中秋の名月
平成28年9月15日(旧暦8月15日)、今日は中秋の名月の日です。残念ながら、今日の横浜の天気は、曇り。多分、晴間は出ないでしょう。中秋の名月は、感覚的には10月というイメージが強いせいか、余り、ピンとは来ませんが、これも中秋の名月を旧暦の8月15日と定めていることに起因しています。新暦による中秋の名月は、大体の目安として、9月中旬から10月の上旬に巡ってきますが、「十五夜」という呼び方は、旧暦の8月15日を指すことによる呼び方です。何か、とてもややこしい。これも現在我々の生活の中に旧暦と新暦が混在しているからだと考えられます。俳人にとっては、一応重要な季節感だとは思いますが。
しかし、今年の「中秋の名月」は、満月の日を意味していません。平成28年の中秋の名月が満月になるのは、9月17日(土曜日)の午前4時5分です。中秋の名月が満月になるというのは極めて特別な日と言うことになります。中秋の名月が満月であった年は、平成25(2013)年で、この次は、2021年になる計算です。それまでは、中秋の名月の月齢は、満月の日の1日前だったり、1日後だったりします。中秋の名月を俳句に詠むためにも大変な苦労があります。
中秋の名月の夜には、「お月見」として、月を観賞する風習が古来からありますが、もともとは、中国の風習を平安時代に日本に取り入れられ、平安貴族達が宴会を開いたり、歌を詠んだりした習慣が一般化したものであると言われています。俳句の世界も例外ではなく、名句が沢山あります。
名月や池をめぐりて夜もすがら 芭蕉
名月や北国日和定めなき 芭蕉
三井寺の門たたかばやけふの月 芭蕉
むら雲や今宵の月を乗せて行く 凡兆
名月をとってくれろと泣く子かな 一茶
等限りがありません。肝心の12日句会の結果については、明日、続きとして追記する予定。
平成28年9月15日記