人込みが大嫌いな、テキパキ動くおじいが、
おっとりとした誠実生真面目ボーイの孫に、
大学入学祝いに「はじめてのスーツ」をプレゼントしよう、
ということで、1人旅をしてくる孫と、
おじいとおばあと私が、都会で集合。
おじいは、都会も、人込みも、電車やバスも、
お箸以外で食べる食事も、
自分らしくないものには、近づかない。
今さら初めての体験もしたくないようで。
ん? でも、こないだ、
「たくさんはいらないから」って、
エスプレッソ飲んでたけど…??
まぁ、若い頃は休日でもスーツ着てるような、
ダンディな父だったんだけど、
今やすっかり田舎のおじーちゃん(^^)。
だから都会でおじいの顔を見るのは、
なんか新鮮な感じだった。
田舎のおじいとピュアボーイの
珍道中的なことを書こうと思えば書けるんだけど、
それより、彼らと一緒に町にいて感じたのは、
な~んとなく町に溶け込めてないよな~、ということ。
なんだろ。
たとえば、支払い時にアプリを入れたら5%オフだの、
なんとかカードでなんとかポイントが付くだの、
システムが複雑すぎて理解できない。
できない感を押し付けられるので、おじいは内心イラッとする。
何十円か何百円かトクするのかもしれないけど、
そんな説明自体が、な~んか彼らを居心地悪くさせる。
孫にいいとこ見せたいおじいは、現金でサクッと会計したい。
誰も悪気ないんだけどね~。
都会を飾る、細工モノみたいなケーキとか、
箱が宝石箱みたいなチョコとか、
そういう美しさと繊細さ。
一方、田舎にあるまるまる太った泥付き大根や、
区画ごとに違う野菜が青々と育てられている風景の、
美しさと力強さ。
どっちも「うわ~、いいなぁ~~~~!!」
って感嘆する対象なのに、
な~んか、お互いに違和感あるぞ。
田舎のおじいが都会で居心地悪いのと同じように、
店員のイケメン青年はきっと畑でお客さんみたいになる。
あっと言う間にバテて、役立たず感を味わったりして。
これまた、悪気ないけどね~。
異文化が出会う場所で、
妙に居心地悪くならずに済むには、
何が必要なんだろね?
う~ん、なんか、
「ポイントの説明することになってるけど(←自分尊重)、
このじーさん、たぶんわかんないだろうな(←相手理解)」とか、
「大根運ぶのに葉っぱをきつく縛って欲しいけど(←自分尊重)、
どうせ頼んでもちゃんと結べないだろうな(←相手理解)」とか。
こーゆー感じだと、
どれだけ言葉が丁寧でも、な~んか居心地悪い。
受け入れられてない感じにつながってしまう。
う~ん、じゃあこのパターンが、
「自分のやるべきことを尊重しつつ、
相手を理解しようとして失敗してる」なら、
たとえば逆にしてみたらどうかな?
「自分を理解して、相手を尊重する」方向で。
「ポイントの説明とか、たぶん興味ないよね?
お客さんに気持ち良く買いものしてもらいたいから(←自分の気持ち)、
反応見て、興味なさそうならやめとこう(←相手尊重)」とかもアリ。
「運びやすいようにきつめに縛って欲しいけど(←自分の気持ち)、
にーちゃんに頼んで無理やったら気の毒だなぁ。
結ぶのはワシがやるから運ぶ方をやってもらおう(←相手尊重)」とか。
うん、そっちの方が暖かく異文化共存できそうじゃん!
異文化を理解する前に、自分の気持ちを理解して、
相手に嫌な思いをさせない方を尊重する。
そしたら、自分と違うものにイライラする必要ないし、
いろんな能力が噛み合って、互いに補い合える♪
おおっ!
これってシュタイナー的に言えば、
「自己認識」と「畏敬の念」を大事にする事にも
つながっていきますね!
今日のブログは、最後まで買い物の話は出ませんでしたが、
おじいとおばあが、孫にスーツを買い、
叔母である私が、シャツやネクタイ、靴など小物系を揃え、
おっとりボーイの入学式の服装は無事に整いました。
大学生活、楽しんでね~~!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます