※写真は「写真AC」より
お正月、おばあの反抗期の話に続いて、
おじいも自分の子どもの頃の話をしてくれた。
これまた聞いたことのない話がいっぱいで。
一例を挙げると、
小さな頃には、まだ進駐軍(!)がいて、
近所の池によく鴨を撃ちに来ていた、という話。
食料としてじゃなくて、スポーツとして、
「ふつーに銃をぶっ放してた」、そうな。こわっ。
高校の頃、自転車で川沿いに30km走って海まで行き、
そのまま船で淡路島に渡って、島1周サイクリング。
途中でパンクしたりもしながら、
アップダウンの激しい、島の一周約150km、
プラス、海までの往復60km。合計210km。
「子どもがどこで泊まったの?」
「ん?前の日に高校に泊まって早く出たけど日帰りやで?」
うっそ~! 昔の重たいママチャリで日帰り210kmか~。
すごい体力!
もうちょっと大人になって、若い頃の話も。
旅行なんて特別な事だったから、
当時、旅行にはみんなスーツを着て行っていた、という話。
「動きやすい服とかじゃなくて、旅行に着ていくスーツを買う」
という文化だったんだって。
いやぁ~おもしろい。そして、とっても、たくましい。
今の時代とずいぶん時代の雰囲気が違うな。
力強くて、生き生きしてて、前向きのエネルギーに満ちてる。
そんな話を聞いて、
以前、先輩に紹介してもらった本を思い出した。
『介護民俗学という希望: 「すまいるほーむ」の物語』
六車 由実 (著) 新潮文庫
年を重ねた人の話を聞くことで、
昭和の常識や文化、価値観など、
ふつーの人の息吹を知ることができる、
本人も充実して生き生きしてくる、という研究。
スペシャルな有名人が時代を作って行くという歴史観を補完する、
普通の人がどんな風にその時代を生きてきたのかを見ることで、
歴史をたどる視点。
歴史はともかく、
自分の中にそういう血が流れていることを知ることは、
自分を励ますことにもなる。
孫(中2)も、興味津々で聞いていた。
愚痴や苦労自慢、病気自慢(?)じゃなくて、
ピンチを乗り越えた話、挑戦して失敗した(成功した)話なんかは、
どんどん話してあげて欲しいな。
どこか遠くのすごい人の話じゃなくて、
自分のおじいやおばあや両親が、
それぞれなりに挑戦して、失敗したり成功したりして今に至り、
それなりに、生き生きと生きている、という姿は、
ピンチの時のもうひと踏ん張りを生み出してくれそうだから。
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