「からだ」のトリセツ・常備用
うちのダンさんは、絵本には、まったく興味がない。
私がこんなブログを続けていることなんか、たぶん、すっかり忘れている。
しかし、先月。
そんなダンさんの机の上に、絵本が積まれていたから驚いた。
児童精神科や児童福祉領域のお堅い本の上に、カラフルな絵本が三冊も!
どれも、性教育の絵本である。
訊けば、「職場(病院・相談所)に、置いておく」とのこと。
「子どもに、自分の体を守ることを教える時に、必要だから」と。
「子どもと、そういう(性にまつわる)会話になった時や、
あるいは子どもが、性的な逸脱行為をしているのを目撃した時は、
その場で、対応しないといけない。
そこでパソコンを取りに行って、パワポ立ち上げてる暇はないからね。
でも、こういう絵本があれば、さっと開いて、必要なことだけ、説明できる。
子どもの出入りする場所には、一冊、常備しておくべきだよ」。
つまり、「自分のからだのトリセツ」である。
たとえば、人前で、体のどこを触って良いか、良くないか。
その子が家庭で、ふつうに大切に扱われていれば、自然と身に着く態度である。
しかし、今や、「ふつうに」「自然と」が成り立ちにくい時代。
ふだん、「からだ」を大切に扱ってもらっていない子どもは、
自分の「からだ」に無頓着になる。つまり、「はずかしい」の気持ちが育たない。
その結果、人前でも無造作に自分の性器に触れたり、露出させてしまうことがある。
そういった逸脱行為は、人の目を惹きつけ、性加害を誘発しやすいのだそうだ。
「必要なケアを受けずに育った子は、性被害に巻き込まれやすい。
それは、できれば、防ぎたい。
うちにも一冊、常備しておくと良いよ。
結局、学校では全然、教えてないからなぁ…」
というわけで。
三冊を読み比べ、この一冊を選んで、購入いたしました。
(わが家にも、近所の子どもたちが足繁く出入りするので)
巻末には、子どもに関わる大人への助言や、相談窓口一覧も掲載されています。
いつ出番がくるやも、わかりません。
子どもが出入りする場所のすべてに。
「からだ」のトリセツ、常備をお願いします。