曇り時々晴れ。風あり。漱石先生の「個人主義」の続きを読む。けさは、学習院での大正三年十一月二十五日の講演録。日本の上流階級の子弟を教育する学校に招かれての講演。漱石先生は生徒をよいしょする話をするのかと思ったら「権力」「金力」をもつものには「責任」と「義務」がありますよという話をしている。今風に言えば「立憲主義」を心得なさいということか。権力を私物化したり札束で威勢を振るうような生き方をしてはいけませんよ。そう聞こえる話。威張ったところがどこにもない。この本を読むのは2度目だが読むごとに新しい発見がある。読書とはそういうもんや。だからぼくは読み捨てにしない。捨ててはもったいないし。
午前中、町内を徘徊。高齢のHさんに「ちょっとお話があるの」と呼び止められる。伺うと、疑問に思うお話ばかり。以前にも同種の相談を受けたBさんの話を思い出した。まったくよく似た「心配」ごと。孤独からくる不安感があるのではないか。医師でもない愚老には軽々に判断できないが高齢者が抱えるメンタルヘルスの問題と考えた。お昼は、寄せ揚げ蕎麦。
午後、スマホの料金がお安くなりますよという案内につられて千里中央のドコモショップへ。言われた通り健康保険証も持参して。行ってみてびっくり。「あなたのスマホは、いままで通りの使い放題ですといまより高くなります」。なんじゃこれ。腹が立つより「スガのやってることはこれなんや。気づかぬお前があほということ」。しばし自戒す。
道すがら、セイヨウタンポポ探し。上新田北端の新マンション街で総苞片が曲がった外来種のセイヨウタンポポらしきのを発見(写真③④)。らしきというのは軽々に判断できないからや。ドコモショップへ行くついでに千里図書館へ「ぼくはイエローで、ちょっとブルー」を返却。図書館でセイヨウタンポポとは別にアカミタンポポというのが増えていることを知る。
千里東町公園のタンポポを探索する。千里南公園同様ここもカンサイタンポポばかり。ついでにソメイヨシノの開花を撮る(写真①②)。上のピンクのは若木。下の白いのは老木。ちょっと風あり。ちょっと春愁。
道端の蒲公英捲り歩くなり 昇龍子