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遺伝のはなし#16:妊娠前にできること

みなさん、こんにちは

遺伝カウンセリングでは、赤ちゃんの病気を心配している方からのご相談をよくお受けします
そこで今回は、遺伝カウンセラーの立場から「妊娠前に赤ちゃんのためにできること」を三つお話ししたいと思います

一つ目は「葉酸」を摂ることです
葉酸は、ビタミンB群のビタミンで、緑黄色野菜や果物などに多く含まれます。
十分な量の葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害という先天的な病気になる可能性を低くできることが知られています。
ポイントは摂取する時期です。
妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで」の期間、1日あたり0.4mgを毎日摂ることが推奨されています。
食事を工夫したりサプリメントを利用したりすることでできるので、取り組んでいただきやすいと思います。

二つ目は「風疹」の予防です
看護部からの「風疹ワクチンについて」でご案内した通り、妊娠中の感染による赤ちゃんの病気を防ぐためには、妊娠前に抗体があるかどうかを調べ、ない場合には予防接種をすることが重要です。
まだ受けていない方は、ご検討いただき、お早めにご予約ください。

三つ目は「遺伝」の検査です
ご夫婦やご親戚がおもちの病気について、遺伝が気になる場合には、できる限り妊娠前にご相談ください。
遺伝のはなし#12でも触れましたが、遺伝カウンセリングでは、病気のなりやすさを判断して分かりやすくご説明したり、必要に応じて追加検査についてご相談させていただくことができます。
ただし、ご家族の情報を集めていただいたり、検査結果を待っていただいたりする時間が必要なため、妊娠してからでは時間が足りず、ご希望が叶わない場合があります。
「妊娠したら相談しよう・・・」と思っていることがある方は、思い切って妊娠前にご相談くださいね。

遺伝カウンセリングでは、この他にも、前もって妊娠後のことを知っておきたいという患者さんのために、妊娠中の検査についてご相談させていただくこともあります。
何か気になることがある方は、お気軽にご利用ください
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