My favorite things 2025

不定期でジャンルもバラバラです。 お気軽に寄って見て下さい、 

ああ うれしやと思うたは

2010-02-15 22:34:43 | その他
新吉原 仲ノ町

蘭蝶のフレーズで入ってみました。

今日は2月の15日。お年寄りには年金の出る日だ。
無論全部のお年寄りが年金をもらえるとは限らないが。

受給資格のある人にとっては、偶数月の15日は年金
の振り込まれる日なのだ。この頃はお年寄りを騙す
振り込め詐欺が多く、年金のでる15日には銀行などの
金融機関には警官が配置されている。

多くても少なくても年金が貰えるのは嬉しいものだが、
元はと言えば、自分の金なのにお上から頂くような
錯覚があるのも困ったものだ。何十年もかけて払って
来たのだからもっと利子がついていても良さそうな気も
しないではない。

奇しくも今日は2月の15日。落語「紺屋高尾」の中に
出て来る高尾太夫の年季明けの日だ。

初めて上がった吉原で、三浦屋の高尾太夫の道中を
見て以来、気が抜けて仕事も手につかない神田は紺屋
町の職人久蔵。もう一度会いたい一心で、3年働き十両
という金を貯めて、吉原へ連れて行ってもらう。

念願叶い運よく太夫に会えたは良いが、「今度はいつ
来てくんなんす」と聞かれ、大泣きして、実はコレコレ
こういう訳で3年真っ黒になって働いて金を貯めて来た、
今度いつ来られるかなんて分からない、と答えると
太夫はこれに感激して、来年の2月の15日に年季が
明ける、わちきを女房にしてくんなまし、と言って
夫婦の約束をしてしまう。やがて年が明けて2月の
15日に高尾太夫は約束を守り久蔵の店に現れて、
二人は晴れて夫婦となり一生懸命働いて店もたいそう
繁盛したという。

「幾代餅」も同様の噺だ。新しくは古今亭園菊師匠で聞いた
ことがあるし、「紺屋高尾」は立川談志家元の十八番でもある。
今ならビデオやDVDでも見られるが、ラジオしかない時代に
は落語や浪曲を良く聞いたものだった。

銭湯へ行くと、浪曲や講談のポスターが貼ってあり、何日
から誰それが上演予定なんて書いてあった。相模太郎なんて
この頃だったか、もっと後のことか。浪曲天狗道場なんて
番組も懐かしい。

年金は予定通り全国統一で15日に支払われたが、はてさて
紺屋太夫の方も現れてくれるだろうか? 

いくら年季明けだからといって、年金を貰っているような
ところには来るわけはないやね。見に覚えもないしさ。

寒いからサッサと寝て夢の中にでも来てもらおう。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 麻布へ写真を撮りにいく | トップ | 歌舞伎座に行きたしと思えども »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿