蓮宗蓮華院の日兆は糸島繁に惚れていた。
日蓮宗蓮華院の住職は栄養失調で死んだので、日蓮宗蓮華院には日兆しかいない。
桑野鮎子は日華ダンスホールで雇ったもののすぐに辞めていた。
パーマ、つけボクロ、派手で陽気な女だと証言されていた。
糸島繁、桑野鮎子、小野千代子、3人の女の誰かが殺され、3人のうち誰かが犯人と思われた。