「ビッグ・ドライバー」
著者 スティーヴン・キング
訳者 高橋恭美子 風間賢二
めらめら度★★★☆☆
20210827FRI-20210906MON
9月6日に読了した本を今更になって振り返る…。残酷な運命と戦う女性の姿を描いた2編の中編集。超常現象的ホラーではなく、鬼畜ドS男の残酷性を描いたホラーである。暴力、強姦、殺人と、かなりエグい描写が多い。この手の鬼畜ドS男が登場する小説を読むと、男の俺でも胸クソ悪くなるからなァ…。しかし、2編とも結末にカタルシスがあり、読後感は悪くなかった。
表題作の「ビッグ・ドライバー」は、レイプ殺人未遂の被害女性の復讐劇。推理小説っぽい展開もあり、シンプルな展開だけど、キングのストーリーテリングが冴えまくっている。2作目の「素晴らしき結婚生活」は、長年連れ添った夫が殺人鬼だったと知った主婦の物語。信じたい気持ちと疑いの気持ちのせめぎ合い…。身近な人間のダークサイドって、確かに浮「よなァ。
文藝春秋「ビッグ・ドライバー[電子書籍版]」794円
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