どこ吹く風

旅のことを主に書く。

迷子

2006年12月11日 09時34分34秒 | 懐かしい旅の記録
 ツアーで迷子、大人を迷子という言い方はヘンだが他の表現を知らないのでそう使う。ツアーメンバーが移動中にはぐれてしまった事件が起きた。
タイのエメラルド寺院から次の寺院へ移動する為に船着場まで行く途中で数名が逸れてしまった。あのツアーは日本からの添乗員は無しだった。福岡空港でチケットを渡され、釜山、インチョンではこの券を出して・・・と説明されタイへの到着は夜中、現地ガイドの迎えがあり、翌日から1週間日本語が話せるそのガイドさんとバス旅行をした。バスは2台で各々20名近くの人員だった。

 イサーンやカンナチャプリの田舎では遅れる人がいてもそれほど問題は出なかった。その日は最終日で、午後にバンコクに入り市内の寺院を何個所か廻って夕食を済ませて飛行場から帰路に着くスケジュールであった。
エメラルド寺院から船着場へ向かう時に迷子事件が勃発した。あのような雑踏の中を歩くのならもう少し事前の注意とか目印の旗なりを準備しておけばよかったのに、しかも三々五々という感じで歩き出した。列は長くなり通行人はその列に割り込んでくるし、道路を横断する時に車やバイクで遮られたりと一行はバラバラにされた。私もガイドを見失わないように気をつけていたがそれでも曲がり角でどの方向へ行ったのか迷ったほどだ。迷いながらも桟橋に着いた。他のメンバーもボチボチと到着する。しかし数名の顔が見えない、遊覧船に乗り込んで暫らく待っても来ないので皆で探しに行く。

 こちらも迷ったら困るので角々に一組づつ立ってもらい見える範囲での行動とした。大勢の人が行き交い立っているだけで邪魔になるほどの人出だ。逸れただろう地点から筋道を手分けして入ったが見つけられない。もしや別ルートで船着場に行ったかもしれないと皆に合図して戻る。しかしいない。船着場は他の船が出たり入ったりして我々の船が泊まりっ放しでジャマになっているからと、そこにいったん沖に出てで待つことになった。現地ガイド兼添乗員だけが探しに行くことになった。待つこと数十分船が桟橋に戻ったら、添乗員と迷子になった方々の顔が見えた。

 やはり角を曲がり損ねて真っ直ぐ進んだようだ。迷子になったグループはイチバン元気の良い人がいたのでそれなりに心強かったであろう。だいぶ時間をロスしたのでそれから見れたのは一ヵ所だけになってしまった。それでも宝石屋には連れ込まれた。
あとで聞くと合流できなかった場合は飛行場へ行って待つツモリだったとの事。正しい選択だろう。荷物はバスに乗っているので身一つで飛行場へ行けばいいので若干のバーツさえあればいい。他人事だからそのように冷静さを持って話せ笑えるけど、私が逸れたらどうしていたか、右往左往していたのか。

まっ、そうならないように気をつけよう。
なにせ私は金を持たずに動いているのだから。