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遺伝のはなし#4:不育症と遺伝の関係

みなさん、こんにちは。遺伝カウンセラーからの投稿です。
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。
体調を崩されないよう、くれぐれもお気をつけください。



さて、「遺伝のはなし」4回目の今回は、不育症についてお話ししたいと思います。
不育症とは、赤ちゃんが生まれてこられないという経験を繰り返すことを言います。
妊娠・出産を望んでおられるみなさまにとってはあまり想像したくないことかもしれませんね。
でも実は不育症で悩んでおられる方は少なくありません。
そして原因を知って対処することが、とても重要なのです。

不育症の原因はさまざまですが、その一つに染色体があります。
染色体とは、私たちの体を作る設計図で、私たちはそれを代々受け継いでいます。
設計図に問題があると多くは体に何らかの支障が出てきますので、
健康な方の染色体には問題がないことが多いのですが、
「健康状態には影響しないけれど子どもにうまく伝えられない」
という特徴のある染色体をもっている方が時々いらっしゃいます。
これが不育症の原因となるわけです。

ですので、不育症検査の一環として、染色体検査を実施することがあります。
検査をすることで、原因が特定でき、次の妊娠に向けて心の準備をすることができます。
また最近では、体外受精でできた受精卵の染色体を調べてから移植する方法もあります。
ただしこれには一定の条件と手続きが必要ですので、詳しく知りたい方はご相談ください。

遺伝カウンセリングでは、流産のご経験のある方や、
染色体検査を受ける前後の方からのご相談にもお答えしています。
気になることがあればぜひご相談ください。
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