俺、隠岐に立つ

11年間の島暮らしを終え、ワイン農家を目指して岡山へ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

だしパックを煮すぎるとヒスタミン中毒になるのか?

2020-11-17 | 魚食

ニュースを見ていてびっくりしたことがあったのでちょっと書きたい。

だしパックの煮すぎが原因? 保育園の給食で食中毒 東京

墨田区の保育園で給食の「きつねうどん」を食べた園児28人に発疹が出たということです。

都の発表によると原因はヒスタミン中毒で、そのもとになった食材は市販の「だしパック」だという。

一番驚いたのは、都のコメント「記載されている用法を守ってほしい」という部分。

商品には「10分間煮る」となっていたところを給食の調理業者は45分間煮たらしい。

普通に考えたらヒスタミンが多量に含まれているだしパックに問題があると思いませんか?

 

ヒスタミンは低温保管がされていなかったり時間が経過しすぎたりして鮮度が落ちたサバやイモカツオなどの魚に生成される物質です。

もともとアミノ酸の一種「ヒスチジン」という物質がこれらの青魚には多く含まれているのですが、これが上記の人為ミスによって鮮度が落ちると分解され「ヒスタミン」が生成されるというわけです。

そして、やっかいなのは加熱処理でも無毒化できないこと。

さらに、においや味では識別できません。

つまり、ヒスタミンを生成されないように管理するしか防ぐ方法がないのです。

きちんと低温管理されていれば起きない問題。

アニサキスとかに比べるとヒスタミン中毒自体はそんなに頻繁に起きていない食中毒です。

魚が美味しいのは大切ですが、それ以前に安全は大前提だと思います。

 

便利においしい出汁が取れるのはありがたいけど、それで健康を害することが有ってはいけない。

これを機にだしパックに使われる原料の見直しと、鮮度管理コストへ適正な報酬が支払われることを期待します。

 

あと、極端な事例で魚に対する風当たりが強くなってしまうとしたら嫌だなぁ、というお話でした。

 

 

 

 



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