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十三夜

2007-10-24 12:43:01 | その他
10月23日は旧暦の9月13日で8月15日と並び月を愛でる、俗に
いう秋二日です。8月15日は名月、9月13日は後の月と言われ
ました。昨日のお月見は如何でしたでしょうか?

8月15日の十五夜お月さんは有名ですが、9月13日の月見は今
ではあまり話題にされませんね。ちょっと残念な気がします。

江戸の昔は今よりも月を愛でる習慣があり、お団子を作り草花の
お供えをして酒を添えました。また隅田川に船を浮かべ月を賞した
のです。今よりも静かで、高い建物もない時代にはさぞかし綺麗な
月が出ていたに違いなく、周りに照明のない頃の月の光は随分と
明るかったに違いありません。

観月の習慣は人々の生活の一部になっていて、8月15日のお月
見をしたならば9月13日の、十三夜の月見、いわゆる後の月見も
していたのです。また8月15日の月のことを芋名月、9月13日の
月を栗名月と言います

昨日の月はまさしく十三夜の月で、これから望になろうとするところ
が肉眼でも良く観察できました。ちょうど、栗もおいしい時期でまさしく
栗名月でした。写真を撮ろうと考えたのですが、月を上手く撮るには
カメラをかなり開放しておかないと綺麗にとることができないので、
近くの橋の上で撮ろうかとも考えたのですが、三脚の用意もしてな
いので面倒になって止めました。

この月見の両日は吉原では紋日にあたり、8月15日の月見の日に
登楼したならば、後の十三夜には必ず登楼しなければならず、これを
しないと片月見と言って忌み嫌われたのであります。15日の月を観て
13日の月を観ない客は野暮だという訳でありますが、これは花魁に
とって客引きの良い機会でもありました。

月までに文の来ること十五たび

などと客を取り込む口実にし、次ぎの十三夜に来させるようにするの
であります。客のほうも行かないで片月見にすることを忌み嫌います
ので

片月見せまいものだと下女はいい

なんていうのもありますが、これは吉原だけでなく一般庶民の間でも
秋二日の月は愛でに出かけるもの、つまり片月見はしないものとされ
ていたのです。ですから江戸の月見の名所には秋二日に月を観に来
るひとが多かったのです。それだから、吉原だったらなおのことです、
喜んでいきますよ。片月見になっちゃう、とか言いながら。

月の嘘天にいつわりりなきものを

ではあります。

現代でも、月が良く見えるとしばらく眺めてしまいますね。神秘的ですし
何かロマンティックでもあります。大きな満月の月を観るのは今も昔も
人間の五感を刺激するのでしょう。月の綺麗さに魅入られます。

天気も秋晴れ。26日の金曜で丁度満月。東京でも今日あたりまでは
綺麗な月を楽しめそうです。とは言うものの今日は霜降。夜は冷えます。
暖かくして月見をしましょう。

秋二日昔にかえる花の江戸

読書の秋、樋口一葉の「十三夜」でも読もうかな?


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