人生は 短い そうな！

４人の親たちと一人ずつ話をする機会がある。
その時は、別に遠慮も気兼ねもないのか　よく自分の生きてきた過去を語る。
病院に送っていく車の中。　待合室のながーい時間。昼間の二人だけの時間。
４人とも・・よく喋る。
舅は戦争の話が多い。中国に行ってた衛生兵の時の話。自分の兄が抑留されて奥さんと姪だけが日本に帰って来て居場所がなく辛い思いをした話。食べるものも住む場所もな買った話。　病気ばかりして仕事が出来なかった話。

姑は　お嫁に来る前と来てからの生活の違いで　苦しかった話。何不自由なく育ったのに　お嫁に来てからは　働きどうしで子供にお乳を飲ませる時間さえ・・子供を抱く時間さえ貰えなかった事。　旦那さんが病気ばかりしたり、　お姑さんがお金を管理していて　働いても働いてもお金を手にすることが出来なかったこと。

父は６人兄弟の末っ子で甘やかされて育ったが　小さい頃肺炎を患って学校に行けなかったこと。勉強が遅れてしまったが　頑張ってみんなと一緒に卒業したこと。兄たちが婿養子に行っては　辛抱できずに帰ってくるばかりするので　自分はどんなに辛いことがあっても　辛抱して辛かったこと。自分の思うように信念を変えなかったこと。

母は実母に早くに死なれて継母で辛い思いをしたこと。自分の着る物さえ買ってもらえずに　自分で残り布で下着まで縫って着てみんなに馬鹿にされてつらかったこと。　婿養子を迎えて親と旦那の間に立たされてとても辛かったこと。

４人とも楽しかった話は　あまりしない。
時代が時代であったこともあろうが、辛かったこと、辛抱したことを　訥々と話す。
そして　その話を自分で話し終える度にいう一言。

「人生はなぁ・・短いわ。　　もう・・なにもかも　おしまいじゃ！！」
自由の利かなくなった体と　頭に悔しさと　心細さを感じるのだろうね。

そういう姿を見るとき　自然に涙が　出てしまう。

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