noriba-ba's garden

ノラにゃんこも非常事態宣言!

一昨日の夕方、山荘に来てみれば

「今日はノラが1回も来ていない…どうしたんだろ?」

と、心配そうなオジサン。

このところ、毎日必ず1回は来ていたし

朝昼晩と3回来る日もあったのに…。

でも、ノラ猫は気まぐれだから

まあ、そういう日もあるさ…と思っていた。

そして次の日の朝…

「母さん、ノラ来たけど、大変なことになっとるんじゃ!」という

オジサンの声で急いでテラスに行ってみたら

ご飯を食べているノラの顔が…何と!

こんな酷いことになっていた。

鼻から眉間にかけてたくさんの傷が見られ

目の周りも赤く腫れているように見える。

こんな酷い顔になるなんて…

例の白いボス猫にやられたのだろうか?

見ると、前足も少し怪我しているようだ。

可哀そうに…

いったい何があったのだろう?

しかし、ノラにゃんこは何も答えず

ご飯を食べ終わるとすぐさま引き上げて行った。

階段の下り方が心なしかおぼつかない。

オジサンと私はその痛々しい後ろ姿を

切ない思いで見送ることしかできなかった。

 

これはまさしくノラの緊急事態だ。

目に見えないウィルスと大きな白いボス猫…

それぞれ闘う相手は違っても

いつどこから襲ってくるかわからない

未だ得体の知れない極めて手ごわい敵に対し

お互い有効な武器も持たないまま

素手で立ち向かわざるを得ないという点では

私たち人間もノラにゃんこも同じだ。

強い敵を倒すだけの力がまだ無い弱い者たちが

この緊急事態を乗り越え、生き延びるには

常に最大限の警戒を怠らず、細心の注意を払いながら

自分で自分の命を守るしかないのだ。

ノラの悲惨な姿を見て、そんな思いを強くした。

 

この日は昼頃から雨が降りだした。

今日はもうノラは来ないだろうな…と思っていたら

午後2時頃に見ると、何とノラが居るではないか!

この雨の中、満身創痍の姿でやって来たのだ。

時々、チラチラと家の中の様子を窺いながら

ひたすらじーっとご飯を待っている。

そしてご飯をもらうと凄い勢いで食べ始めた。

ノラくん、怪我は大丈夫?

「ちょっと痛いけど…ボク、全然平気です!」

そう、良かった!

「あっ!こんな所に鶏肉が…」

「ボク、このお肉大好きなんです!ガブッ!」(笑)

凄い食欲だね、安心したよ。

「だって、いっぱい食べて、強くならないと…」

そうだね、強くならないとね。

それにしても…これほどこっぴどくやられるとは…

ノラが不憫に思えて、いたたまれない。

でも、食欲はあるようなのでひとまず安心だ。(笑)

ご飯を食べ終えるとテラスのベンチの下に移動して

入念に顔を洗い、毛繕いをするノラ。

雨も降っているし、もっとゆっくりすればいいのに…

ひととおり毛繕いが終わると

長居は無用とばかりに引き上げて行った。

その去って行く後ろ姿には

小さいながらも一人で必死に生き抜こうとする

ノラ猫の覚悟のようなものが感じられ

見送っているこちらの方も

思わず背筋がピンと伸びる気がした。

 

私たち人間も緊急事態だけど、実は…

ノラはノラで別の緊急事態を迎えていたのだ。

それでも泣き言ひとつ言わず

何事もなかったように健気に振る舞っている。

思わず目をそむけたくなるような

あんな酷い形相にもかかわらず…だ。

願わくばノラにゃんこにはこの緊急事態を

どうにか逞しく凌いでほしいと祈るばかりだ。


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