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中学生と高校生が交差しはじめて、外はだいぶ暗くなった。サトウさんは目を覚ましてお茶を入れた。日が沈むにつれて気温が下がったのがわかる。
僕がダウンジャケットを着て気合を入れているとき、駐車場に軽トラがとまって作業服の男が電球やコードや工具を持って降りてきた。３０代に見える男はなでしこのガラス戸をガラッとあけて「看板のところでいいですね」と言った。サトウさんが「うん、頼むよ」とうなずくと、男は店のコンセントの場所を確かめて外に出た。

僕も表に立って、通る人たちに声をかけながら男を眺めた。男は軽トラの荷台から脚立を下ろして、看板の下に立てた。

バスがとまったので、僕は男の作業を見るのをやめて高校生に声をかけた。高校生は中学生より遠くから帰ってくるから、１人のことが多い。
中学生に声をかけるのとはちがうから僕は戸惑ったけど、男子高校生が立ち止まってくれた。暗くて名札が見えないから名前はわからない。彼は「あ、どーも」とこだいふくを食べた。