No.264 2007/7/12作成
Atlas Enhanced Color Image
6月12日、NASAの土星探査機カッシーニが18万kmというこれまでで最も近い距離から、土星の小衛星アトラスを撮影しました。
それらの画像のうち、赤、緑、青の3色の画像を合成してカラー画像を作り、さらに色の違いを強調する処理を行ってみました。
アトラスは大きさ37 x 34.4 x 27kmの小さな氷の衛星です。
Aリングのすぐ外側を回っています。
アトラスの軌道に一致してR/2004 S1という細いリングがカッシーニによって発見されています。
この画像から、アトラスが上から見た麦藁帽子のように平たい形をしていることがわかります。
北極と南極が膨らんでおり、ちょうど赤道に沿って平たい円盤状の部分があります。
表面の性状を観察すると、膨らんだ高緯度地域は他の多くの氷衛星と同じように表面がごつごつしています。
ところが円盤状の低緯度地域は非常に滑らかであり、クレーターのような凹凸は全く見られません。
さらに、高緯度地域と低緯度地域とでは表面の色がわずかに異なることもこの画像からわかります。
このことは構成成分が異なることを示しています。
これらの特徴から、アトラスの高緯度地域はちりを含む氷でできた固い表面を持ち、それに対して低緯度地域は比較的純粋な氷から成る細かな粒子が堆積してできていることが推測されます。
このような構造から、まず最初に固い核が形成され、その後氷の粒子が低緯度地域に堆積して円盤状の部分ができあがったと考えられます。
円盤状部分を作っている氷の粒子は、恐らく近くのリングから捕獲されたものだと考えられます。
以上のような、アトラスの内部構造とその形成過程についての私の仮説をアニメーションを使って解説しているのでそちらも参照して下さい。
(仮説)土星の小衛星パンとアトラスの形成過程
http://blog.goo.ne.jp/new_petty75/e/81978fa61e93f0857f65ac1ec9697440
元の画像:NASA/JPL提供
Atlas Enhanced Color Image
6月12日、NASAの土星探査機カッシーニが18万kmというこれまでで最も近い距離から、土星の小衛星アトラスを撮影しました。
それらの画像のうち、赤、緑、青の3色の画像を合成してカラー画像を作り、さらに色の違いを強調する処理を行ってみました。
アトラスは大きさ37 x 34.4 x 27kmの小さな氷の衛星です。
Aリングのすぐ外側を回っています。
アトラスの軌道に一致してR/2004 S1という細いリングがカッシーニによって発見されています。
この画像から、アトラスが上から見た麦藁帽子のように平たい形をしていることがわかります。
北極と南極が膨らんでおり、ちょうど赤道に沿って平たい円盤状の部分があります。
表面の性状を観察すると、膨らんだ高緯度地域は他の多くの氷衛星と同じように表面がごつごつしています。
ところが円盤状の低緯度地域は非常に滑らかであり、クレーターのような凹凸は全く見られません。
さらに、高緯度地域と低緯度地域とでは表面の色がわずかに異なることもこの画像からわかります。
このことは構成成分が異なることを示しています。
これらの特徴から、アトラスの高緯度地域はちりを含む氷でできた固い表面を持ち、それに対して低緯度地域は比較的純粋な氷から成る細かな粒子が堆積してできていることが推測されます。
このような構造から、まず最初に固い核が形成され、その後氷の粒子が低緯度地域に堆積して円盤状の部分ができあがったと考えられます。
円盤状部分を作っている氷の粒子は、恐らく近くのリングから捕獲されたものだと考えられます。
以上のような、アトラスの内部構造とその形成過程についての私の仮説をアニメーションを使って解説しているのでそちらも参照して下さい。
(仮説)土星の小衛星パンとアトラスの形成過程
http://blog.goo.ne.jp/new_petty75/e/81978fa61e93f0857f65ac1ec9697440
元の画像:NASA/JPL提供
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