今回のラボ通信では、40歳以上の体外受精による治療成績についてお話させていただきます。
年々体外受精を受けられる患者様の平均年齢は高くなってきており、40歳を越えようとしています。それは、当院だけではなく、全国的にみられる傾向です。
「私の年齢で妊娠ってできるんでしょうか?」
40歳以上の患者様からこのような質問をされることがあります。
受精卵の状態や体調によっても変わってくるとは思いますが、多くの方が気になるところだと思います。
そこで、2006年から2014年に当院で体外受精を受けられた40歳以上の患者様の臨床的妊娠率と出産率を1歳毎に算出してみました。新鮮胚移植・凍結胚移植を合わせたデータで、比較として39歳のデータも出しています。
その結果は・・・
40-41歳までは39歳と同等程度の妊娠率・出産率であった
42-44歳では40-41歳の半分程度の出産率であった
45歳でも妊娠例はあるが、出産まで至ったのは1/76周期であった
年齢とともに妊娠率は低下していきますが、流産率は上昇していきます。そのため、せっかく妊娠できても出産できる確率は低くなってしまうのです。また、40歳以上では卵子が採れなかったり、異常受精や分割が止まってしまったりして、なかなか移植出来ない場合が多くなってきます。
現在30歳代-40歳前半の方は、ご夫婦が何人のお子さんを希望されているのか、その目標をクリアするには今の治療方法で問題ないかを是非話し合ってみてください。
現在40歳半ばの方は、ご夫婦で今の治療方法で問題ないか、いつまで・どれくらいの治療を続けていくのかについて話し合ってみてください。
話し合いの中でわからないことや質問が出てきたら、医師・看護師・胚培養士がお答えします。いつでもご相談くださいね
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