アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第七十九話 聖なる十二夜

2010-12-31 23:59:25 | アートセラピー

                                                    

                                                                        (Icon Picture)

 

 

*新年明けましておめでとうございます。今年は、ITに強くなろう、というのが抱負で、最近Twitter をはじめたところです(アカウントはArtTherapyBrain)。さらに、英語ですが、「アートセラピーインスピレーション」というブログも新たに開きました。http://blog.goo.ne.jp/miekoaidajp

そのうえFacebook もやっている、となると、かなりヒマじんみたい。

 

「表現する」ということは、美しいと感じること、面白いと思うこと、大切だと考えることを、人々とシェアすることなので、今年も、元気よく表現し、このめーる通信を続けていきます。どうぞよろしくお付き合いください。

 

第七十九話 聖なる十二夜

 

イギリスでは25日のクリスマスとその翌日の「BOXING DAY」が日本の元旦のようなもので、汽車もバスも一切走らせず、お店も全部閉めるという徹底振りで、みな家族とともにゆっくり時間を過ごします。

 

ところが、わが病院のワンマンオーナーは、この季節、職員が年休を取ることを認めてくれません。入院患者さんたちは、普段どおり病院で生活しているのだから、というわけですが、クリスマスイブは、なずなの誕生日で、久しぶりにケントに訪ねてくるのだし、と半日の年休を申請して、拒否されたわたしは、ぐじぐじ恨みに思っていました。

 

しかし-。クリスマスはミラクルが起きるときなのですね。

一年半も話さなかった患者さんが、急に会話がすらすらできるようになったのにはほんとにびっくり。セラピーは時間と継続性がかぎなのだなあ。何が彼女を話す気にさせたのか?「希望」ともいえる、心の中のかすかな光がともった、そんな、光の誕生―キリストの誕生―冬至―体験を目の当たりにしたような感じです。

 

ほかの患者さんもキリスト教の宗教画ICONを描いてくれました。黄金に輝く背景に、キリストを抱く聖母マリア。すこし首をかしげたようなマリアの立ち姿がなんとも優しく、患者さん自身の口をきかない、穏やかで、静かな様子がそのままあらわされているようです。

 

クリスマスは、1月6日の東方の三賢者礼拝のエピファニーまで12日間続きます。

元旦の今日もどんなミラクルが起きるのか楽しみにしながら(ぐちをこぼさずに)仕事に行ってきます。

 

間美栄子 2011年 11  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 



最新の画像もっと見る

post a comment