(1997年 2度目の訪問時に撮影)
残されたたった一日だけのパリ
思い出のモンマルトル カルチェラタン
チュイルリー公園 未踏の地ヴェルサイユ
たった一日しかないパリ
有意義に過ごしたい 今日も曇り空
雪化粧の庭園と列車のチケット
王妃の私室
戦いの間
当時の手記より抜粋…(3/20)
午前中はパリで最も美しいステンドグラスを見るべくサンシャペルへ、
そして、セーヌ川沿いに西へ西へ…サンジェルマン・デ・プレまで歩いた。
風が冷たい。カフェ・ドゥマゴに立ち寄る。
12時半ごろメトロの駅でみんなと別れ、私は夢にみたヴェルサイユに…
モンパルナス駅…たった一人パリから離れる不安な気持ちを隠して
「ヴェルサイユ シルブプレ」
2階にあるプラットホームに出たら運よくヴェルサイユ行きの列車が入って来た。
モンパルナスから30分余り、小さな町をいくつも通り過ぎて暖かい陽ざしの
ヴェルサイユに到着。駅には着いたものの、地図も持たない無鉄砲な私は
タクシーに乗って一言、「パレ ドゥ ヴェルサイユ!」 ほんの少しの距離だった。
大きな黄金に輝く門に横付けされたタクシーから颯爽と降りたった私、
実はこの広い宮殿にひとり乗り込む不安で一杯だった。
平日で、しかも雪解けのぬかるみの頃とあって人はまばら、見渡しても日本人は
私ひとり。L'escalier de la Reine(女王の階段)を上って、私室、戦いの間、
鏡の間、聖堂…見るもの全てが豪華絢爛、目を見張るばかりである。(中略)
庭園のみごとさも比類がないと言われるが、散歩する人もほとんど見られない。
私も窓越しにどこまでも続く広大な庭を眺め花咲き乱れる頃の様子を頭に描いた。
ヴェルサイユには国鉄の駅が3つあるという。ヴェルサイユ・シャンティエは
初めに降り立った駅。さて帰りは冒険してみようと勇ましく宮殿前の広い道路を
歩きはじめたが…着いた駅がヴェルサイユ・リブ・ゴーシュ。
先ほどの駅と少々様子が違う。それでも駅に掲げてある地図を見るとパリ市内の
見覚えのある地名があるので安心して列車に飛び乗った。列車がパリの街に入り
エッフェル塔が見え隠れしてきた時にはホッと胸を撫で下ろした。
宮殿の売店で買った絵葉書2枚…何十年経っても色褪せないね♪