CITY OF BONES - MICHAEL CONNELLY

　
この作家はLAPDのHARRY BOSCHという犯罪捜査官シリーズで有名
でして、どれもこれもベストセラーを誇りそのどれもが実にロング
セラーなのであります。

このHARRY　BOSCHを主人公としたシリーズは結構出ていまして、
これを読み倒すと他の作家を読む時間が作れないな、と思いわざと
避けていたんですが。。。

　とりあえずLOST LIGHTから読み始めたのですが面白いですねえ。
内容は省きますけど、殺人事件を追いかけるプロットが上手く構成
されていて、アッと言う間に三分の二まで読んでしまい、こりゃいかん、
と もう一冊のCITY OF BONESを慌てて買って来た、って具合です。

これは、新年早々子供の骨をくわえて来た犬を見た飼い主が警察に
通報するところから始まるのですが、会社でちょいと読み始めたら
止められず、またまたのめり込まされてるって状況なんです。あわわ、
なんと二作同時進行中だわい！

こりゃ本腰を入れてシリーズの最初から読まないと。

HARRY BOSCHが現役のLAの捜査官のときから、いったん引退しまた
復帰してバッジをつけるまでの時代の流れに沿って読まないといけ
ません。このプロセスで１０冊以上あります。ところが会社の近く
の本屋には３冊しかなくてとりあえず初めに買ったのが　LOST LIGHT　
でした。ここでは　現役から退いた HARRY BOSCH　が登場して来る
んです。つまりシリーズの途中から読み始めたことになっちゃたん
ですわ。ハハ。

私の知る限りでは、HARRY BOSCHの一番最初の登場は１９９２年の
BLACK ECHOからではないでしょうか。それから今年の秋に出版予定の
ECHO PARKまで入れると１２冊のシリーズになり、１０年を越える大変
息の長い人気シリーズとなっています。

現在入手できる最新作はTHE CLOSERSでHARRY　BOSCH　が再びバッジを
つけ元の相棒と組み正式に現場復帰してくるのがここから始まるんです。
LOST LIGHTはその前の、現役を降りてフリーとなってのHARRY BOSCHで、
私メはここから読み始めたってわけです。

NELSON DEMILLEのJOHN COREYが主に東海岸を舞台とするのに対して、
MICHAEL CONNELLYのHARRY BOSCHはLAを中心として話を展開させていき
ます。現実にある有名な場所やら老舗レストランやら警官の世界でないと
知らないようなことを登場させることにより、主人公が小説の中から現実
の中に浮き上がり、よりリアルなものに感じさせてくれて臨場感たっぷり。

NELSON DEMILLEもMICHAEL CONNELLYも主人公にベトナム戦争を経験
させているのは何故か面白い共通点です。HARRY BOSCHのほうが深刻で、
未だにその影響を受けて心理的圧迫に悩まされている設定になっています。
これがシリーズの心理的根底にありプロットの下敷きにしほろ苦い味付け
のトラウマとして要所要所に配分されている感じがあります。

当初の作品、BLACK ECHOではベトナム戦争で一緒だった友人がダムで
死体で発見され、その死を巡りHARYY BOSCHがミステリアスな事件をこじ
開けていく展開で、いきなりベトナム戦争を持って来ています。
その後のシリーズでもベトナム戦争の後遺症をちらつかせて心理描写的
効果を上げる要素にしているようです。

今読んでいる二冊を終えたら頭からシリーズを読むのを考えて見よ。
写真は CITY OF BONES です。これは会社の引き出しに入っていて、
すぐに携帯電話で写真が取れるのでとりあえず載せときました。
写りが悪くちょっと光が足らないかな。LOST LIGHTなんてね。はは。