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むさしや ー その4

2009-06-27 12:11:53 | ハワイに関すること
1996年5月28日付 STAR-BULLETIN誌


日本のアロハシャツのファンの間では、昔の柄を再生したアロハ
シャツが人気を集めていますが、これは日本のメーカーだけでは
なく、ハワイのメーカーも昔のアロハシャツのリメークものを作って
います。一種の懐古趣味みたいなところもありますが、結構高額で
販売されています。

さて、ハワイへ移住した多くの日本人のうち、呉服屋として商いを
始めた宮本長太郎氏は和服の柄でアロハシャツを作り、さらには
息子の孝一郎氏がその後を継いでシャツメーカーとして名を上げて
いくのですが、この頃の30年代、40年代の和柄のアロハシャツが
現在多く再生されて売られています。言わば復刻シリーズですね。


孝一郎氏は1968年に70歳を過ぎ引退し店を藤井商店に売却
してしまい、1986年に90歳で世を去ります。前回はこの辺まで
書きましたが、さらに興味が湧いてその後について調べて見ました。

その後藤井商店は営業を続けるのですが、さらにこの藤井商店の
後を継いだのが、ロスアンジェルスで生まれ日本で育ったJOICE 
MASUDA女史でした。1978年に藤井ジョージと藤井メアリーから
店を譲り受け、輸入した生地類を中心とした商売を展開していきます。

1996年5月28日のハワイの新聞STAR-BULLETIN誌には、
MUSASHIYA INC.はアラモアナセンターの現在の店でちょうど
創立100年を迎え、当時RIVER STREETにあったMUSASHIYA
に21才のときに店員として入り、現在もパートタイマーとして働いて
いる、84才になるMASARU ASANO氏と共にJOICE MASUDA
氏が、生地を前にして笑顔を見せている写真が掲載されています。

16人いる従業員のうち、MUSASHIYAで40年以上も働いている
ひとがまだ4人もいるのだとか。またこれだけ生地類を豊富に扱って
いるのはMUSASHIYAだけなので競合相手もいないと、JOICE氏
は語っています。

成人した息子や娘はこの商売に関心を示していないので、後継ぎは
いないけど、きっと誰かが継いでくれるでしょう、とも語っています。

記事によると、(1996年)現在のMUSASHIYAは主に裁縫用の
ハワイ柄の生地やキルトのための生地が主な商品で、様々な色合いの
生地を扱っているために昔からの顧客が多いのだとか。中には三代に
亘って生地を買いに来るひともいるそうです。

時代の裏側にある知られざる歴史などを調べてみると意外な事実が
判明したりします。アロハシャツから始まった、言わばエピソードみたい
なものですが、何でも調べ物をしている時は至福の瞬間ですねえ。
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