顔を洗って
朝ご飯を食べ
ギリギリ滑り込むようにして
ドアを開ける
いつもと同じ
毎日が
AM6:30にやってくる
まだ街全体が起ききっていなく
寒さに顔を強ばらせている
「これから」の人達が動く時間
いつもと同じ
AM6:30
前の日が
どれだけ仲間と酔いしれても
前の日が
どれだけ素敵な記念日でも
前の日が
もう明日がきて欲しくないと思える日でも
滑り込むように
AM6:30に
そのドアは開かれる
開く瞬間は
あきらめにも近いが
意外と開いた後は
悪い気分にならない
空気が意外と
おいしかったりもする
そして
AM6:30は
毎日同じ顔ではない
ある時
ふと気づく瞬間がある
もうこんなに明るいんだ……
もうすぐ春がくる
もうすぐ新しい朝がくる
もうすぐそわそわした日々がやってくる
AM6:30が
だんだん明るくなっていく
気がつかないくらいに
だんだん
一気じゃないから
あの時ふと
春が近づいていることに気づく
長らく続けてきた
AM6:30の生活も
いつかは少し変わるかもしれない
それはまだわからないが
AM6:30にドアを開く習慣は
あの瞬間は
本当は
そんなに嫌いじゃない
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