いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「YAMAHA DX7」

2009年07月08日 | 思い出のシンセ・機材 ~シンセ編~
 さてついに、80年代、一世を風靡したシンセ、

 YAMAHA DX7(ヤマハ ディー・エックス・セブン)

 の登場です。


 録音の時に、DX7の何番の音色を使ってくれ、とまで指定されるので、

「プロのキーボーディストは、これを持っていないと商売にならない」

 とまで、言われたシンセです。


 さて、このシンセ今までのシンセと何が違うかと言えば、


 ◎フルデジタルである。

 ◎16音ポリフォニックである。

 ◎FM音源方式の音作りである。

 ◎機能のわりに、値段が安い。


 というのが主な特徴です。


 それまでは、デジタルといっても、
 一部分のみ(例えばPOLY61ならオシレーター部のみ)デジタルのシンセが普通でした。

 そして、出せる音は多くて、8音ぐらい。

 それが、なんと16音ポリで、定価24万円は、当時は驚異的でした。

 
 DX7はさらに、今までのシンセでは出せなかった音色が出せたのです。

 それは、FM音源方式の音作りによるきれいな鐘やベルの音、
 そして、極めつけは、エレキピアノの音。

 そのキラキラした、フェンダー・ローズとも違った魅力のあるエレピの音は、
「DXエレピ」として、80年代のポップスのスタンダードになりました。

 フェンダー・ローズの60kgという重さから開放されたいという思いと、
 時代の流れから、私もDX7をエレピとして使うようになります。


 最初、その音を聴いたとき、
「なんて薄っぺらい音だろう」と思ったのですが、
 時代がその音を求めたのでしょう。

 アナログシンセは、その重さ、高価さなどの理由で、
 メインの座を、DX7に明け渡していくのでした。



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思い出のシンセ・機材「KORG POLY61」

2009年07月06日 | 思い出のシンセ・機材 ~シンセ編~
 始めてのシンセ、ヤマハのCS10は、
 モノフォニック、つまり単音しか出ないシンセでした。


 アナログシンセはとにかく高くて、
 ローランドのジュピター8が、90万円以上。
 その廉価版のジュピター4でも、40万円以上。

 海外ものに至っては、プロフェット5が約160万円
 メモリームーグは、確か200万円を越えていたと思います。

 笑うしかない金額ですね。


 その頃、コルグからPOLY SIXという20万円台のポリフォニックのアナログシンセが出て、
 ようやく、手が届きそうになってきました。

 そのPOLY SIXの後に、POLY61という、
 オシレーター(発信器)をデジタル化したシンセが登場。

 VCO(アナログ)からDCO(デジタル)にすると、

 値段が安くなる、
 ピッチが安定するなどの長所がありますが、

 音が細くなる(といっても今のシンセに比べればかなり太い)
 微妙に揺れるアナログの味わいがない

 などの短所もありました。


 けれど、そんな細かい違いなどわからずに、
「これは、いいよ!」という楽器店の店長の推薦によって、
 POLY61を手に入れたわけです。


 くるくる回すつまみはなく、
 スイッチで、数値を入れるディスプレイ方式。

 数値は荒く、細かい設定はできなかったんですが、
 逆に言えば、音のエディットは簡単だったんですね。

 もちろん、メモリー機能もついて、
 紙にシンセの絵を描いて、つまみの位置をメモしたり、
 あるいは、つまみに矢印のシールを貼るなんていう
 文字通り、アナログ的な行為からは解放されました。


 今思えば、もっとも自分で音づくりをしたシンセかもしれないですね。

 この後、ヤマハのDX7が現れて、
 シンセはフルデジタル化していきます。

 もちろん、DX7は買いました。
 それについては、また次回にお話したいと思います。


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おもいでメモ「YAMAHA CS10」

2009年06月19日 | 思い出のシンセ・機材 ~シンセ編~
 これが、私が一番最初に使ったシンセ。

 YAMAHA CS10

 オシレーター(発信器)がひとつ、ということは
 音が1音しかならない。

 メモリーもできないので、図にしてつまみの位置を書いてました。


 その頃のシンセはほとんど1音しかでなかったので、
 リード、ベース、あるいは、効果音的な使い方しかできなかった。

 構成は、今でも人気のあるミニ・モーグを基本的にマネしていて、
 VCO(オシレーター)→VCF(フィルター)→VCA(アンプ)という、
 一般ピーポーには、なんのこっちゃわからないでしょうが、
 今のシンセにもつながる基本的な音作りの構成になってました。

 ミニ・モーグは当時で50万円以上、CS10は8万円台と、
 値段の差はもちろんあって、音は薄っぺらい。

 その後、時代はデジタルへと移って、
 このシンセもほとんどゴミのような価値になっていたんですが、
 テクノ系からアナログ・ブームになって、
 また人気が出てきました。

 その時にヤフオクで売ったんですが、
 落札価格が2万円ぐらいでした。
 一時は、1000円以下になっていたので、破格ですね。


 エフェクターはもちろんついてないので、
 今なら、マルチエフェクターをアウトの途中に入れて、
 リバーブ、コーラス、ディレイなどをかけると雰囲気が出ると思います。
(私は当時、コンパクトエフェクターのアナログ・ディレイを使ってました)


 シンセサイザーの基本の基本を勉強するのには、最適な機種だと思います。


※なんと今でもヤマハのホームページに載ってました ↓

http://yamaha.jp/product/music-production/synthesizers/cs10



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