パウル・クレーの絵を見ていると、
音楽っぽいとか、時間感じるとか、
なんというか…、動きを感じた。
なんだろ、この不思議な感じ??
図書館に行ったついでに画集を借りて
パラパラと見ていたら、
クレーの言葉が出ていました。
うろ覚えだけど、こんな言葉。
「変わらないものを描くのではなく、
今、自分の中で起こっていることを表現する」
これこれ! これめっちゃ響く。
これなら私でもイケる!
「デッサン力がないからって、
絵に苦手意識を持っているのはもったいない」と思って、
あれこれカタチだの色だのにじみ絵だのをやってみて、
たどり着いたのは「楽しんで描けばいい」の境地。
「今、自分の中で動いているものを表現する」
これなら、上手・下手を気にしなくていいよね。
人からの評価もいらない。
そして、自分を知っていくことにもなるよね。
今日は、久しぶりの
神戸シュタイナーハウスの大人クラス。
絵を描こうと思っていたので、
これを取り入れてみることにした。
たとえば、「嬉しい」「落ち込む」「モヤモヤする」など、
1人ずつ順番に感情を言っていって、
反射的にそれを線で表現してみる。
いろんな感情の動きが目に見える形になる。
お互いの線を見ると、
ほとんど同じような形のものもあるし、
全然違う形だとしても「なるほどね~」って思える。
「それ、絶対違うやろ」ってのがないのも不思議。
みんなでやると、こういうのが楽しい。
おなじ「風」を描いていみても、
「風ってそういう印象なんや~」って、
それぞれ共通しつつ、相違点もあって。
そして、そういう準備運動?をした後で、
今日、ホントにやってみたかったことは、
同じ音楽を聞いて動いていく心を、
素直にそのまま描いてみること。
聞く音楽は、せっかくなので、
1月の「中学生のハローワーク」のゲスト、
竹上久美子さんの歌う曲にした。
竹上さんにも見てもらいたいな~。
音楽を聴いて、
まず感情を線で動いてみて、
そこに、色や線やアイコンで、
さらに気持ちを乗せてみる。
で、できたのがコレ!
ポワポワしたリズムとか、
伸びやかな感じとか、
全員が自分なりの表現をしている。
いいなぁ~、表現が自立してて。
自分なりの表現をして、
それについて人に説明したり、
質問されたり、答えたり、
ずっとその間中、耳を傾けあって。
なんか、こういうことからも
自己肯定感とか自信とかを、
育てていけるんじゃないかな。
中学生の男の子も一緒にやってくれたんだけど、
彼の感じ方がすごく優しくて、馴染んでて、
すべての線がひとつの方向に向かってる感じで、
また大人とは違って、それもおもしろかった。
黄色が多くて、写真ではうまく写らなかったけど。
デッサン力がある人はもちろん、
デッサン力がなくても
絵で自分を表現することは楽しめる。
そして、それぞれの表現・感じ方は違うけど、
その違いこそが豊かさだ、
ということが実感できた時間でした。
アートは、区切られた安全な場所で、
「みんなちがってみんないい」という
当たり前のことが、当たり前に体験できる。
願わくば、安全が保障されてない、
それぞれが普段生きている場所でも、
そんな風に自己表現しつつ、
周りにも耳を傾け合える社会になればいいな。
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