「認識の小道」クラスで、
植物観察を続けています。
葉っぱが何枚、ツルは右巻き、というような
夏休みに朝顔の観察日記をつけたような、
目に見えるところだけじゃなくて、
その本質に迫っていく、ゲーテ的な観察。
私みたいに不真面目な生徒でも、
断続的に続けていくうちに、少しずつ
「相手の語ることに耳を澄ませる」という、
外界との付き合い方が楽しくなってきました。
いや~~。
ふと目に付くものに
「え、何て言ってるの?」って、
寄り添って耳を澄ませるおもしろさよ。
今朝は、謎に網戸にくっついているセミが
目に飛び込んできました。
すぐ近くには、
小さいとはいえ、いろんな樹があるのに、
なぜか網戸につかまってウロウロ。
右から左へと、ゆっくり横切ったかと思えば、
Uターンして、また元の位置へ。
そのままシャッター袋の中に入ろうとして入れず、
元の位置で動かなくなってしまいました。
窮屈なとこで何してんの??
飛べばいいのに。
すぐそこに緑がいっぱいあるのに。
短い命なのに、もったいない。
「網戸は掴みやすくてラクなんじゃない?」と夫。
「そんなとこ、うるおいも楽しみもないのに」と私。
「安全第一なんちゃう?」と夫。
「人工物ってだけで安全じゃないっしょ?」と私。
これか! この会話でわかった。
自分にふさわしい場所がすぐ横にあるけど、
今まで通りの行動を続けていても、そこには行けない。
思い切って飛び立てば、すぐにでも行けるのに、
ぐずぐずと、今いる場所に捕まっている状態の、私。
歩きながら、この先に何かがあると思って、
いつも通りの暮らしを続けていくけど、
たどり着いても何もなかった。
何もなかったことを知ったけど、
やっぱり飛ばずに、Uターンして元の位置に戻った。
ええ~~。
私って、そういうことをしてるわけ???
もっと思い切って飛べばいい、ってこと??
と、自分が考えていることを、
セミに見せてもらった。
私に合わせたシナリオで制作された
掌編ドラマを見ているようで、
おもしろすぎる~~~~~。
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