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タイタン北極地方の高解像度擬似カラー画像

2007-03-19 21:08:02 | オリジナル画像
No.250 2006/3/18作成

Titan's North Pole (High Resolusion False Color Image)

3月10日にNASAの土星探査機カッシーニが撮影した土星最大の衛星タイタンの北極付近のクローズアップです。
この画像はその際に撮影された2つの赤外線画像と紫外線画像を擬似カラー合成したものです。
赤は赤外線で撮影された地表、緑は別の波長の赤外線で撮影されたメタンの大気、青は紫外線で撮影された高層のもやを表しています。

さらにそれぞれの画像を処理し、パターンがよりはっきり見えるようにしたのが右側の画像です。
青緑色の細かい模様はタイタンの地表の模様を表しています。
黄~白は大気やもやを表しており、特に高層のもやは白く見えます。

タイタンは窒素を主成分とする厚い大気に覆われており、もやのせいで可視光線では地表の様子を見ることができません。
そのため、吸収されにくい特定の波長域の赤外線でしか、地表の様子を撮影することはできません。
この画像ではオリジナル画像No.249 http://blog.goo.ne.jp/new_petty75/e/d80c79ade0f7ba18bee5b7f7a180afd7で紹介した数本の線状の模様が見られます。

紫外線はタイタンを覆うもやの細かい粒子によって散乱されるので、紫外線画像では高層のもやが見えます。
北極付近には同心円状または渦状の模様が見られ、このクローズアップ画像では斜めに走る黄~白の帯状の模様として見ることができます。

北半球は現在冬ですが、最近のカッシーニによる観測で、数多くの湖の存在や、高層に北極地方を覆う巨大な雲があることもわかっており、この地域の今後の観測に注目が集まっています。

元の画像:NASA/JPL提供


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