今朝は5時から夫に起された。
私が寝ているミニログに夫が息せき切ってやって来て
「おい!ネズミが出た!早う起きて手伝って!」
何ごとかと思いきや…どうやら母屋のログハウスに
ネズミが出てきたらしい。
その慌てぶりにこちらは寝るわけにもいかず(笑)
何を手伝うのかわからないまま
仕方なく寝ぼけ眼で事件現場へ駆けつける。
行ってみると、夫は虫捕り網をもって
ソファーの下を覗き込んでいた。
「この奥におるんじゃ!一人じゃ捕まえれんから…」
どう手伝えと言うのか…(笑)
とりあえず私も覗き込んでみるが…見えない。
そこで、ソファーや何やかやを恐る恐る動かしてみる。
でも、ネズミはいない。
「おかしいなぁ~、確かにこの中におったのに…」と夫。
聞くと、朝、ガサガサとする物音で目が覚め
階下に降りて来たら、金魚の餌の入った袋が破られ
中身が散らかっていたらしい。
そしてその犯人のネズミと遭遇したようだ。
「今までネズミなんか出たことないのに…」
「どこから入ったんやろ…」
「ログハウスには隠れる場所は無いはずやけど…」と
ブツブツ独り言を言いながら
どうしてもネズミ退治を諦めきれない夫は
なおも部屋中のいろんな箇所を懐中電灯を持って探し回る。
「おかしいなぁ~、どこ行ったんやろ…」と
冷蔵庫の下を懐中電灯で照らしたその時
「あっ、おった!ここにおる!網、網…早う!」
そこで、私も網をもって参戦し
冷蔵庫の裏に隠れているネズミを発見した。
見ると、つぶらな瞳でこっちを見ているではないか。(笑)
や、やばい…
一瞬カワイイと感じ、危うく戦意を失いかけたが…
いやいや、同情している場合ではないと
心を鬼にして捕獲体制に入った。
ところが敵もさるもの…そう簡単にはいかない。
あっという間に網の目をくぐり抜けて
私たちの目の前を猛スピードで走り去ってしまった。
そして今度は食器棚の裏へと隠れてしまったのだ。
そこでまた包囲網を敷くが…これまた敢えなく失敗。(笑)
その次は畳座の裏へ…と
早朝のネズミの捕獲大作戦は場所を変えながら
1~2時間続いたが…結局捕まえることはできなかった。
まさに「大山鳴動して鼠一匹…」とはこのことだ。(笑)
ネズミの素早い動きは人間の手には負えない。
やっぱりネズミにはネコしかない。
ネコがいればなぁ~とつくづく思った。
ところが、ちょうどその時
実は、すぐ近くにネコがいるにはいたのだ。(笑)
最近よく姿を見せる茶トラののら猫が
ネズミ騒動を知ってか知らずか…それはわからないが
ずーっとウッドデッキに座っていたのだ。
実はネコ好きな夫が最近このネコに
時々残った食べ物を与えているようなのだ。
だからこの時も朝ごはんを待っていたに違いない。
のらネコよ、一宿一飯の恩義を感じるなら
このネズミ捕獲大作戦を少しは手伝っておくれ!
そう声をかけてみたのだが
そんなこと知っちゃあいない…といったふうに
ただひたすら朝ごはんを待つノラ。(笑)
こののらネコとネズミ騒動の前日には
イノシシによる大事件も勃発した。
夫が朝起きてみると、何と…畑の柵が壊されており
カボチャとサツマイモが悉く掘り返され、引っこ抜かれ
見るも無残な姿に荒らされていたのだ。
「やられた~」と意気消沈の夫。(笑)
最近はほとんどイノシシの被害がなかっただけに
油断していた矢先の出来事だった。
慌てて柵の修理をして以前より頑丈にしてはみたが
しばらくはイノシシに要注意だ。
また先日は、私のアトリエの窓の外を
キツネがのんびりと散歩していたし(笑)
アトリエの室内には
私の大嫌いな大きなクモやムカデが度々出没する。
そのたびに殺虫剤で追いかけ回すのだが
彼らも生きて行くのに必死なのだろう…と心が痛む。
山庭にはもちろんヘビや毛虫もいる。
彼らにもなるべくならお目にかかりたくはない。
だから、会わないことを祈りながら草取りに精を出す。
山で暮らすということはそういうことなのだ。
ヘビも毛虫も、クモもムカデも
キツネもイノシシも、そしてネコもネズミも
みんな生きて行くのに命がけなのだ。
それはわかっている…わかっちゃいるけど
畑を荒らされると憎いし
目の前に出てくると何だかとても気持ち悪いし
危害を加えられるのは痛いし、怖いし…。
やっぱり迷惑に感じてしまうのだ。
彼らと仲良くしろと言われても
そう簡単に「はい、そうですか…」とはいかない。
こっちだって安全、安心に暮らしたいのだ。
だったら、山じゃなく町で暮らせよっていう話だが…(笑)
自然の中でのこの人間と動物との共存は
容易に結論の出ない永遠のテーマなのかも知れない。
お互い程よい距離感で棲み分けするのが
いちばん賢い方法なのだろう。
以上
ここ数日の間に私の周りで起こった
こうした様々な動物との間で繰り広げられた攻防を
今が見頃のアジサイの花の様子とともに
山の現場からお届けしました。(笑)