しばらく桜に浮かれていたが
またモロッコ旅日記を再開することにしよう。
モロッコの旅6日目の朝は
サハラ砂漠の中にあるメルズーガのホテルで迎えたのだが…
その前の晩は大変だった。
ホテルはゆったりとしたコテージ風で雰囲気はとても良かった。
ちなみにここが私の泊まった部屋で、内装はアラビアンナイト風。
満天の星を仰げる屋上や緑豊かな中庭もあり
とてもじゃないが、ここが砂漠のど真ん中とは思えない。
ところがこのホテル。
部屋の暖房は効きが悪く、シャワーのお湯もぬるくて
夜の寒さが増すにつれ、体はすっかり冷え切ってしまった。
砂漠の中のホテルということで、ある程度は覚悟していたのだが…。
おまけに前日の長距離移動の疲れもあってか
肩や腕が痛くて痛くて…体が自由に動かせなくなってきたのだ。
実を言うと、この旅に出かける前
かかりつけの整形外科医からリウマチの検査を勧められていた。
その1ヶ月ほど前に突然右手が痛みで動かせなくて
受診した時の血液検査でリウマチの兆候が数値に出ていたのだ。
その時には炎症を収める薬で痛みは改善したので
単なる手の使い過ぎによる痛みだろうと思っていたのだが…。
その夜はあまりもの痛みに耐えきれず
その時にもらった抗炎症薬と痛み止めの薬を飲み
痛む箇所にホッカイロを貼って
とりあえずその夜を凌ぎ、無事に朝を迎えたというわけだ。
幸いなことに朝にはどうにか痛みも治まったので
早朝、サハラ砂漠の日の出を見に出かけた。
グループはラクダ組と徒歩組に分かれ、もちろん私はラクダ組。
生まれて初めてのラクダに乗り、いざ砂丘へ。
フェズで買ったショールを砂除けのために頭に巻いてもらい
旅の仲間やラクダガイドと一緒に日の出を待つ。
しばらくして東の空が徐々に明るくなり始め
ようやく眩い光とともにお日様が姿を現してきた。
昨夜の痛みも忘れ、この瞬間はただただ感動あるのみ!
感動的な日の出鑑賞を無事に終え
遥か向こうに徒歩組を見ながら砂丘を進むラクダ組。
神々しい朝日が照らし出す光と影のシルエットが美しい。
こうして約1時間の砂漠のラクダ体験は無事終了。
落下しなくて良かった~(笑)
多分「お疲れさま…」とラクダに声をかけるガイドさん。
早朝のお仕事を終え、ホッと一息ついたのち
ラクダたちは隊列を組んで家に帰って行った。
私たちは砂漠に設営されたテントで朝日を浴びながら
そして砂漠を眺めながら簡易朝食をいただく。
朝食メニューはこんな感じで、ごくシンプル。
その後、ホテルに戻って少し休憩したあと
大変な夜を過ごしたホテルに別れを告げて出発。
私にとってこのホテルは
サハラ砂漠の感動的な日の出とラクダ体験とともに
おそらく一生忘れられない思い出のホテルになるだろう。
旅の思い出は決して良いことばかりではない。
大変だったことや辛かったこと、しんどかったことなど
悪いことも含めて心に深く刻まれる。
そういった意味では、このサハラ砂漠での様々な体験は
モロッコの旅の貴重な思い出と言える。
予想外の出来事との出会い。
これも、「何でモロッコ?」の答えの一つなのかも。
続きはまた。