ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2021年3月24日。双方向からのデモ活動

2021-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年3月24日。今日はグロドノ市にあるポーランド領事館とリトアニア領事館の前で、ベラルーシ政府側の人たちがベラルーシ国旗を掲げて、デモ活動をしています。ミンスク市内の両国の大使館前でも行われました。

 赤と緑で書いたプラカードには、なぜか虐殺反対などと書かれています。ベラルーシKGBによる情報分析と未来予測によると、この春にポーランド国境地帯で戦争が勃発することになっています。戦争が、ベラルーシ人に対する虐殺になるという考え方も言えます。(広島と長崎に原爆が投下され、それにより亡くなった人は、第二次世界大戦の犠牲者、という捉え方をされていますが、表現によってはアメリカによる大量虐殺の被害者とも言えます。)

 つまり、この人たちは戦争反対の平和主義者で、戦争を仕掛けてくるであろうと予測している国の領事館の前でシュプレヒコールを上げて、攻めてくるなと牽制している、というわけです。

 ポーランドが単独でベラルーシに侵攻してくるのは、まあ、ありえないですね。

 プラカードには野党メンバーのラトシュコ氏(ポーランド国内にいて、ポーランド大使館の中にいるわけではない。)を名指しして、「祖国を売っていくらもらっているのか?」と書いてあるのもあります。売国奴扱いですね。(しかし、あの暴露動画で大統領が使っている万年筆の値段を知った後に、こんなプラカードを見ても・・・。まあ、金額と品物の内容が違いすぎますね。)

 このデモ活動についてはグロドノ市役所から、許可が出ているそうです。

 

 前日の23日には、ベラルーシ在住ポーランド人協会の会長が身柄拘束されました。ポーランド外務省は、ベラルーシ外交官を呼び出し、事態の説明を求めています。

 

 ベラルーシの人権擁護団体ビアスナは、さらに良心の囚人の名簿リストを更新しました。すでに300人近くに上っています。このうち一人は日本人です。

 

 明日3月25日自由の日に反政府デモ活動が非合法に行われます。アムネスティ・インターナショナルはすでに各国政府に対して、ベラルーシ国内で暴力的な取り締まりが行われないよう訴えています。

 

 自宅が家宅捜索され、取り調べ中だったベラルーシジャーナリスト協会副会長が逮捕、起訴される見通しです。

  

 午前7時、ベラルーシ語ブロガーの自宅に警察が来て、自宅マンションのドアを破壊し、その後家宅捜索が始まりました。

 

 第三者国際機関を介してのベラルーシ政府と野党側の話し合いに賛成するか国民に問いかけた、ネット投票で61万票の賛成票が集まりました。政府側のネット遮断などの妨害があったそうですが。この数字は多いと見るか少ないと見るか、意見が分かれそうですね。

 どちらにせよ、ベラルーシ政府側が話し合いの場に出てくるかどうか、はっきりしません。

 

 いよいよ「自由の日」前日となりました。

 許可を得ていない反政府デモ活動が呼びかけられ(昨年まではこの日は許可が出ていて、デモ活動をしていました。)そのために、厳しく取り締まりができるので、そのための準備もちゃんとしていますと、政府側は胸を張り、一方でかつて特殊部隊の上層部だった立場の人が、KGBトップに対して、反政府デモ隊の人数にかかわらず(つまり多くても)、死傷者が出るような挑発行為は政府側からはしないほうがいいと牽制する呼びかけを発し、一方で、ポーランド国内でベラルーシ政府反対運動をしている団体は、「ベラルーシ政府がわざと政府関係の庁舎などに爆弾を仕掛けて爆発させ、これはテロであると発表、それを理由に、反政府派をどんどん逮捕していく作戦を立てているという証拠を握った、さらにはテロが起こったからと、非常事態宣言を発令(コロナ対策では出しませんでしたが)して、大勢の人がデモのために外出するのを止められるようにする、これがベラルーシ政府の秘密の作戦だと発表しました。

 本当にこんな作戦を政府側が立てているかどうかわかりません。ある意味、自分たちの身内の建物に自分で爆弾を仕掛けると、身内が怪我をするリスクがあります。本当に爆発したら、セキュリティが甘いんじゃないの?と責められます。責められる、つまり、政府大丈夫? しっかりしてないなあという印象を与えてしまう可能性もあります。

 この秘密の作戦は信憑性が薄いのですが、もしかすると、本当に過激派がテロ行為を実行する可能性もあります。外出するとき気をつけようと思いました。

 

 ベラルーシの国民的作家ワシリー・ブイコフの本を電車の中で読んでいた女性が逮捕され、20日間の禁固刑を言い渡されました。6人用の檻房に11人入れられ、床で寝ていたそうです。ブイコフは生前、ルカシェンコ大統領に対して批判する発言をしており、晩年はベラルーシではなくヨーロッパ各地で暮らしていました。

 

 ベラルーシ大学のメインキャンパスで、独立広場に面した窓から白赤白の旗がぶら下げられました。すぐに治安部隊が構内に入り、その窓の教室には誰もいなかったらしく、隣の教室で授業を受けていた学生はその場で取り調べを受けています。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者31万3852人。死者数2184人

2021-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 2021年3月24日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は313852人になりました。1日の新規感染者数は1378人です。1日の新規検査数は18507件で、昨日より1万件以上多いです。日によって検査数がばらばらですね。

 死者数は2184人です。

 304477人が回復しました。

 525万件を超える検査数となりました。