ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年5月5日。ウクライナ侵攻から436日目

2023-05-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2023年5月5日。
 今朝もセーターを着て出勤です。朝の気温は6度。

 今月3日に起きたロシア大統領府へのドローン攻撃の後、モスクワやサンクトペテルブルグでGPSの異変が数多く報告されています。
 ロシアの有力紙では、GPSの誤作動でタクシーの配車システムやカーナビなどのサービスに影響が出ていることをインターネット大手が認めたとも伝えられています。
 ドローン対策のためらしいですが、そうすると9日まではこの状態が続き、市民の生活に多くの影響が出ますね。


 ウクライナの激戦地バフムトで戦っているとみられるロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏は今日、戦闘に必要な弾薬の7割が不足しているとして、ロシア国防省に弾薬を供給するよう訴える動画がプリゴジン氏が経営する別企業のテレグラムアカウントに投稿されました。
 約2分の動画の最後には「ショイグ! ゲラシモフ!」とロシアの国防相、参謀総長を呼び捨てにした上で、「弾薬はどこだ!」と激しい口調で述べ、弾薬の供給をせかしました。
 相当焦っていますね。
 さらには通信アプリ「テレグラム」でプーチン露大統領などに宛てた書簡を公開し、10日に激戦地の東部バフムトから撤退すると表明しました。
 本当に撤退するかもしれません。ワグネルなしでどうなるのでしょう。

 おそらくワグネルがウクライナ侵攻の手助けをすると決めたときに、弾薬などはロシア軍が出すから、と言われたのではないでしょうか。その代わり人はワグネルが見つけてこい、ということで、刑務所で服役囚を生き延びたら釈放されるとスカウト。しかしここへ来て弾薬が来ない。ロシア軍はわざと供給していないのか、それとも本当に不足しているのか。
 プリゴジン氏からすると自分の周りで、ワグネルのメンバーから「弾薬くれ。丸腰では死んでしまう。」と散々文句を言われているでしょう。それでプリゴジン氏の態度にもそれが出ています。
 これで本当に10日に撤退したら、「ウクライナへ闘いに行って生き延びたら釈放される。」と言って集めてウクライナまで実際に連れてきた服役囚をどうしたらいいのか、また問題が出てきます。
 刑務所に戻す? いや彼らは反発して暴動を起こすかもしれません。
 ではウクライナの前線へ。でも弾薬はありません。死にたくないからまた反発します。
 ワグネル自体はこれで消えてなくなる・・・ということはしたくないので、今度はスーダンなど政情不安、武力衝突を起こしている紛争地域へ行って、新しい仕事を見つけようとするかもしれません。刑務所からスカウトされた人たちも気がついたらウクライナではなくアフリカや中東に連れ出される可能性があります。


 ベラルーシはガソリン代が少しずつ値下がりを続けています。

 今日、急にドル安ベラルーシ・ルーブル安になりました。

 独立系メディアによると、ベラルーシが対露国境で一時的にパスポートコントロールを実施し始めました。やはりソ連の対独戦勝記念日が近いので、ベラルーシもロシアからの入国者すら警戒しているもようです。ロシアからべラルーシに入国する際、パスポート及び車両がチェックされており、国境検問所には行列が出来ているそうです。
 戦勝記念日以降はまた緩い出入国になるのか、それとも警戒態勢が続くのか気になります。今までロシアとベラルーシの間は国境があってないようなものでした。


 ウクライナのザポリージャ州から親ロシア派トップが前線に近い地域の住民を避難させると今日SNSで発表しました。
「ウクライナ軍が前線のすぐ近くにある集落の砲撃を強化している」として、18の地域から7万人の住民を避難させると発表しました。
 対象となる地域にはザポリージャ原発があるエネルホダルも含まれています。


 ロシア副首相は今日、昨年10月に爆破されたロシア本土とクリミアを結ぶ「クリミア大橋」の鉄道復旧工事が完了し、運行を再開したとSNSで明らかにしました。9日の旧ソ連による対独戦勝記念日まで間に合ってほっとしていることでしょう。