(た)のShorinjiKempo備忘録

※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。

送指捕(指捕連行)

2025年02月18日 | 柔法
備忘録、という事で今まで少林寺拳法(以下SKと略す)について考えてきた事を、自分がボケる前に記しておこうと思うのですが、ブログの説明に書いてある通り、
※注:本ブログは(た)個人の見解に基づいており、如何なる他の個人・団体の見解を解説・代弁するものはありません。
SKの技について考察はするのですが、もし本部の公式見解と矛盾していたら、私の方が間違っていると考えて頂いて差し支えありません。個人の備忘録ですから。。


     ◆     ◆     ◆

送指捕は、旧・科目表では2級科目である両手送小手の処理法(制圧法)の一つとして習得しました。
旧・科目表では、項目「両手送小手」では処理として「送指捕より連行」と記載され、続く「両手送小手より送横天秤」は「裏固」でした。その一つ前の科目表では、3級科目として片手送小手を習得した際に、既に「送指捕より連行」として登場していました。まぁ送小手を完遂した後の処理であれば、片手送小手の後でも両手送小手の後でも同じなので、送指捕としては科目表改訂時に少し先送りになった形です。

「送指捕より連行」は「指捕連行」という呼び名でも呼ばれるのですが、送り固の形(送小手の掛け手)からいつでも連携-移行出来るので、例えば肘抜-前天秤から指捕連行とか、十字小手-十字固から指捕連行なども、実際可能なのです。
ネット上では「送指捕と指捕連行の違いは?」等という質問もあったようですが、現行科目では同じ事を意味している訳です。
(或いは「送小手に続いて指捕連行すれば指捕」とか、「拇指攻で制圧するだけなら送指捕、連行するのが指捕連行」か。それだと「送指捕から指捕連行」という指示も出来る。…ややこしいのよ)

連行技である意味合いを含む事は、知っておいた方が良いとは思います。閂捕では連行すると閂送と何故か法形名が変わってしまうのですが、送四指捕なども本来は連行技です。完全に腹這い仰向けにまではせず、様子を見て緩急つけて極められる技は連行技になり得る訳です。

     ◆     ◆     ◆

ただこれは「現行科目としては」であり、本当の送指捕は更にちょっと意味合いが異なります。私の言う「本当の」とは教範に開祖が書いた送指捕です。

送指捕は教範では金剛拳(固め・制圧技)の3番に編入されています。前項の金剛拳2番は送り固です。1番は仕掛け技の腕十字でして、この辺の分類と順番がなんとも言えないところなのですが、教範の送指捕の項には(なんと)開口一番「仕掛けの送小手である」と記載されているのです。詰まり送捕の過程で拇指攻を補助として使う、と解釈も出来る書き方になっています。

「とも解釈出来る」と言ったのは「送小手の体勢を作り … (中略) 拇指を捻じながら制す」ともあるからで、送小手完遂後とも取れなくもないのです。そうなると送り固と同列になります。しかしそれならば開口一番「仕掛けの送小手である」から始めないで欲しかった。先述の通り「仕掛けの送小手」である送捕は、金剛拳ではなく龍華拳第二系(送小手系)の4番に編入されていますので、「なんだかなぁ」なのです。

私は開祖のこの辺りのいい加減なところ(!)はお茶目で気に入っています。しかしこの種のお茶目は教範には結構各所で炸裂してまして、読解に苦労させられるのです。

まぁ「本当の送指捕は現行法とは違う」なんてブチ上げてしまいましたが、開祖ご存命時から現行の方法でやっていたと思われるので、教範記載がちょっとお茶目になっているだけかと思います。。
現状でも指捕の指導は敬遠される傾向が強いので(危険なので)、送捕の補助などでやる(変化技)のが本来、となる事は(もっと危険なので)今後もないでしょうね。。

ただ次項「送横天秤」になると、どうでしょうか。。。

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