扇町レディースクリニック・ブログページ

精液検査

皆さま、こんにちは。
今回のラボ通信は「精液検査」について、お話しさせて頂きます。

「精液検査」は男性不妊症の診断・治療において基本的な検査であり、当院では精液検査標準化ガイドラインに準じて検査を行っております。適度な禁欲期間(2から7日)で、当院の採精室やご自宅で採取して頂いております。

精液所見については、下限基準値がWHO(世界保健機構)により設けられています。
(下限基準値とは、1年間で自然妊娠したカップルの精液所見の最低ラインをいいます)

各々の検査内容と下限基準値は以下の通りです。

精液量:精液の量を測定します。
       1.5ml以上
性状:精液の液化や粘性、色などの状態を観察します。
pH:pH試験紙で測定します。
       pH7.2以上
精子濃度:精液1ml中の精子の数を測定します。
       1500万個/ml以上
運動率:精液中の運動している精子の割合を測定します。
       また動きの良い精子と悪い精子の割合も算出します。
       40%以上
精子以外の細胞成分:精液1ml中の白血球などの有無を観察します。
       100万個未満
  下限基準値:WHO・ラボマニュアル第5版(高度生殖医療技術研究所出版)より


また、精液所見には以下のような表記があります。

乏精子症:精子濃度が1500万個/ml未満の場合
精子無力症:精子運動率が40%未満の場合
無精子症:精液中に精子が認められない場合
膿精液症:精液中に白血球が100万個/ml以上ある場合

 精液所見は日によって変動しますので、複数回、検査をお受け頂きますようお願いしております。
検査に関して詳しくは、臨床検査技師・胚培養士までお声かけください。
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「検査室、IVFラボ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2023年
人気記事