On The Road

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第2話-13

2010-06-30 20:13:00 | OnTheRoadSSS
 暗さに順応してきた目に、鈍く光って海賊の財宝が見えてきた。じっと目を凝らすと、ぼんやりだけど金色のドクロも見える。
 俺を襲おうとしたバスケのは黒木隊長が倒した。黄は?と見ると、黄の隣りに小柄なスプリンターが静かに倒れている。

 「黄、お前、何やったの?」
 暗がりの中で、「中国3000年の秘法ネ」と黄が笑った。

 赤沢が見たザイトは4人。そのうち2人は倒した。1人はドクロを持って立っている。あと1人は?
 村崎はリムジンに載っていた元同僚の顔を必死に思い出した。柔道部は外で伸びている。ザイト団の隊長は安全な場所で指揮をしているはずだ。
 第一走者のサッカー青年と、あと1人。ゴミを投げ出して、「村崎君、掃除屋さんになったの?」と言った男。ザイト団の中で1人だけ大学を出た元ラグビー部の男だ!

 剣道はきっとラグビーにドクロをパスする。それを受け取って、俺達を蹴散らしてラグビーが走る。

 「お前らが探している起爆装置は俺が持っている」
 大きな声で痩せた骸骨が言った。手には金色のドクロを持って高々と掲げている。


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