ねぎ置き場~ひっそり貯えるネタの貯蔵庫~

(自称!)青春系ダンスユニット○~まる~の左。ダンスやったり、表現したがりな三十路が送るブログエンターテイメント

グリーンボーイ

2014-11-13 07:03:20 | 小説及び小説になりうる原料
この話はフィクション満載です。


通勤のとき、考えるのがめんどくさくて、毎回同じ電車の同じドア付近の同じ側の座席に座る。そして何も考えず携帯をいじる。思考停止状態である。よくよくみると、朝のメンバーは同じ人で、周りも毎日同じルーティーンを繰り返している。朝は考えられないのだ。
そんなある日、私には不思議なものが見えるようになった。車両と車両の間の外側。本来ならば誰もいてはいけないその場所。周りの人には見えていない。どうやら私にしか見えていないようだ。グリーンボーイ。

全身緑に包まれたこびとは大きさ握り拳くらい。顔はけっして愛らしいとはいえなく、のっぺりしている。グリーンボーイは毎日いろいろなことに悩んでいる。
今日は壁を登る方法を考えて、だいたい1、2歩目で落ちてしまい這い上がってくる。見ていると、とことん効率が悪く、いらいらしてくる。しかし、泣いても泣いても立ち上がる。

昨日はずっと心地よい場所を探し続けて、いろんな場所にいって首を傾げている。見ているといらいらしている。

しかし、グリーンボーイに出会ってから、私は毎日違う気持ちで電車に乗るようになった。私にしか見えないグリーンボーイ。ついに私は効率の悪さに耐えられず、新しい筋トレ方法を考えて続けていたグリーンボーイに声をかけようとしてしまった。

その瞬間、グリーンボーイは私に微笑んで、消滅してしまった。焦る私は座席でゆっくり目を開けた。

ポッキー&もやしの日

2014-11-12 07:11:22 | えらく心が動いたことシリーズ
11月11日はポッキーの日。(正式にはポッキー&プリッツの日)

これ、うまくいったと思うんですよね。もともと1が4つ並んでいるので、なんとなく縁起良さそうとか、なんか好き、とかはあったと思うけど、ポッキーって言われると「ああ、それそれ!」ってなって、あっという間に広まったんじゃないかと思います。いかにキャッチーかがポイントになってきます。
実は11月11日について調べてみると他の日も出てきます。 

もやしの日
煙突の日
きりたんぽの日
麺の日

…………。

もしかしたら、ポッキーよりも先にもやしが心を掴んでいたら、国民はこぞって八百屋に走っていたかも…。巷のJKもその日ばっかりはスクールバックにもやしを忍ばせて、もやし交換していたかも…。(きりたんぽも同様)
もやし三姉妹がCMで起用されたかも…。

もはやまっすぐだったら、何でもいいのか。
直毛の日、ごぼうの日、茶柱の日、南北線の日…。


ポイントはいかにキャッチーか。次の新しい記念日がどう出てくるか、楽しみですね。それでは、また来年のもやしの日まで!

父はやっぱり凄かった

2014-11-10 19:11:59 | ものすごい人物を紹介していくシリーズ
父の凄さに気づくのって、だいぶタイムラグありますよね。特に男性だったら本能的に父親が嫌で嫌でたまらない時期が来るのではないでしょうか。僕も中学生の反抗期の頃は父親のご飯の食べ方がなぜかとても嫌でずっと耳を塞いでいた記憶があります。
ほとんどしゃべった記憶もない。父親は家族にだけかもしれないが、非常に口下手で感情もほとんど出さなかったと思う。
それでも、だ。
無口ながら定年まで仕事一筋でがんばってくれた。父親は毎日どこにも寄らずまっすぐ家に帰ってきた。母親の料理にも一切文句を言ったことはない。家にいても家族とはふれあわないが、我が家が好きだった。娯楽もほとんどしない。酒、たばこもしない。テレビもほとんど嫌い。
そんな父親が理解できないこともあった。もっと贅沢すればいいのに、とか。本当に人生楽しいか、とか。母ちゃんのこと本当に好きなのか、とか。

でも、わかった。母の病気を経て、父親の本当の気持ち。父は母ちゃんのこと、やっぱり好きなんだ。母ちゃんのために真剣に悩んだり、文句も一つ言わないで家庭のこと全部やって、苦手だろうに、いろんな人と連絡をとって母に尽くしている。

ここぞというときに妻を支える。そういう夫に俺もなりたいと思った。

大丈夫だから、お前は(東京から地元まで)無理して来ないでもいいから。

不器用ながら、子供に心配かけまいと構えている、やさしい父に俺もなりたい。

でも、俺も家族の支えになる。できることすべてやらないと後悔しそうだから。

秋風の記憶

2014-11-07 06:58:50 | えらく心が動いたことシリーズ
何ヶ月かに一日、いや何年かに一日、とんでもなく風が気持ちよいと感じる日がある。たまに感じるいい天気のさらに上のスペシャルな日のことだ。なんだろう、別段イベントとしては、他の日と比べてもそこまでスペシャルでなくとも、秋風とミックスされて、いつまでも心に残っている風景がいくつかある。
 高校三年生の秋に課外授業で上野公園にいって、帰り道に一人で路地の真ん中でぼんやりしているときにスペシャルな風が舞った。
 家族で近所の大型スーパーに行き、秋服をちゃっかり買ってもらい、車の脇で背伸びをしたときスペシャルな風が舞った。
 部活の練習試合のため、一人で早朝のグランドに降り立って空を見上げたときにスペシャルな風が舞った。

秋風は記憶をとどまらせる作用がある気がする。今日も駆け足で駅に向かう途中に風が舞った。

全人類幸せランキングアプリ

2014-11-06 06:57:21 | 小説及び小説になりうる原料
ついつい最近は見ちゃうんだよな…何かある度にこのアプリ開いちゃってる。今日は昨日よりも12位も落ちちゃってる。

はまっているのは俺だけじゃない。もう社会現象といってもいいくらいこのアプリから離れられない人が続出している。通勤電車なんて、ほとんど全員が携帯をみて一喜一憂している。

全人類幸せランキングアプリ…よく考えたものだ。どういう尺度かも分からないが、一目で自分が全人類の中でどれくらい幸せなのかがわかる。その順位は毎秒ごとに更新されるため、ひっきりなしにこのアプリが開かれるわけだ。僕の今日の順位は13217位。昨日より12位も落ちている。学校内では37位。まだ上位をキープできている…よかった。

アプリのために冷め切った夫婦が離婚したくてもしない、アプリのためにファミレスで人より高いものを注文する、アプリのために彼女をつくる…

そういえば、ところで…幸せってなんだっけ?


だめだめ、そんなこと考えてばかりだとまたランキング下がっちゃう。


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