極貧糖尿生活始まる

極度の貧乏と、戦いながら、糖尿に打ち勝つことを決めた中年男の徒然日記

涙の恵方巻

2011-02-17 20:11:21 | 日記
恵方巻といえば、節分に食べると縁起が良いとされる太巻きのことだと、
誰もが知ってる。

だが、貧乏のドン底にいるものにとっては、そんな縁起物も時として、
不幸を招く代物にかわってしまうのだ。


スーパーで働いている知人が、節分の翌日に電話をかけてきた。

”今日限りで、廃棄になる恵方巻があるんだけど、猫山さん、いる?”

なにーっ!廃棄だとー、そんなもの、食えるかいっ”(心の声)
そんな風にいってやりたい、本当は。

だけど、極貧の私は、にこやかに
”それは、いいねえー ぜひ、いただきます!”心にも、ない受け答えをしてしまう。

節分が終わったら、捨てられる恵方巻たちは、こうして、私のもとへ
やってきたのだった。

実際、どっちの方角を向けばいいのかも、分からないし、
早く食べなければ、腐るのではないか、という不安もあったので、
勢いよく、かぶりつき、たいらげることにした。

縁起物だということで、糖尿のことも、なるべく、考えないようにした。
”どうか、血糖値がさがりますように、、、。”

だが、そんな私のささやかな願いは、恵方(吉方)の神様に届くことは、
なかった。
その日の、翌朝から、悪夢は、始まった。

ことも、あろうことに、家の裏にすんでる意地の悪い婆さんに、
ばったり会ってしまったのだ。

”あら、猫山さん、元気そうで、何よりね。
私、てっきり、また、電気が、とまってしまったのかと、心配してたのよ”

けっ!心にも、ないことをいいやがって!”

まったく、なんて白々しいんだ。


家の裏にすんでいる、この婆さん、世間話をするのが、趣味らしく、
昼すぎになると、決まって 誰かしらの、悪口を言ってるのが
聞こえてくるのだ。

いつだったかは、あの婆さん、私のことを近所中に響き渡るでかい声で
話していた。

”ちょっとねー信じられないんだけどねえ、あの猫山さん、
夜逃げしたみたいなのよ、最近、家のほうから音もしないし、
前から怪しいとは、おもってたのよねえ。”

俺は、ここにいるぞおー。婆さんの声は、しっかり、
聞こえてるぞっ。(そんな風に叫んでやりたい!)

縁起物であるはずの恵方巻を賞味期限、ぎりぎりで食べたせいで
逆に不幸を呼び込んでしまったに違いない。
そう思った瞬間、悲しみが私の胸にこみ上げてきた。

だが、みてろー婆さんめっ!

絶対、貧乏から抜け出してやるからな。
廃棄の恵方巻を食べたことも、ありましたねーと、
いつか笑ってやるからな。

婆さんの思う壺にはさせないぞ。

婆さんの顔に、なぜか、貧乏神の薄ら笑いを感じた朝だった。






恐怖のたくあん

2011-02-17 00:30:38 | 日記
毎晩、腹が、すき過ぎて、眠れない日々が続いている。
そこで、私は、考えた。

このままでは、だめだ。何か、食わなければ。だが、金がない、今の、私に、できる唯一の贅沢は、これしかない。

私の頭に、いい考えが浮かんだ。その瞬間、全身に僅かながら、力が、
みなぎるのを感じた。

家のそばに、あるバッタ屋に、ある朝、駆け込み、何か、いい代物がないか
物色しにいくことにした。

そこで、私は、みつけたのだ。黄金に輝く物体を!

1本、50円から150円で、たたき売りされていた、その物体は
紛れもなく、たくあん、そのものだった。

色艶のきれいなのを3本ほど選び、そそくさと支払いをすませると、
家に一目散で、帰った。
わきめも振らず、そのたくあん達にむさぼりつくと、私の腹は少し、
落ち着いた。

ところが、その後が、大変だっだ。

これが、どうしても、後をひいてしまうのだ。

切っても、切っても足りない。もっと、もっと、食べたくなってしまう。

これでは、また血糖値が!

確実にあがってしまう。

ヤバイ !ヤバすぎる。

だが、このときの私は、上昇する血糖値と同じか、それ以上に恐ろしい
副産物の存在に気が付いていなかったのだ。


そいつらは、やってきた。なんと、真夜中に。

今度は空腹で眠れないのではなく、どうしようもないほどの
悪臭だ。鼻がひんまがりそうなほどの、それは、なんと、私の肛門から
放出されていたのだ。

そうだ、それは、たくあんの寝っ屁だったのだ。

どうしようもなく、くさい!くさすぎる。
今、私は、息がつまりそうなほどの悪臭の中で、必死に私の想いを
書き留めている。

どうにか、どこかの会社が、いや、誰でもいい、屁のでない、たくあんをつくってほしいものだ。

いや、いつか、私がつくろう、つくってみせよう。

今日も、心に誓いをたててしまった。

そんな私の糖尿的貧困生活は、続いていく。








今日、道を歩いていたら

2011-02-17 00:21:22 | 日記
野良イヌが、近よってきた。

よくみると、そのイヌは、自分の足もとに、擦寄ってきて、
ぺろぺろと、私の足をなめていた。

そうか、、汗まで、甘くなってしまったのか。

糖尿病と診断されてから、早15年。

あれから、私は、無謀にも、暴飲暴食、それに加えて、
あびるほど、酒を飲んだことも、あったっけ。


そんな生活にピリオドを打とうと決めたのは、2ヶ月前の
健康診断の結果をみたその日だった。

前々から、血糖値が高いのは、百も承知だったが、
病院でもらった、検査の結果には、腰が抜けそうになった。

500を超えたその、恐ろしいほどにも高い数値に、
”これ、間違ってるでしょ?”なんて、半分、笑いながら
医者に、問いかけると、間髪いれず、答えが返ってきた。

”かなり、危険な状態です。早急に処置をしないといけませんね”

一瞬、頭の中が、真白になった。 が、それもつかの間、
実際のところ、医者にかかりたくても、金がない。

入院する費用は、おろか、医者にかかって、みてもらう金がないのだ。

その日から、私の戦いが始まった。

そして、私は誓ったのだ。

民間療法と呼ばれるやつで、なんとか、糖尿病と闘いぬく
ことを!