先日の土曜日、またまた日帰りドライブに出かけた。
行き先はお隣り広島県の白壁の街で有名な上下町。
上下は世界遺産の石見銀山からの銀の集積中継地として栄え
代官所も置かれた幕府直轄の天領であり、この地方の政治的
経済的な中心地で、当時は大いに賑わっていたそうだ。
白壁の道沿いには当時の威容を偲ばせる土蔵や町屋が
軒を連ね、美しい歴史的景観が今もなお息づいている。
人一人が通れるほどの細い路地が家々の間を走り
往時の人々の暮らし振りを彷彿とさせる。
蒼い空に聳え立つ洋風の塔は上下キリスト教会。
明治時代、当時の財閥角倉家の蔵として建築されたもので
戦後、教会として利用され、今では上下町のシンボル的建物。
民話の郷という看板もかかった上下町歴史文化資料館。
田山花袋の小説「蒲団」のヒロインのモデルとなった
岡田美知代の生家(旧岡田邸)だそうだ。
花袋がこの家を訪れた時、その思い出を紀行文
「備後の山中」に詳しく記していると言う。
こんなところで田山花袋に遭遇するとは‥。
受付の女性が閑散とした館内で丁寧に説明してくれた。
立派な資料館なのに人が殆どいない‥もったいない!
京都の町屋にもよく見られる格子窓も多く見られる。
白壁もいいけど、黒壁やなまこ壁も風情がある。
今はもう殆ど見かけることのない懐かしい郵便ポスト。
蔦の絡まる趣きのある建物はカフェもある上下画廊。
白壁通りの先は江戸時代の親柱が今も残っている翁橋。
普段使いの街並みがさらに続く。
翁橋から続く道の先には大正時代に建てられた劇場翁座。
訳あって‥残念ながら今は中を見せてもらえないが
戦後は往年の大スター鶴田浩二らが出演したとか‥。
当時を知る街の人が懐かしそうに語る姿が印象的だった。
さて、前半はここまで。この続きは後半で‥。
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