みんなが知っている「般若心経」は、玄奘(げんじょう)訳。
玄奘というのは、三蔵法師のこと。
そして、その三蔵法師よりも前に、
鳩摩羅什(くまらじゅう)という人が訳したものがある。
元々はインドのお経を漢文に訳したもの。
訳者によって、微妙に変わってくるものなのだ。
「般若心経」の魅力は、なんといってもリズム感。
羅什訳の方を読んでみると、
少しリズムが野暮ったい感じがする。
これは、玄奘訳の方が、耳になじんでいる、だけではない。
三蔵法師の「音楽的才能」だ。
あの超有名な「色即是空 空即是色」という部分をサビとすると、
メロからサビまでが見事な流れを形作っている。
ポップセンスがスゴいのだ。
※サビとは曲の印象的な盛り上がり部分。メロは曲の導入部分。
三蔵法師が現代にいたら、かなりすぐれたミュージシャンになれただろう。
仮に、西遊記の面々をバンドとして考えると、
三蔵法師 : ピアノ&ボーカル
孫悟空 : ドラムス
緒八戒 : ベース
沙悟浄 : ギター
という編成になるだろう。
※参考図書 「般若心経」池田魯参 著
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