恵方巻といえば、節分に食べると縁起が良いとされる太巻きのことだと、
誰もが知ってる。
だが、貧乏のドン底にいるものにとっては、そんな縁起物も時として、
不幸を招く代物にかわってしまうのだ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
スーパーで働いている知人が、節分の翌日に電話をかけてきた。
”今日限りで、廃棄になる恵方巻があるんだけど、猫山さん、いる?”
”なにーっ!廃棄だとー、そんなもの、食えるかいっ!
”(心の声)
そんな風にいってやりたい、本当は。
だけど、極貧の私は、にこやかに
”それは、いいねえー ぜひ、いただきます!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_kaze.gif)
”心にも、ない受け答えをしてしまう。
節分が終わったら、捨てられる恵方巻たちは、こうして、私のもとへ
やってきたのだった。
実際、どっちの方角を向けばいいのかも、分からないし、
早く食べなければ、腐るのではないか、という不安もあったので、
勢いよく、かぶりつき、たいらげることにした。
縁起物だということで、糖尿のことも、なるべく、考えないようにした。
”どうか、血糖値がさがりますように、、、。”
だが、そんな私のささやかな願いは、恵方(吉方)の神様に届くことは、
なかった。
その日の、翌朝から、悪夢は、始まった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
ことも、あろうことに、家の裏にすんでる意地の悪い婆さんに、
ばったり会ってしまったのだ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dokuro.gif)
”あら、猫山さん、元気そうで、何よりね。
私、てっきり、また、電気が、とまってしまったのかと、心配してたのよ”
”けっ!心にも、ないことをいいやがって!”
まったく、なんて白々しいんだ。
家の裏にすんでいる、この婆さん、世間話をするのが、趣味らしく、
昼すぎになると、決まって 誰かしらの、悪口を言ってるのが
聞こえてくるのだ。
いつだったかは、あの婆さん、私のことを近所中に響き渡るでかい声で
話していた。
”ちょっとねー信じられないんだけどねえ、あの猫山さん、
夜逃げしたみたいなのよ、最近、家のほうから音もしないし、
前から怪しいとは、おもってたのよねえ。”
俺は、ここにいるぞおー。婆さんの声は、しっかり、
聞こえてるぞっ。(そんな風に叫んでやりたい!)![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nakioni.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nakioni.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nakioni.gif)
縁起物であるはずの恵方巻を賞味期限、ぎりぎりで食べたせいで
逆に不幸を呼び込んでしまったに違いない。
そう思った瞬間、悲しみが私の胸にこみ上げてきた。
だが、みてろー婆さんめっ!
絶対、貧乏から抜け出してやるからな。
廃棄の恵方巻を食べたことも、ありましたねーと、
いつか笑ってやるからな。
婆さんの思う壺にはさせないぞ。
婆さんの顔に、なぜか、貧乏神の薄ら笑いを感じた朝だった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hunayurei.gif)
誰もが知ってる。
だが、貧乏のドン底にいるものにとっては、そんな縁起物も時として、
不幸を招く代物にかわってしまうのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
スーパーで働いている知人が、節分の翌日に電話をかけてきた。
”今日限りで、廃棄になる恵方巻があるんだけど、猫山さん、いる?”
”なにーっ!廃棄だとー、そんなもの、食えるかいっ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
そんな風にいってやりたい、本当は。
だけど、極貧の私は、にこやかに
”それは、いいねえー ぜひ、いただきます!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_kaze.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_kaze.gif)
節分が終わったら、捨てられる恵方巻たちは、こうして、私のもとへ
やってきたのだった。
実際、どっちの方角を向けばいいのかも、分からないし、
早く食べなければ、腐るのではないか、という不安もあったので、
勢いよく、かぶりつき、たいらげることにした。
縁起物だということで、糖尿のことも、なるべく、考えないようにした。
”どうか、血糖値がさがりますように、、、。”
だが、そんな私のささやかな願いは、恵方(吉方)の神様に届くことは、
なかった。
その日の、翌朝から、悪夢は、始まった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_lose_s.gif)
ことも、あろうことに、家の裏にすんでる意地の悪い婆さんに、
ばったり会ってしまったのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dokuro.gif)
”あら、猫山さん、元気そうで、何よりね。
私、てっきり、また、電気が、とまってしまったのかと、心配してたのよ”
”けっ!心にも、ないことをいいやがって!”
まったく、なんて白々しいんだ。
家の裏にすんでいる、この婆さん、世間話をするのが、趣味らしく、
昼すぎになると、決まって 誰かしらの、悪口を言ってるのが
聞こえてくるのだ。
いつだったかは、あの婆さん、私のことを近所中に響き渡るでかい声で
話していた。
”ちょっとねー信じられないんだけどねえ、あの猫山さん、
夜逃げしたみたいなのよ、最近、家のほうから音もしないし、
前から怪しいとは、おもってたのよねえ。”
俺は、ここにいるぞおー。婆さんの声は、しっかり、
聞こえてるぞっ。(そんな風に叫んでやりたい!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nakioni.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nakioni.gif)
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縁起物であるはずの恵方巻を賞味期限、ぎりぎりで食べたせいで
逆に不幸を呼び込んでしまったに違いない。
そう思った瞬間、悲しみが私の胸にこみ上げてきた。
だが、みてろー婆さんめっ!
絶対、貧乏から抜け出してやるからな。
廃棄の恵方巻を食べたことも、ありましたねーと、
いつか笑ってやるからな。
婆さんの思う壺にはさせないぞ。
婆さんの顔に、なぜか、貧乏神の薄ら笑いを感じた朝だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hunayurei.gif)