見出し画像

絵本の楽屋   by 夏野いばら

「ばあちゃんのえんがわ」       野村たかあき:作・絵 講談社

「縁側体験」をどうぞ

頁を開けば、「古き善き日本の暮らし」のアーカイブを覗き込んだようです。
そう言えば、童謡「肩たたきのうた」の舞台も、縁側でした。

 ♪母さん お肩をたたきましょ タントン、タントン…
 お~えんがわ には 陽がいっぱい タントン、タントン タントントン♪

昭和後半生まれの私でさえ、「お縁側」なんて言葉は使ったことがありません。
ずっと「応援側」だと思っていました。
私の生活圏内にベランダはあっても、「縁側」はなかったので…。

それでも、この絵本を開くと、強烈な郷愁を感じました。

子ども詩のような語りを、ゆっくりと読み上げれば、
その声が「陽だまりの温もり」の代わりになってくれるでしょう。

おそらくは「縁側」に縁もゆかりもない、令和の都会っ子たちに、
バーチャル・リアリティー的にゆっくり味わってもらえたら、と思います。

初めての「縁側体験」。
なぜだか、不思議となつかしい、
人と陽だまりの温もりを、
追体験させてもらえる絵本です。



名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最新の画像もっと見る

最近の「絵本3才~」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事