失敗を味わいにするには 49/100

話をするのがあんまり得意じゃないです。

のどのところに大人のふりをする番人がいて、

心にもない公式見解を言ったりします。

「大人なら大丈夫って言うべき時」には、

大丈夫じゃないのに「大丈夫です」って言ったり。

番人を眠らせている時には、

自分が、今、何を言いたいのか、

その都度心に降りて行って、

ホントウの言葉を探しながら話す。

結果、すごくたどたどしい。

だからこそ、

それをゆっくり聞いてもらえる幸せも味わっています。

「アナタが困りながらしゃべってるの、好きよ」

と言ってくれた人もいて、嬉しかったなぁ。

よく「そこで噛んだらあかんやろ（笑）」

みたいな言い方がありますが、

「別に噛んだっていいやん。

話の中身ちゃんと聞こうや！」って思います。

噛むのか、スラスラしゃべるのかは、

話そうとしている事の本質とはまるで関係ない。

わかろうと思って聴けば、

大体のことはわかるはず。

と言いつつ、ですが。

今日「冷凍餃子ってさ～」というところを、

「るー……ってさ～」と言った人がいて、

さすがにそれは、わからんかった(^^)。

しばらくして、

「るー」が冷凍餃子を指していたと分かった時は、

文字数も、語感もあまりにも違ってたから、

「それはわかりませんでした！」と笑いました。

単純におもしろくて、一緒に笑いたかったのに、

謎に「そんなこと言ってない」とか言われて、

場の空気が一気に冷める。

突然の不機嫌モードに戸惑うまわりの人も、

小声で「言うてた…」と。

それでも本人は

「自分はちゃんと言った」とさらに重ねる。

あ～～～、そ～～～～ですか～～～～～。

終了～～～～。チーーーーーン（T‗T)。

なかなかに、めんどくさい。

「冷凍餃子」を「るー」って言っただけやん？

笑って終わりじゃない？？

そんなことで、守りに入りたくなるんやなぁ。

「言ってない」と言い張りたくなるのも、

「言ってない」と思い込んでる認知のゆがみも、

どれだったとしても、過剰防衛すぎる。

間違いのうちにも入らないのに。

そんなことで誰も責めてないのに。

そんなに守らなくても大丈夫なのに。

何なんだろ？？

ムカつかれそうだから言わないけど、

その無駄に頑丈な鎧の重さが、

「子どもの頃、無理に背伸びさせられたんやろな～」

とか、つい連想してしてしまって、ちょっと辛い。

頼む！　子ども時代は、

どの子もそのままの状態で

幸せに受け入れてもらってくれ！

もうその鎧は脱いでも大丈夫なんだ、って気づかずに、

何十年も、もしかして一生その人を縛るから。

まぁ、でも大人だからね。

外からムリやりどうこうできるもんでもない。

自分で「鎧を着てると安心」を越えて、

「窮屈だし、もう必要ないから脱ごう」

って思えるまでは着てるんだろうな～。

「裸の王様」の逆だな。

まわりには見えてるけど、

本人には見えない鎧。

どんなに有能な人だって、

間違ったり、失敗したりする時もある。

フォルメンでも、

流れに乗って前に進むだけじゃなくて、

自分の意志を発動して結ぶところが、味わいだ。

何事もなく平穏に歩いていきたいけど、

それでも避けがたく、

自分が悪いわけじゃないのに、

水たまりを踏んだり、鳥のフンが当たったり、する。

何もなかった人なんか、きっと一人もいない。

痛すぎて動けなくてじっとしてる時や、

靴を乾かしたり、服を洗ったりしてる時、

人としての味わいが深まっていくんだと思う。

実は昨日、私、

すんごい大きな失敗をしたんだよね。

フォローしようもない大迷惑の、大失敗。

しかも原因は100％自分。

もともと少ない自信が、さらにこっぱみじん。

でも、その失敗を恐縮しつつボスに伝えたら、

思いがけなく許され、助けられて、

失敗は変わらないんだけど、

「受け入れてくれた」ってことだけで、

ちょっと気分が楽になったんだ～。

だからこそ、今日は

「間違っても大丈夫。

それでこそ人間ってもんよ」って、

一緒に笑いたかったんだけどな～。

「間違ってない」と言うなら仕方ない。

仕事にとって、

失敗は一大事になり得るけど、

自分の成長にとっては、

失敗したかどうかにこだわる意味は、ほぼない。

自分の経験をどう取り込むか、だと思う。

「自分は正しい」って思うのもいいけど、

「間違ったな」って思っちゃう方が、

間違ってても受け入れられることに気付ける。

鎧を薄くして身軽になっていくスパイラルが始まる。

ていうか、いつでも正しいって、可能かな？

間違ったら痛いけど、

間違える自分も許し許される喜びを噛みしめながら、

人の痛みを包み込む力も育っていく、ってもんよ。

３時間後、また顔を合わせた。

スッキリした顔をしていたので、通りすがりに、

「今日はいいけど、次はこーゆー感じでお願い」

ってことを、

冗談めかして軽～く一言だけ伝えてみる。

「ちっちゃい間違いや失敗は、

自分で受け入れたらチャーミングですよね♪」。

…反応は、無言。

「しつこいぞ、蒸し返すなよ」

くらい思ってるんだろうな。

しばらく触るまい。

あ～あ。

人のこと構ってないで、私も、

いつまでもヒリヒリ痛い出来事を、

死ぬまでに消化していこう。

あ～～、そっか！！

自分の感情が動いた事って、

そこから学べ！っていう合図だ。

「これ、かみ砕いてみ？

大事な何かが見つかるはずだよ」

っていう合図。

というわけで、この「るー」は、

「アンタが棚上げしている体験にも、

そろそろ向き合えるかもよ？」

っていう合図だと受け取ってみよう。

棚上げしたアレコレを

一つでも二つでも消化できたら、

その分、味わい深い人間になれるはず。

とりあえず、無理は禁物だけど、

開けやすいところから、

昨日の失敗の箱を開けてみよう。

▼本日のフォルメン　49/100

初心に戻り、

「世界のすべての形は、直線と曲線で出来ている」

なんて味わいながらの、線とマル。

あらゆる方向から飛んでくる線とマルをイメージして、

紙の上にそっと触れた軌跡。

※「何コレ？おもしろそー」という方は、
コチラをどうぞ。
私にとっては、

心を整えるヨガであり、瞑想の時間です。